【営業代行から学ぶ判例】crps 裁判例 lgbt 裁判例 nda 裁判例 nhk 裁判例 nhk 受信料 裁判例 pl法 裁判例 pta 裁判例 ptsd 裁判例 アメリカ 裁判例 検索 オーバーローン 財産分与 裁判例 クレーマー 裁判例 クレプトマニア 裁判例 サブリース 裁判例 ストーカー 裁判例 セクシャルハラスメント 裁判例 せクハラ 裁判例 タイムカード 裁判例 タイムスタンプ 裁判例 ドライブレコーダー 裁判例 ノンオペレーションチャージ 裁判例 ハーグ条約 裁判例 バイトテロ 裁判例 パタハラ 裁判例 パブリシティ権 裁判例 ハラスメント 裁判例 パワーハラスメント 裁判例 パワハラ 裁判例 ファクタリング 裁判例 プライバシー 裁判例 プライバシーの侵害 裁判例 プライバシー権 裁判例 ブラックバイト 裁判例 ベネッセ 裁判例 ベルシステム24 裁判例 マタニティハラスメント 裁判例 マタハラ 裁判例 マンション 騒音 裁判例 メンタルヘルス 裁判例 モラハラ 裁判例 モラルハラスメント 裁判例 リストラ 裁判例 リツイート 名誉毀損 裁判例 リフォーム 裁判例 遺言 解釈 裁判例 遺言 裁判例 遺言書 裁判例 遺言能力 裁判例 引き抜き 裁判例 営業秘密 裁判例 応召義務 裁判例 応用美術 裁判例 横浜地裁 裁判例 過失割合 裁判例 過労死 裁判例 介護事故 裁判例 会社法 裁判例 解雇 裁判例 外国人労働者 裁判例 学校 裁判例 学校教育法施行規則第48条 裁判例 学校事故 裁判例 環境権 裁判例 管理監督者 裁判例 器物損壊 裁判例 基本的人権 裁判例 寄与分 裁判例 偽装請負 裁判例 逆パワハラ 裁判例 休業損害 裁判例 休憩時間 裁判例 競業避止義務 裁判例 教育を受ける権利 裁判例 脅迫 裁判例 業務上横領 裁判例 近隣トラブル 裁判例 契約締結上の過失 裁判例 原状回復 裁判例 固定残業代 裁判例 雇い止め 裁判例 雇止め 裁判例 交通事故 過失割合 裁判例 交通事故 裁判例 交通事故 裁判例 検索 公共の福祉 裁判例 公序良俗違反 裁判例 公図 裁判例 厚生労働省 パワハラ 裁判例 行政訴訟 裁判例 行政法 裁判例 降格 裁判例 合併 裁判例 婚約破棄 裁判例 裁判員制度 裁判例 裁判所 知的財産 裁判例 裁判例 データ 裁判例 データベース 裁判例 データベース 無料 裁判例 とは 裁判例 とは 判例 裁判例 ニュース 裁判例 レポート 裁判例 安全配慮義務 裁判例 意味 裁判例 引用 裁判例 引用の仕方 裁判例 引用方法 裁判例 英語 裁判例 英語で 裁判例 英訳 裁判例 閲覧 裁判例 学説にみる交通事故物的損害 2-1 全損編 裁判例 共有物分割 裁判例 刑事事件 裁判例 刑法 裁判例 憲法 裁判例 検査 裁判例 検索 裁判例 検索方法 裁判例 公開 裁判例 公知の事実 裁判例 広島 裁判例 国際私法 裁判例 最高裁 裁判例 最高裁判所 裁判例 最新 裁判例 裁判所 裁判例 雑誌 裁判例 事件番号 裁判例 射程 裁判例 書き方 裁判例 書籍 裁判例 商標 裁判例 消費税 裁判例 証拠説明書 裁判例 証拠提出 裁判例 情報 裁判例 全文 裁判例 速報 裁判例 探し方 裁判例 知財 裁判例 調べ方 裁判例 調査 裁判例 定義 裁判例 東京地裁 裁判例 同一労働同一賃金 裁判例 特許 裁判例 読み方 裁判例 入手方法 裁判例 判決 違い 裁判例 判決文 裁判例 判例 裁判例 判例 違い 裁判例 百選 