【営業代行から学ぶ判例】crps 裁判例 lgbt 裁判例 nda 裁判例 nhk 裁判例 nhk 受信料 裁判例 pl法 裁判例 pta 裁判例 ptsd 裁判例 アメリカ 裁判例 検索 オーバーローン 財産分与 裁判例 クレーマー 裁判例 クレプトマニア 裁判例 サブリース 裁判例 ストーカー 裁判例 セクシャルハラスメント 裁判例 せクハラ 裁判例 タイムカード 裁判例 タイムスタンプ 裁判例 ドライブレコーダー 裁判例 ノンオペレーションチャージ 裁判例 ハーグ条約 裁判例 バイトテロ 裁判例 パタハラ 裁判例 パブリシティ権 裁判例 ハラスメント 裁判例 パワーハラスメント 裁判例 パワハラ 裁判例 ファクタリング 裁判例 プライバシー 裁判例 プライバシーの侵害 裁判例 プライバシー権 裁判例 ブラックバイト 裁判例 ベネッセ 裁判例 ベルシステム24 裁判例 マタニティハラスメント 裁判例 マタハラ 裁判例 マンション 騒音 裁判例 メンタルヘルス 裁判例 モラハラ 裁判例 モラルハラスメント 裁判例 リストラ 裁判例 リツイート 名誉毀損 裁判例 リフォーム 裁判例 遺言 解釈 裁判例 遺言 裁判例 遺言書 裁判例 遺言能力 裁判例 引き抜き 裁判例 営業秘密 裁判例 応召義務 裁判例 応用美術 裁判例 横浜地裁 裁判例 過失割合 裁判例 過労死 裁判例 介護事故 裁判例 会社法 裁判例 解雇 裁判例 外国人労働者 裁判例 学校 裁判例 学校教育法施行規則第48条 裁判例 学校事故 裁判例 環境権 裁判例 管理監督者 裁判例 器物損壊 裁判例 基本的人権 裁判例 寄与分 裁判例 偽装請負 裁判例 逆パワハラ 裁判例 休業損害 裁判例 休憩時間 裁判例 競業避止義務 裁判例 教育を受ける権利 裁判例 脅迫 裁判例 業務上横領 裁判例 近隣トラブル 裁判例 契約締結上の過失 裁判例 原状回復 裁判例 固定残業代 裁判例 雇い止め 裁判例 雇止め 裁判例 交通事故 過失割合 裁判例 交通事故 裁判例 交通事故 裁判例 検索 公共の福祉 裁判例 公序良俗違反 裁判例 公図 裁判例 厚生労働省 パワハラ 裁判例 行政訴訟 裁判例 行政法 裁判例 降格 裁判例 合併 裁判例 婚約破棄 裁判例 裁判員制度 裁判例 裁判所 知的財産 裁判例 裁判例 データ 裁判例 データベース 裁判例 データベース 無料 裁判例 とは 裁判例 とは 判例 裁判例 ニュース 裁判例 レポート 裁判例 安全配慮義務 裁判例 意味 裁判例 引用 裁判例 引用の仕方 裁判例 引用方法 裁判例 英語 裁判例 英語で 裁判例 英訳 裁判例 閲覧 裁判例 学説にみる交通事故物的損害 2-1 全損編 裁判例 共有物分割 裁判例 刑事事件 裁判例 刑法 裁判例 憲法 裁判例 検査 裁判例 検索 裁判例 検索方法 裁判例 公開 裁判例 公知の事実 裁判例 広島 裁判例 国際私法 裁判例 最高裁 裁判例 最高裁判所 裁判例 最新 裁判例 裁判所 裁判例 雑誌 裁判例 事件番号 裁判例 射程 裁判例 書き方 裁判例 書籍 裁判例 商標 裁判例 消費税 裁判例 証拠説明書 裁判例 証拠提出 裁判例 情報 裁判例 全文 裁判例 速報 裁判例 探し方 裁判例 知財 裁判例 調べ方 裁判例 調査 裁判例 定義 裁判例 東京地裁 裁判例 同一労働同一賃金 裁判例 特許 裁判例 読み方 裁判例 入手方法 裁判例 判決 違い 裁判例 判決文 裁判例 判例 裁判例 判例 違い 裁判例 百選 