裁判例 表記 裁判例 別紙 裁判例 本 裁判例 面白い 裁判例 労働 裁判例・学説にみる交通事故物的損害 2-1 全損編 裁判例・審判例からみた 特別受益・寄与分 裁判例からみる消費税法 裁判例とは 裁量労働制 裁判例 財産分与 裁判例 産業医 裁判例 残業代未払い 裁判例 試用期間 解雇 裁判例 持ち帰り残業 裁判例 自己決定権 裁判例 自転車事故 裁判例 自由権 裁判例 手待ち時間 裁判例 受動喫煙 裁判例 重過失 裁判例 商法512条 裁判例 証拠説明書 記載例 裁判例 証拠説明書 裁判例 引用 情報公開 裁判例 職員会議 裁判例 振り込め詐欺 裁判例 身元保証 裁判例 人権侵害 裁判例 人種差別撤廃条約 裁判例 整理解雇 裁判例 生活保護 裁判例 生存権 裁判例 生命保険 裁判例 盛岡地裁 裁判例 製造物責任 裁判例 製造物責任法 裁判例 請負 裁判例 税務大学校 裁判例 接見交通権 裁判例 先使用権 裁判例 租税 裁判例 租税法 裁判例 相続 裁判例 相続税 裁判例 相続放棄 裁判例 騒音 裁判例 尊厳死 裁判例 損害賠償請求 裁判例 体罰 裁判例 退職勧奨 違法 裁判例 退職勧奨 裁判例 退職強要 裁判例 退職金 裁判例 大阪高裁 裁判例 大阪地裁 裁判例 大阪地方裁判所 裁判例 大麻 裁判例 第一法規 裁判例 男女差別 裁判例 男女差别 裁判例 知財高裁 裁判例 知的財産 裁判例 知的財産権 裁判例 中絶 慰謝料 裁判例 著作権 裁判例 長時間労働 裁判例 追突 裁判例 通勤災害 裁判例 通信の秘密 裁判例 貞操権 慰謝料 裁判例 転勤 裁判例 転籍 裁判例 電子契約 裁判例 電子署名 裁判例 同性婚 裁判例 独占禁止法 裁判例 内縁 裁判例 内定取り消し 裁判例 内定取消 裁判例 内部統制システム 裁判例 二次創作 裁判例 日本郵便 裁判例 熱中症 裁判例 能力不足 解雇 裁判例 脳死 裁判例 脳脊髄液減少症 裁判例 派遣 裁判例 判決 裁判例 違い 判決 判例 裁判例 判例 と 裁判例 判例 裁判例 とは 判例 裁判例 違い 秘密保持契約 裁判例 秘密録音 裁判例 非接触事故 裁判例 美容整形 裁判例 表現の自由 裁判例 表明保証 裁判例 評価損 裁判例 不正競争防止法 営業秘密 裁判例 不正競争防止法 裁判例 不貞 慰謝料 裁判例 不貞行為 慰謝料 裁判例 不貞行為 裁判例 不当解雇 裁判例 不動産 裁判例 浮気 慰謝料 裁判例 副業 裁判例 副業禁止 裁判例 分掌変更 裁判例 文書提出命令 裁判例 平和的生存権 裁判例 別居期間 裁判例 変形労働時間制 裁判例 弁護士会照会 裁判例 法の下の平等 裁判例 法人格否認の法理 裁判例 法務省 裁判例 忘れられる権利 裁判例 枕営業 裁判例 未払い残業代 裁判例 民事事件 裁判例 民事信託 裁判例 民事訴訟 裁判例 民泊 裁判例 民法 裁判例 無期転換 裁判例 無断欠勤 解雇 裁判例 名ばかり管理職 裁判例 名義株 裁判例 名古屋高裁 裁判例 名誉棄損 裁判例 名誉毀損 裁判例 免責不許可 裁判例 面会交流 裁判例 約款 裁判例 有給休暇 裁判例 有責配偶者 裁判例 予防接種 裁判例 離婚 裁判例 立ち退き料 裁判例 立退料 裁判例 類推解釈 裁判例 類推解釈の禁止 裁判例 礼金 裁判例 労災 裁判例 労災事故 裁判例 労働基準法 裁判例 労働基準法違反 裁判例 労働契約法20条 裁判例 労働裁判 裁判例 労働時間 裁判例 労働者性 裁判例 労働法 裁判例 和解 裁判例