裁判例 表記 裁判例 別紙 裁判例 本 裁判例 面白い 裁判例 労働 裁判例・学説にみる交通事故物的損害 2-1 全損編 裁判例・審判例からみた 特別受益・寄与分 裁判例からみる消費税法 裁判例とは 裁量労働制 裁判例 財産分与 裁判例 産業医 裁判例 残業代未払い 裁判例 試用期間 解雇 裁判例 持ち帰り残業 裁判例 自己決定権 裁判例 自転車事故 裁判例 自由権 裁判例 手待ち時間 裁判例 受動喫煙 裁判例 重過失 裁判例 商法512条 裁判例 証拠説明書 記載例 裁判例 証拠説明書 裁判例 引用 情報公開 裁判例 職員会議 裁判例 振り込め詐欺 裁判例 身元保証 裁判例 人権侵害 裁判例 人種差別撤廃条約 裁判例 整理解雇 裁判例 生活保護 裁判例 生存権 裁判例 生命保険 裁判例 盛岡地裁 裁判例 製造物責任 裁判例 製造物責任法 裁判例 請負 裁判例 税務大学校 裁判例 接見交通権 裁判例 先使用権 裁判例 租税 裁判例 租税法 裁判例 相続 裁判例 相続税 裁判例 相続放棄 裁判例 騒音 裁判例 尊厳死 裁判例 損害賠償請求 裁判例 体罰 裁判例 退職勧奨 違法 裁判例 退職勧奨 裁判例 退職強要 裁判例 退職金 裁判例 大阪高裁 裁判例 大阪地裁 裁判例 大阪地方裁判所 裁判例 大麻 裁判例 第一法規 裁判例 男女差別 裁判例 男女差别 裁判例 知財高裁 裁判例 知的財産 裁判例 知的財産権 裁判例 中絶 慰謝料 裁判例 著作権 裁判例 長時間労働 裁判例 追突 裁判例 通勤災害 裁判例 通信の秘密 裁判例 貞操権 慰謝料 裁判例 転勤 裁判例 転籍 裁判例 電子契約 裁判例 電子署名 裁判例 同性婚 裁判例 独占禁止法 裁判例 内縁 裁判例 内定取り消し 裁判例 内定取消 裁判例 内部統制システム 裁判例 二次創作 裁判例 日本郵便 裁判例 熱中症 裁判例 能力不足 解雇 裁判例 脳死 裁判例 脳脊髄液減少症 裁判例 派遣 裁判例 判決 裁判例 違い 判決 判例 裁判例 判例 と 裁判例 判例 裁判例 とは 判例 裁判例 違い 秘密保持契約 裁判例 秘密録音 裁判例 非接触事故 裁判例 美容整形 裁判例 表現の自由 裁判例 表明保証 裁判例 評価損 裁判例 不正競争防止法 営業秘密 裁判例 不正競争防止法 裁判例 不貞 慰謝料 裁判例 不貞行為 慰謝料 裁判例 不貞行為 裁判例 不当解雇 裁判例 不動産 裁判例 浮気 慰謝料 裁判例 副業 裁判例 副業禁止 裁判例 分掌変更 裁判例 文書提出命令 裁判例 平和的生存権 裁判例 別居期間 裁判例 変形労働時間制 裁判例 弁護士会照会 裁判例 法の下の平等 裁判例 法人格否認の法理 裁判例 法務省 裁判例 忘れられる権利 裁判例 枕営業 裁判例 未払い残業代 裁判例 民事事件 裁判例 民事信託 裁判例 民事訴訟 裁判例 民泊 裁判例 民法 裁判例 無期転換 裁判例 無断欠勤 解雇 裁判例 名ばかり管理職 裁判例 名義株 裁判例 名古屋高裁 裁判例 名誉棄損 裁判例 名誉毀損 裁判例 免責不許可 裁判例 面会交流 裁判例 約款 裁判例 有給休暇 裁判例 有責配偶者 裁判例 予防接種 裁判例 離婚 裁判例 立ち退き料 裁判例 立退料 裁判例 類推解釈 裁判例 類推解釈の禁止 裁判例 礼金 裁判例 労災 裁判例 労災事故 裁判例 労働基準法 裁判例 労働基準法違反 裁判例 労働契約法20条 裁判例 労働裁判 裁判例 労働時間 裁判例 労働者性 裁判例 労働法 裁判例 和解 裁判例

判例リスト「営業代行会社 完全成果報酬|完全成功報酬」(383)平成14年 9月30日 東京地裁 平13(ワ)10575号 請負代金請求事件

判例リスト「営業代行会社 完全成果報酬|完全成功報酬」(383)平成14年 9月30日 東京地裁 平13(ワ)10575号 請負代金請求事件

裁判年月日  平成14年 9月30日  裁判所名  東京地裁  裁判区分  判決
事件番号  平13(ワ)10575号
事件名  請負代金請求事件
裁判結果  一部認容  文献番号  2002WLJPCA09300020

要旨
◆原告である建築会社の請負契約に基づく代金請求について、請負契約に関し被告を代理して全ての事務を行う者がいたとしても注文主は被告であるとは認められたが、この者が原告に支払われるべき代金を被告から預かり費消するなどしてしまった場合、信義則上、被告に全額の請求をすることは許されないとして、五割は原告自らが負担すべきであるとされた事例

参照条文
民法1条2項
民法418条

裁判年月日  平成14年 9月30日  裁判所名  東京地裁  裁判区分  判決
事件番号  平13(ワ)10575号
事件名  請負代金請求事件
裁判結果  一部認容  文献番号  2002WLJPCA09300020

原告 株式会社浅香工業
同代表者代表取締役 浅香義徳
同訴訟代理人弁護士 今井健子
被告 Y1
同訴訟代理人弁護士 小林英明
小林信明
角谷裕史
佐々木貴教
被告 株式会社エーアンドアール
同代表者代表取締役 Y2
同訴訟代理人弁護士 島田修一

 

主  文

1  被告Y1は、原告に対し、被告株式会社エーアンドアールと連帯して、1176万9500円及びこれに対する平成12年1月18日から支払済みまで年6分の割合による金員を支払え。
2  被告株式会社エーアンドアールは、原告に対し、2353万9000円を支払え(内金1176万9500円については被告Y1と連帯)。
3  原告のその余の請求を棄却する。
4  訴訟費用は、原告に生じた費用の2分の1と被告株式会社エーアンドアールに生じた費用を被告株式会社エーアンドアールの負担とし、原告に生じたその余の費用と被告Y1に生じた費用の2分の1を被告Y1の負担とし、その余を原告の負担とする。

 