「営業代行」に関する裁判例(20)平成26年11月20日 東京地裁 平26(ワ)20927号 損害賠償等請求事件

「営業代行」に関する裁判例(20)平成26年11月20日 東京地裁 平26(ワ)20927号 損害賠償等請求事件

要旨
◆原告が、被告会社及びa社の従業員が、各社の製作するアニメーション映画への出資を勧誘するに当たり、出資の仕組み及び危険性について不正確な説明を繰り返し、出資が安全な取引であるかのように原告を誤信させたため、投資したことにより損失を被った等と主張し、被告会社に対しては民法715条に基づき、被告Y2に対しては民法719条又は会社法429条1項に基づき、損害賠償を請求した事案において、Bの勧誘行為については、勧誘する契約の内容や出資金額、原告の属性等に照らし、信義則上、契約を締結するか否かの判断にとって重要な事項の説明義務が課されるのに、その義務を果たさなかった説明義務違反があると認められ、不法行為に当たるというべきである上、Bの不法行為は被告会社の事業の執行としてされたことは明らかであり、また、被告Y2Bと共同して不法行為を行ったものと認められるとして、原告の請求を全部認容した事例

参照条文
民法715条1項
民法719条1項

裁判年月日  平成26年11月20日  裁判所名  東京地裁  裁判区分  判決
事件番号  平26(ワ)20927号
事件名  損害賠償等請求事件
裁判結果  認容  文献番号  2014WLJPCA11208005

東京都板橋区〈以下省略〉
原告 X
同訴訟代理人弁護士 米澤裕賀
東京都新宿区〈以下省略〉
被告 Y1株式会社(以下「被告会社」という。)
同代表者代表取締役 Y2
東京都品川区〈以下省略〉
被告 Y2(以下「被告Y2」という。)

 

 

主文

1  被告らは,原告に対し,連帯して165万円及びこれに対する平成25年5月24日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
2  訴訟費用は被告らの負担とする。
3  この判決は仮に執行することができる。

 