事実及び理由

第1  請求
被告らは、原告に対し、連帯して、2353万9000円及びこれに対する平成12年1月18日から支払済みまで年6分の割合による金員を支払え。
第2  事案の概要及び争点
本件は、被告Y1(以下「被告Y1」という。)のためにその自宅とする建物を建築した原告が、被告らに対し、被告Y1に対しては請負代金請求として、被告株式会社エーアンドアール(以下「被告会社」という。)に対しては主位的には保証債務の履行、予備的には請負代金請求として、未払代金相当額の連帯支払を求めている事案である。
1  原告の主張(請求原因)
(1)  原告は、建築工事の請負施工を主たる業務とする株式会社であり、被告会社は、不動産の売買及び仲介を主たる業務とする株式会社である。
(2)  原告は、平成11年7月下旬ころ、被告Y1の自宅新築工事について、以下のとおり、被告Y1との間での請負契約を締結し(以下「本件請負契約」という。)、被告会社は、原告に対し、本件請負契約に基づく被告Y1の債務につき、原告に対して連帯保証した(以下「本件保証契約」という。)。
ア 代金額 2835万円(消費税込み)
イ 支払方法 契約成立時 283万5000円
上棟時 567万円
完成引渡し時 1984万5000円
(3)  その後、前記工事の追加工事として、別途、18万9000円の請負契約が締結された。
(4)  原告は、平成12年1月17日、被告Y1に対し、建物を完成させて引き渡した。被告Y1は、同日から家族とともにこの新築建物(以下「本件建物」ということがある。)に居住している。
(5)  原告は、本件請負契約に基づく請負代金(以下「本件請負代金」ということがある。)として、以下のとおり、合計500万円の支払を受けたが、その余の支払を受けていない。
ア 平成11年10月5日 200万円
イ 平成11年10月21日 200万円
ウ 平成11年10月25日 100万円
(6)ア  仮に、原告と被告Y1との間で直接に本件請負契約締結の意思表示がなされていないとしても、被告Y1は、被告会社に対して、本件請負契約締結の代理権を付与していたから、本件請負契約は、被告会社を被告Y1の代理人として成立している。
イ  仮に、本件請負契約の発注者が被告Y1でないとすれば、発注者は被告会社である。
(7)  よって、原告は、
ア 被告Y1に対しては、請負代金請求として
イ 被告会社に対しては、主位的には保証債務履行請求として、予備的には請負代金請求として
連帯して、2353万9000円及びこれに対する建物引渡しの日の翌日である平成12年1月18日から支払済みまで商事法定利率年6分の割合よる遅延損害金の支払を求める。
2  被告Y1の主張
(1)  契約否認
本件請負契約の発注者は被告Y1ではなく、被告会社である。原告と被告Y1との間には契約関係はない。本件請負契約の請負代金総額は知らないが、被告会社が請負代金を500万円しか支払っていないことは認める。
(2)  代理権授与の否認
ア 被告会社は、学校法人a学園高等学校(以下「a学園」という。)から、学校施設拡充のための用地取得の依頼を受け、被告Y1が所有していた東京都中野区上高田の土地と建物(以下「旧土地建物」などという。)の買収交渉を担当した。
イ 被告Y1は、当初、旧土地建物を売却するつもりはなかったが、被告会社が、被告Y1に全く負担をかけることなく代替土地建物を確保することを確約したことからこれに応じることとし、被告会社との契約により、旧建物を滅失させて旧土地を引き渡し、新たに代替土地建物を取得した。したがって、本件請負契約の当事者は、原告と被告会社である。
ウ 被告Y1は、被告会社に対し、原告と請負契約を締結する代理権を与えたことはない。
エ 被告Y1は、被告会社に対し、本件建物の取得費用として、2600万円を支払済みである。
(3)  信義則違反の抗弁
ア 本件請負契約について契約書は作成されていない。原告は、甲5号証の契約書を被告Y1に直接交付せず、被告会社に一方的に渡したままである。
イ 原告は、本件請負代金とは別個に、追加工事費のみを請求している。これは、原告と被告Y1との間では、追加工事費のみを被告Y1の負担とすることを前提にしていたものである。
ウ 原告は、被告会社からの本件請負代金の支払が滞っていたにもかかわらず、その点について何ら確認することなく本件建物を被告Y1に引き渡しており、被告会社から支払を受けることが最終的に困難になるまで、被告Y1に対して何ら請求をしていなかった。
エ 平成13年2月末ころ、被告会社代表者Y2(以下「Y2」という。)は、原告統括管理部長Aの同席する場で被告Y1に対し、「本件は全てY2と浅香の関係であってY1さんには関係ないことだ。」と述べたが、Aはこの発言について何ら異議を述べなかった。
オ 以上のとおり、原告は、被告Y1が代金を負担しないことを当然の前提として、被告Y1に対して長期間代金の請求していなかったのであるから、被告会社からの回収が不可能になったからといって被告Y1に対して請求するというのは背理であり、信義則に反する。
3  被告会社の主張(契約否認)
(1)  被告会社と原告との間の本件保証契約は成立していないし、被告会社と原告との間で本件請負契約を締結したこともない。
(2)ア  被告会社がa学園の依頼を受けて被告Y1と交渉した結果、被告Y1とa学園との間で、代金総額を8500万円(土地代金6000万円、建物移転費用2500万円)とする旧土地建物の売買契約(建物を滅失させて土地を引き渡す)が成立した。しかし、実際には、被告Y1の移転費用として総額9000万円以上が必要と見込まれたことから、超過分はa学園が負担することになり、その一環として、本件建物の建築をa学園の指定する業者である原告に請け負わせることになった。
イ  その後、原告は、被告Y1を注文者とし、請負代金額を2835万円とする契約書類を被告会社に送付してきたが、この契約内容を承諾すると、移転費用の不足分を被告Y1が負担することになることから、被告会社はこの契約書を完成させなかった。にもかかわらず、原告は、工事に着手し、建物を完成させた。
ウ  結局、本件請負契約は、注文者を被告Y1、請負人を原告とし、代金については、2500万円は被告Y1の負担、超過部分はa学園の負担とするという内容で成立したのであり、被告会社は、何ら契約上の責任を負っていない。
エ  被告会社は、被告Y1から2600万円を受け取り、そのうち500万円を原告に支払った。その後、被告会社は、被告会社がa学園のために立て替えた金員の支払をa学園から拒否されたために資金難に陥り、その余の支払ができなくなっている。
4  被告Y1の信義則違反の抗弁に対する原告の反論
(1)  被告Y1は、平成11年7月ころ、原告が作成した見積書を受領して見ている。また、原告は、平成11年9月16日、被告Y1の面前で見積書と請負契約書を提示している。さらに、被告Y1は、後に、自ら請負契約書の発注者欄に押印している。よって、契約書が完成していないことをもって信義則に反するとはいえない。
(2)  被告Y1の主張する追加工事については、被告Y1が被告会社に代理させて締結した本件請負契約とは別の契約であるから別途に請求しただけであって、信義則違反とはならない。
(3)  本件請負代金の支払がないのに本件建物を引き渡したのは好意であって、信義則違反にはならない。
(4)  被告Y1は、通常の建物建築請負契約における代金支払時期と異なる極めて早い時期に、被告会社に言われるがままに被告会社に多額の金員を預けているのであり、被告Y1こそ、このような預け方をしたことを原告に知らせるべきであった。
(5)  平成13年2月末ころのY2の発言は、預かった金員を費消したことについての言い訳発言に過ぎず、信義則違反の根拠とはならない。
(6)  被告会社は被告Y1の代理人であり、原告は、そのような認識のもとに、被告会社に数回にわたり本件請負代金の請求をしている。
5  争点
(1)  本件請負契約の発注者
(2)  本件保証契約の成否
(3)  原告の被告Y1に対する請求が信義則に反するか否か
第3  当裁判所の判断
1  認定した事実
証拠(後掲)及び弁論の全趣旨によると、以下の事実が認められる。
(1)ア  a学園は、平成3年ころから、学校施設拡充のため、被告会社に対し、周辺土地の買収あっせんを依頼していた。被告会社は、その一環として、平成11年3月10日ころ、a学園から、被告Y1の旧土地建物の買収交渉を依頼された。
イ  被告会社は、被告Y1のために中野区鷺宮に代替地を確保して交渉し、その結果、平成11年6月3日、被告会社を仲介者として、被告Y1とa学園との間で、土地の売渡代金を6000万円、建物移転費用を2500万円とし、被告Y1において、平成12年1月28日までに、前記8500万円のうちの7500万円の支払を受けるのと引き換えに、建物を滅失させて土地をa学園に引き渡すという内容の不動産売買契約を締結するに至った。代替地については、被告会社が手付金を負担して確保し、同月10日、a学園から被告Y1に支払われた代金の一部により、被告Y1がY2の立会のもとに先方の不動産業者と会い、自ら残代金を支払って取得した。
ウ  a学園、被告会社及び被告Y1の三者間においては、被告Y1の移転について、被告Y1には一切負担をかけないということが共通の前提とされていたが、Y2は、8500万円では被告Y1の移転費用を完全に賄うことはできないと考えていたことから、a学園の本宮理事長とその旨を協議した。しかし、この点については、被告Y1以外の関係の土地の買収費用とも関係することでもあり、a学園とかねて取引のある原告に本件建物の建築工事を請け負わせることにしてできるだけ費用を少なくしようということが決まっただけで、費用が超過した場合の最終的な責任の所在や具体的な支払方法などについては曖昧にされた。Y2は、当然、a学園が負担すべきものと考えていたが、被告Y1に対しては、自分がa学園の代行者として直接責任を負うと考えており、被告Y1に対してもそのように説明していた。