事実及び理由

第1  請求
1  被告会社に対する主位的請求及び被告Y2に対する請求
主文同旨
2  被告会社に対する予備的請求
被告会社は,原告に対し,150万円及びこれに対する平成26年1月1日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
第2  事案の概要
1  事案の要旨
本件は,原告が,被告会社及びa株式会社(以下「a社」という。)の従業員が,各社の製作するアニメーション映画への出資を勧誘するに当たり,出資の仕組み及び危険性について不正確な説明を繰り返し,出資が安全な取引であるかのように原告を誤信させたため,総額3050万円を収益の得られない事業に投資したことにより損失を被ったなどと主張し,そのうち,被告会社に支払われた150万円に関して,被告会社に対しては主位的に民法715条による損害賠償請求として,被告Y2に対しては民法719条又は会社法429条1項による損害賠償請求として,165万円(弁護士費用相当額15万円を含む。)及び遅延損害金の連帯支払を,被告会社に対しては予備的に不当利得返還請求として,150万円及び民法704条前段所定の利息の支払を求める事案である。
2  前提事実(争いがないか,後掲の証拠(枝番は除く。以下同じ。)及び弁論の全趣旨により認められる。)
(1)  原告は,昭和6年○月○日に出生した(甲17)。
(2)  被告会社は,アニメ映画「○○」製作のため,a社により設立された株式会社であり,同じ事務所内で共同作業をしていた(甲2)。
(3)  被告Y2については,平成24年10月1日に被告会社の代表取締役に,同日にa社の取締役に就任し,その旨の登記がされている(甲1,3)。
なお,その前の被告会社の代表取締役はA(以下「A」という。)であり,Aはa社の代表取締役でもある(甲1)。
(4)  原告は,a社との間で,平成24年5月15日及び同月25日,a社が製作するアニメーション映画「△△」のDVD及びグッズ関連商品を買い受ける売買契約及び原告からa社に対し同商品の消費者への販売を委託する販売委託契約(以下,これらの契約を併せて「第1映画出資契約」という。)を締結し,a社に対し,合計320万円を支払った(甲5~9,17)。
(5)  原告は,被告会社との間で,以下の契約(以下,それぞれ「本件契約①」「本件契約②」といい,併せて「本件契約」という。)を締結し,被告会社に対し,合計150万円を支払った(甲11~17)。
本件契約①
契約締結日 平成25年1月30日
契約の名称 「○○」DVDおよびグッズ売買契約並びに同販売委託契約
支払額 50万円
本件契約②
契約締結日 平成25年5月24日
契約の名称 「○○」DVDおよびグッズ売買契約並びに同販売委託契約
支払額 100万円
(6)  a社は,東京地方裁判所に破産手続開始の申立てをし(同裁判所平成26年(フ)第2239号),平成26年4月30日,破産手続開始決定を受けた(甲2,20)。
3  争点
(1)  Bの不法行為及び被告会社の使用者責任の成否
(原告の主張)
a社及び被告会社の従業員と称するB(以下「B」という。)は,投資経験の乏しい高齢者である原告に対し,本件契約が第1映画出資契約と同様にリスクの高い契約であるにもかかわらず,元本の保証された出資契約であるかのように誤信させる説明を行い,本件契約により原告が被る可能性のある損害については一切説明しないまま,原告に合計150万円の金員を支払わせた。このようなBの勧誘行為は,契約締結時の信義則上の説明義務に違反し,民法709条の不法行為に該当するところ,Bはa社及び被告会社の従業員であり,Bの勧誘行為は被告会社の事業の執行として行われたものであるから,Bによる勧誘行為から発生した損害につき,被告会社は民法715条の使用者責任を負う。
仮に,Bと被告会社との間に雇用関係がなかったとしても,Bは,被告会社やa社の従業員の外形の下に行動し,被告会社やa社はBの活動によって資金調達の利益を得ていたこと,被告会社は実質的にはa社と同一の会社であることからすれば,被告会社はBに対し指揮監督を行うべき地位にあった。被告会社がCが代表者を務める団体に映画作成の資金調達という自社の業務の一部を行わせていたのであれば,同団体に対する監督を介して間接にBを指揮監督することが可能であり,また指揮監督すべき地位にあった。したがって,被告会社は民法715条の使用者責任を免れない。