(乙3、丙1、丙3、丙5、被告Y1、被告会社代表者)
(2)ア  平成11年6月ころ、原告の営業担当者B(以下「B」という。)は、a学園の元事務長である鈴木と現事務長の長谷川から、被告会社が担当しているa学園の施設拡充のための用地買収の一環として、被告Y1の移転先建物の建築工事を原告に請け負ってもらいたいとの依頼を受けた。Bは、設計と工事監理を担当するb設計事務所の事務所において、新築する建物の概要の説明を受けたが、その際、同事務所にはY2も来ており、同人から、発注者は被告Y1であるが、原告との交渉は全て被告会社が代行するという説明を受けた。(甲7、証人B)
イ  原告は、平成11年7月21日、被告Y1を名宛人として、請負代金を3250万円とする見積書(甲8)を作成し、b設計事務所に届けた。1週間位後、Y2からBに対し、請負金額を2700万円に抑えて欲しいとの要望があったことから、原告はY2に対し、消費税込み2835万円で請け負うという意向を明らかにし、Y2もこれを了承した。(甲7、甲8、証人B)
ウ  同月22日、b設計事務所は、被告Y1の申請名義で新築建物の建築確認申請手続をとり、同年8月27日には建築確認がおりた。このことは、被告Y1も承知しており、確認申請書には被告Y1が自ら申請者として押印した。(甲2の1、甲7、被告Y1)
エ  原告は、本件請負契約の発注者は被告Y1であると理解していたが、本件がa学園の施設拡充のために被告会社が依頼されている用地買収の一環であることや、被告会社が全て交渉を代行することを考慮して、請負契約の締結にあたっては被告会社を被告Y1の連帯保証人とすることを希望していた。(甲7)
オ(ア)  平成11年9月16日、B、被告Y1及びY2は、被告Y1と原告との顔合わせをしたいというY2の意向に基づいて、Y2の関係する目黒の焼き鳥屋「c亭」で宴席をもった。
(イ)  Bは、その際、発注者欄に被告Y1の、その保証人欄に被告会社の名を予め記入し、請負代金額を消費税込み2835万円、代金支払時期につき、契約成立時に283万5000円、上棟時850万5000円、完成引渡し時に1701万円と記載したY1邸新築工事の工事請負契約書を持参し、見積書及び設計図書一式とともに、被告Y1の同席する場でY2に渡した。
(ウ)  後日、被告Y1は、この契約書に押印してY2に渡し、Y2もこの契約書に被告会社の代表者印を押印をしたが、押印した契約書はY2の手元に留められ、原告のもとには戻されなかった。
(エ)  また、9月中に、Y2からBに対し、上棟時の支払金額を567万円に減額して欲しいという依頼があり、BからY2に金額だけを訂正した契約書が渡されたが、この契約書もBのもとには戻らなかった。(甲5、甲7、丙6、証人B、被告Y1、被告会社代表者)
カ  その後、本件建物の建築工事につき、原告担当者と被告Y1との協議に基づいて、18万9000円相当の追加工事が発生した。(証人B)
(3)ア  被告Y1は、被告会社に対し、本件建物の新築費用に充てる趣旨で、以下のとおり、合計2600万円を支払った。(乙4の1ないし5、乙9、被告Y1)
日時          金額    名目
平成11年6月 3日  200万円 諸経費支払費用
同年7月21日  500万円 建物建築工事代金
同年8月 4日  600万円 建物建築工事代金
同月30日  300万円 預かり金
平成12年2月24日 1000万円 建物建築工事代金
イ  また、被告Y1は、Y2から、被告会社が資金繰り関係で困っているから融資して欲しいと頼まれ、被告会社に対し、以下のとおり、合計650万円を貸し付けた。(乙5の1及び2)
平成11年10月13日 500万円
平成12年 5月30日 150万円
ウ  被告会社は、被告Y1から受け取った前記ア及びイの金員のうち500万円を、後記のとおり、本件請負代金の支払に充てたが、その余の金員は、当時、同時並行して行っていた他の用地買収案件の費用などに費消した。これらの費用について、被告会社はa学園が負担すべきものと考えていたが、実際にはa学園から支払を受けることができず、被告会社は資金繰りに窮するようになった。(被告代表者)
(4)ア  原告は、平成11年8月12日に地鎮祭を行うなどし、そのころ、工事に着手した。
イ  原告は、被告会社から、本件請負契約に基づく請負代金として、以下のとおり、合計500万円の支払を受けた。
平成11年10月 5日 200万円
同月21日 200万円
同月25日 100万円
ウ  原告は、平成12年1月17日ころ、建物を完成して被告Y1に引き渡した。原告は、被告会社に対しては、工事残代金の請求をしていたが、被告Y1に対しては、何ら請求していなかった。(乙9、被告Y1)