(被告らの主張)
否認ないし争う。
Bは,被告会社が出資を頼んでいた営業代行勧誘請負団体(代表者C)の団員であり,被告会社がBと雇用契約を締結したことはない。
(2)  被告Y2の共同不法行為責任及び会社法429条1項に基づく損害賠償責任の成否
(原告の主張)
被告Y2は,自ら原告に本件契約②を締結させ,Bと共同して金員を出資させており,原告に正確な説明をすることなく,極めて危険な投資取引をさせ多額の金員を出資させるという一連の不法行為の一部をBに代わって実行したものであるから,民法719条の共同不法行為責任を負う。
また,被告Y2は,本件契約の締結当時,被告会社の代表取締役として対外的に業務全般を執行する職務権限を有し,業務の執行の適正を確保する義務を負っていたにもかかわらず,Bによる違法な業務遂行に対する監督をしなかった。被告Y2がBの行為の一部にも関与していたことからすれば,その任務懈怠について悪意又は重大な過失があったことは明らかであるから,被告Y2は会社法429条1項に基づく損害賠償責任を負う。
(被告Y2の主張)
否認ないし争う。
(3)  損害額
(原告の主張)
原告が被告会社に支払った現金 150万円
弁護士費用相当額 15万円
合計 165万円
(被告らの主張)
争う。
(4)  本件契約の効力及び被告会社の不当利得返還義務の有無
(原告の主張)
本件契約のうち各売買契約は,平成25年12月31日までに映画が完成することを条件とするところ,同日を過ぎても,映画「○○」は完成していないから,上記各売買契約は停止条件の不成就により無効である。本件契約のうち各販売委託契約は,上記各売買契約により原告が本件商品の所有権を取得することを不可欠の前提とする契約であるから,上記各売買契約が無効である以上,上記各販売委託契約も当然に無効となる。
本件契約が無効である以上,原告が被告会社に対して支払った150万円については,被告会社がこれを保持する法律上の原因はないから,被告会社は不当利得として原告に返還する義務を負う。被告会社は,映画完成の予定日を徒過した平成26年1月1日には上記各売買契約につき停止条件が成就しなかったことを当然に認識したのであるから,同日以降,上記150万円の利得について悪意の受益者となり,これに同日以降の利息を付して返還する義務を負う。
(被告会社の主張)
争う。
第3  当裁判所の判断
1  認定事実
後掲の証拠及び弁論の全趣旨によれば,前提事実に加え,以下の事実が認められ,この認定に反する証拠はない。
(1)  原告は,平成24年5月初旬頃,a社の従業員と名乗るBから,電話で,a社が製作するというアニメーション映画「△△」の製作についての出資を勧誘された(甲17,18)。
(2)  原告は,平成24年5月15日,a社の事務所を訪問し,Bから同出資に関する説明を受けた(甲17)。
その際,Bは,DVD・グッズ販売数に対する「分配金」と称する金額等が記載された「アニメ「△△」製作委員会DVD・グッズ販売プレゼン資料」という表題の付されたパンフレット(甲4)を示しながら,原告に対し,「(出資したお金は)しっかりお返しします。」「映画公開後,分配金を3か月ごとにお支払いします。」「映画の収益,グッズの販売収益を出資の額に基づいて3か月ごとにしっかり受け取って頂きます。」「銀行の金利よりもお得です。」などと述べ,あたかも同出資が銀行預金と同じように金銭を預ける契約であり,銀行預金よりも高額の配当を含む分配金を3か月ごとに受け取れるかのように説明し,分配金が得られないリスクの有無や程度については一切説明しなかった(甲17,19)。
(3)  原告は,Bの説明を聞いても,詳しい出資金の払戻しの仕組みは分からなかったものの,「私は元本が保証されて,銀行より利息が多ければ満足です。」「今までの銀行からa銀行にくら替えするようなものですね」と確認したのに対し,Bが「はい。」と返答したため,Bの勧める出資契約も銀行預金と同様に元本が保証され,元本の返還に加えて銀行預金の利率以上の配当が得られると誤信して,出資を承諾し,持参した現金20万円をBに交付してa社に支払い,契約書(甲6)に署名押印した(甲5,17,19)。