エ  平成12年4月20日、原告は、本件において請求している部分とは別に被告Y1から請け負った追加工事の代金として、105万円(消費税込み)を被告Y1に対して直接請求し、同月22日、被告Y1から振込によりその支払を受けた。この際も、原告は、本件において請求している工事残代金について、何ら請求していなかった。(乙9ないし乙11、被告Y1)
オ  原告は、被告会社から、a学園関係の他の用地買収業務の成功報酬の上乗せ分が支払われたらその分で本件の工事残代金を支払うといった説明を聞かされていたが、被告会社とa学園との関係が悪化し、結局、被告会社から支払を受けることができなかったことから、平成12年10月ころになって、被告Y1に対して残代金の請求をするに至った。(甲7、被告代表者)
2  争点(1)(本件請負契約の発注者)について
(1)  前記認定の事実を前提にすると、本件請負契約は、被告会社が、被告Y1から、原告と折衝して契約内容を確定する権限を付与されて原告との折衝に当たり、実質的にその契約内容を決定した段階で、改めて被告Y1がその契約を確認し、承認するという手順を経て、遅くとも平成11年9月末ころまでに、原告と被告Y1との間で成立したと認めるのが相当である。
(2)  確かに、前記認定の事実を前提にしても、被告Y1が代替地に移転するにあたり、被告Y1がその費用を実質的に負担することは本来予定されておらず、そのことは原告も十分承知していたのであり、原告自身、原告に対する本件請負代金の支払は被告会社からなされるという認識であったこと、仮に、被告会社とa学園の関係が悪化することがなく、被告会社が資金難に陥ることがなければ、本件請負代金は全て被告会社から原告に支払われ、原告が被告Y1に対して本件請負代金の支払を直接請求することなどなかったであろうことが認められる。
しかしながら、この点は、本件請負契約の締結がa学園の施設拡充のための用地買収業務の一環であり、被告会社がその業務を担当しているという事実を原告が認識している以上、むしろ当然の成り行きであり、法的にみて本件請負契約の発注者が何者であるかという問題、言い換えれば、今回のように、計画が予定どおりに進まなかったときに、原告に対して法的に責任を負担しているのは誰なのかという問題とは自ずと別個のことである。
(3)  前記のとおり、
ア 被告Y1は、a学園との間では、自己の建物を収去して土地を明け渡す義務を負担し、その対価として、建物移転費用分を含む趣旨で自ら8500万円を受領していること
イ したがって、a学園との関係では、被告Y1は、8500万円を受け取った以上、自らの責任で代替地への移転をしなければならない立場にあり、そのことは被告Y1自身も認識していたと認められること(被告Y1本人尋問の結果によると、仮に8500万円で予算に不足が生ずる場合には、その不足分の穴埋めをするのは被告会社であるという認識であったことが認められる。)
ウ 代替用地の取得について、被告会社の主導とはいえ、最終段階では自ら買主として契約当事者となり、代金も自ら支払っていること
エ 本件建物の建築工事についても、自ら建築確認申請者となっているという認識があり、いわゆる「施主」の立場にあることを認識していること
オ 平成11年9月ころに、自らを注文者と記載している請負契約書に押印していること(被告Y1は、この契約書を平成12年1月中旬ころ初めて見せられたと主張しているが、証拠(丙6、被告代表者)に反し、採用できない。)
に照らすと、建築業者である原告との間で、被告Y1が発注者の地位にあるのはむしろ当然のことであると言わなければならず、今回のように、被告会社が被告Y1から預かった金員を費消してしまうというような事態が起こっていなければ、被告Y1自身、本件請負契約の発注者が自分でないなどという認識を持つ余地はなかったはずである。そして、本件請負契約の発注者が誰かという問題は、法的には、今回の被告会社による金員の費消という事態が生ずる以前の段階で既に決定されているはずのことなのである。
以上により、被告Y1の主張は採用できない。
3  争点(2)(本件保証契約の成否)について
前記認定のとおり、Y2は、予め、本件建物の建築代金に充てる趣旨で被告Y1から既に1600万円もの金員を受領していた段階で、平成11年9月16日に「c亭」において、原告から、被告会社を保証人とする契約書を渡され、被告Y1に押印させたうえで、被告会社の代表印を押印しているのであり、この時点で、被告会社は、被告会社の原告に対する責任が、法的には被告Y1の原告に対する債務についての保証債務として構成されることを十分認識していたことが明らかである。よって、この段階で、本件保証契約は有効に成立したと認められる。