その際,Bは契約書の内容を説明しなかった(甲17,19)。
(4)  原告は,後日,Bから追加投資の勧誘を受け,平成24年5月25日,a社の事務所を訪問し,現金300万円をBに交付してa社に支払い,契約書(甲8,9)に署名押印した(甲7,17)。
この時も,Bは契約書の内容を説明しなかった(甲17,19)。
(5)  その後も,たびたびBから原告に電話があったところ,原告は,Bから,a社が製作するというアニメーション映画「□□」の製作についての出資を勧誘され,Bが出資金を回収できないリスクについて説明しなかったこともあり,「□□」への出資についても,出資金は配当を付けて全額返してもらえるものと誤信した(甲17)。
(6)  Bによる度重なる電話での勧誘等の結果,原告は,a社との間で,第1映画契約と同様の映画関連商品の売買契約及び販売委託契約の締結を繰り返し,支払済みの320万円のほかに,老後の資金として貯めていた預金約3000万円の大部分に相当する2580万円をa社に交付した(甲17)。
(7)  Bは,平成25年1月16日,電話で原告に対し,Aの指示により,被告会社で働くことになった旨を告げるとともに,「△△」や「□□」への出資を勧誘した際と同様の方法で,被告会社が製作するというアニメーション映画「○○」の製作についての出資を勧誘した(甲17)。
(8)  Bは,平成25年1月30日午後2時頃,被告会社の事務所において,原告に対し,「△△」への出資を勧誘した際に原告に示したパンフレットと同じような内容の説明が記載された「○○製作委員会 DVD・グッズ販売プレゼン資料」を示しながら,「「○○」の方が「△△」よりも大作です。」「D先生の集大成です。多分これが最後の作品となるでしょう。満を持しての製作ですから,意味も値打ちも大きい。」「3年間で契約を打ち切らず,映画の興行がある限り分配金を受け取ることができます。」などと述べ,原告にとって,「○○」への出資が「△△」よりも更に有利な契約であるかのように説明した(甲17)。
また,Bは,「Xさんのように今までの出資の実績がある人にしか購入できない権利です。」「他にもあちこちから申込みがありますが,お断りしています。」と述べ,「○○」への出資があたかも誰もが出資を希望する限定商品で非常に希少価値があるものであるかのように説明した(甲17)。
(9)  そのため,原告は,「○○」への出資も,「△△」や「□□」への出資と同様に,後日配当を付けて全額出資金を返還してもらえる上,長期にわたり分配金が得られる大変希少価値のある契約であると誤信し,本件契約を締結するに至った(甲17)。
(10)  Bは,本件契約①締結の際,原告に対し,「僕も次の予定がありますので。」と原告を急かし,契約書には損失発生の可能性に関する文言が印刷されているのに,そのことを原告に伝えることなく,原告に契約書(甲12,13)に署名押印させた(甲17)。
そのため,原告は,契約内容がBの説明のとおりである旨誤信した上,契約に伴うリスクを理解できないまま,本件契約①を締結した(甲17)。
(11)  被告Y2は,本件契約①締結の際,被告会社の事務所で原告に直接会って面談したほか,本件契約②締結の際には,被告会社の事務所で原告から現金を受け取った上,その後に何ら説明を行うことなく,原告に契約書(甲15,16)に署名押印させるなどした(甲17)。
そのため,原告は,なおも契約内容がBの説明のとおりである旨誤信した上,契約に伴うリスクを理解できないまま,本件契約②を締結した(甲17)。
(12)  被告会社は,本件契約上定められた期限である平成25年12月31日までに,映画「○○」を完成させていない上,同映画の関連商品も製作しておらず,原告に対し,同関連商品の販売収益の分配をしていない(甲17)。
(13)  平成26年8月11日に開催された,前提事実(6)の破産手続開始の申立てに係る破産事件の第1回債権者集会において,Aは,債権者に対し,要旨以下の説明をした。
ア Aは,Cという男性から提案を受け,集まった資金の60%を「営業活動費」として支払う約定の下に,同人を代表者とする団体にa社の映画作成資金の調達を依頼した。
イ 平成23年秋か平成24年初め頃に,Aは,a社の取引先金融機関から注意を受け,Cらの団体が高齢者に電話で出資を勧誘し資金を調達していることを知った。