確かに、この契約書は、原告のもとに戻っておらず、この点について、被告代表者Y2は、本件請負契約及び本件保証契約の成立を防ぐために、契約書の返送を留保したかのような供述をしている。しかしながら、Y2は、その前に、上棟時の内入金の金額を減額した契約書の作成を再度原告に求めているのであり、本件請負契約及び本件保証契約を成立させること自体には何の抵抗感も持っていなかったことが明らかである。また、前記のとおり、このころ、既に、被告会社とa学園との関係がおかしくなっており、被告会社は、被告Y1から受け取った金員の一部を本件請負代金の支払以外の使途に支出していたばかりか、被告Y1から別途金員を借り入れている情況であったことが認められるのであり、要するに、被告会社として資金繰りに窮してきたために、当初の契約書に記載された上棟時の内入金額を支払うことができないことが明らかになって契約書の作り直しを依頼したが、その後、a学園から期待した支払を受けられないことが明らかになり、上棟時のみならずその後の原告に対する代金支払の目処も立たなくなって、このまま契約書を原告に戻すと、早晩、原告が被告Y1に直接代金を請求する事態になりかねず、そうなると、被告Y1の信頼を失い、被告Y1から借りている金員の返済を迫られるといった、自己の都合を考慮したに過ぎないと認めるのが相当である。
4  争点(3)(原告の被告Y1に対する請求が信義則に反するか否か)について
本件請負契約の発注者であることを否認する被告Y1の主張も本件保証契約の成立を否認する被告会社の主張も、いずれも採用できないことは前記のとおりであるが、当裁判所は、原告が被告Y1に対して、本件請負契約に基づく残代金全額の支払を求めることは信義に反し、権利の濫用となると判断する。
その理由は、以下のとおりである。
(1)  原告は、以前から取引があったa学園からの依頼に基づいて本件建物の建築工事を請け負ったという経緯があり、本件請負契約がa学園の施設拡充のための用地買収の一環であること、被告Y1が本件移転にあたり、実質的にその費用を負担する立場にないことを熟知し、本件請負契約に関しても、代金の支払を含め、被告会社が実質的に被告Y1を代理して全ての事務を行うという認識があった。
したがって、被告Y1に対する請負契約上の義務の履行にあたっては、そのような契約の趣旨及び全体の枠組みを損なうことのないよう、被告Y1の負担に一定の配慮をする信義則上の義務があったというべきである。
(2)  ところが、前記のとおり、
ア 原告は、当初約束された上棟時の内入金の支払が滞っている間も、被告Y1に対して支払を請求するどころか、滞っていること自体を知らせていないこと
イ その間に、被告Y1は、被告会社に本件請負代金の充てる金員を支払ったのみならず、別途、貸付けまでしてしまったこと
ウ 平成12年1月に被告Y1に本件建物を引き渡した時点で、被告会社から代金が支払われる目処が立っていないにもかかわらず、原告は、被告Y1に対しては何らの留保も注意もすることなく本件建物を引き渡し、何らの請求もしなかったために、同年2月、被告Y1が本件請負代金残金の支払のつもりで被告会社に1000万円を払ってしまったこと
エ その後、平成12年4月、原告は、被告Y1から直接注文された別途工事の代金105万円のみを被告Y1に請求し、その支払を受けたが、その際にも本工事の代金のことを何も説明していないこと
オ その後、さらに、8か月近く、被告Y1に対して何ら請求をしていなかったこと
が認められる。そうすると、原告には、前記(1)の義務について著しい懈怠があると言わなければならない。
(3)  このような事実関係のもとにおいて、本件請負契約が、原告にとっては企業の事業活動のひとつであるのに対し、被告Y1にとっては、個人あるいは家族の生活基盤を直接脅かされる死活問題であることも併せ考慮すると、被告会社による金員の使い込みという原告も被告Y1も予想しなかった事態にあたり、原告がその損害の一切を被告Y1に負担するよう求めることは、信義に反し、権利の濫用となると解するのが相当である。
この点、原告は、被告Y1が被告会社に早い時期に多額の金員を預けたことを原告に知らせていないという点を指摘しているが、もともと、本件一連の契約は、a学園の施設拡張のためのものであり、被告Y1にとっては全く受動的なものであったのに対し、原告は、a学園側から依頼を受けて本件に関与した業者なのであって、両者の立場を比較すると、原告の責任の方が大きいというべきである。
5  結論
以上のとおりであるから、原告は、被告会社の行為によって生じた損害について、被告Y1にその全ての負担を求めることは許されず、最低その5割を負担すべきである。そうすると、原告の請求は、主文の範囲でこれを認めるのが相当であり、かつ、本件事案の性質及び当裁判所の判断理由その他一切の事情を総合考慮すると、仮執行の宣言を付することは相当でない。
よって、主文のとおり判決する。
(裁判官 綱島公彦)

 

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