ウ Aは,消費者生活センター等の行政機関からも,Cらの不当な勧誘行為に関する連絡を受けた。
エ Aは,上記イ,ウの連絡を受けて,Cに対し,80歳以上の高齢者には勧誘しないことを口頭で求めたことがある。
オ a社は,平成25年5月に出資の勧誘を停止し,Cらの団体と関係を断絶した。
カ a社は,Cらの活動により,映画作成資金として総額約4億円の資金を調達した。
2  争点(1)について
(1)  前記認定(認定事実のほかに,前提事実を含む。以下同じ。)によれば,第1映画出資契約や本件契約は,映画関連のDVD及びグッズの売買契約並びにその販売委託契約であるところ,Bは,高齢者(本件契約の締結当時82歳)である原告に対し,それらの契約の法的性質はもとより,関連商品の売上げが伸びなかった場合には,Bが約束するような分配金が支払われず,原告が出資した金額全額を回収できなくなるといった高いリスクを伴う契約である旨を説明することなく,第1映画出資契約や本件契約が元本の保証された出資契約であるかのように誤信させる説明を行い,重ねて出資を勧誘したものと認められる。このようなBの勧誘行為については,勧誘する契約の内容や出資金額,原告の属性等に照らし,信義則上,契約を締結するか否かの判断にとって重要な事項の説明義務が課されるのに,その義務を果たさなかった説明義務違反があると認められ,不法行為に当たるというべきである。
(2)  前記認定によれば,Bの不法行為は被告会社の事業の執行としてされたことは明らかである。
被告会社とBとの間に雇用関係があった事実を認めるに足りる証拠はないものの,Bが,a社や被告会社から依頼を受けた団体の構成員として,両者の映画製作資金の調達活動に従事していたにせよ,前記認定のとおり,a社や被告会社の事務所において,Bが出資の勧誘や契約の締結に関わる業務をしていることなどの事実関係に照らし,被告会社とBとの間には実質的な指揮監督関係を容易に認め得ることからすれば,Bの不法行為について,被告会社は民法715条の使用者責任を免れないというべきである。
3  争点(2)について
原告は,被告Y2に対する請求について,〈ア〉民法719条又は〈イ〉会社法429条1項による損害賠償請求(選択的請求)であるとし,附帯請求(遅延損害金の支払請求)の始期を本件契約②の締結日である平成25年5月24日としているところ,不法行為に基づく損害賠償債務は損害の発生日から遅滞に陥ると解されるのに対し,会社法429条1項に基づく損害賠償債務は履行の請求を受けた時から遅滞に陥ると解される(最判平成元年9月21日・集民157号635頁参照)ため,付遅滞の時期が早い〈ア〉の請求の当否から検討することとする。
前記認定のとおり,被告Y2は,本件契約①締結の際,Bの勧誘を受けて被告会社の事務所を訪れた原告に直接会って面談したほか,本件契約②締結の際には,被告会社の事務所で原告から現金を受け取り,その後に何ら説明を行うことなく,原告に契約書(甲15,16)に署名押印させるなどし,本件契約②を締結していることからすると,Bと共同して不法行為を行ったものと認められる。
したがって,被告Y2は,Bとの共同不法行為により原告に生じた損害について,前示のとおりBの不法行為について使用者責任を負う被告会社と連帯して損害賠償責任を負う(〈ア〉の請求が認められるため,〈イ〉の請求の当否に対する判断は不要となる。)。
4  争点(3)について
以上説示してきたところによれば,原告は,前記の共同不法行為により,内容を誤解して本件契約を締結しており,契約締結時に適切な説明が行われていれば本件契約を締結しなかったものと認められるから,原告が本件契約に基づき被告会社に対して支払った合計150万円は損害として認められる。
また,上記損害の1割相当額である15万円を弁護士費用相当額の損害として認めるのが相当である。
したがって,原告に生じた損害の額は合計165万円となる。
5  結論
よって,原告の被告会社に対する主位的請求及び被告Y2に対する請求は理由があるから,これを認容することとし,主文のとおり判決する。
(裁判官 酒井孝之)

 

*******

関連記事一覧

  • コメント ( 0 )

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。