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判例リスト「営業代行会社 完全成果報酬|完全成功報酬」(369)平成15年12月 3日 東京地裁 平14(ワ)16781号 報酬金請求事件

判例リスト「営業代行会社 完全成果報酬|完全成功報酬」(369)平成15年12月 3日 東京地裁 平14(ワ)16781号 報酬金請求事件

裁判年月日  平成15年12月 3日  裁判所名  東京地裁  裁判区分  判決
事件番号  平14(ワ)16781号
事件名  報酬金請求事件
裁判結果  一部認容  文献番号  2003WLJPCA12030009

要旨
◆商業施設の調査・企画・設計等の業務の委託に関して、報酬の合意が成立していないとしたものの、企画・設計等の業務について商法五一二条に基づく相当報酬請求権が認められるとされた事例

参照条文
商法512条
商法550条1項

裁判年月日  平成15年12月 3日  裁判所名  東京地裁  裁判区分  判決
事件番号  平14(ワ)16781号
事件名  報酬金請求事件
裁判結果  一部認容  文献番号  2003WLJPCA12030009

原告 破産者株式会社a破産管財人 X
同訴訟代理人弁護士 清水豊
被告 アークランドサカモト株式会社
同代表者代表取締役 A
同訴訟代理人弁護士 藤巻元雄

 

主  文

1  被告は、原告に対し、1749万3000円及びこれに対する平成14年8月9日から支払済みまで年6分の割合による金員を支払え。
2  原告のその余の請求を棄却する。
3  訴訟費用はこれを5分し、その3を原告の、その余を被告の各負担とする。
4  この判決は、第1項に限り、仮に執行することができる。

 

事実及び理由

第1  請求
被告らは、原告に対し、4630万5000円及びこれに対する平成14年8月9日から支払済みまで年6分の割合による金員を支払え。
第2  事案の概要
本件は、破産者株式会社a(以下「破産会社」という。)が破産宣告前に被告のために行った商業施設の調査・企画・設計等について、破産管財人(原告)が被告に対し、主位的には合意に基づき、予備的には商法512条に基づき、それぞれ別紙業務内容一覧表記載の報酬金に消費税相当額を加えた金員を請求している事案である。
1  当事者間に争いのない事実等(証拠によって認定した事実は末尾に証拠を掲記する。)
(1)  当事者等
ア 破産会社は、昭和38年11月11日東京都渋谷区に登記簿上の本店所在地を置いて設立され、商業施設等の調査、企画、設計、デザイン監理に関する業務を主たる業とする株式会社であった(甲10)が、平成14年3月20日、東京地方裁判所において破産宣告を受け(東京地方裁判所平成14年(フ)第3462号破産申立事件)、原告が破産管財人に選任された。
イ 被告は、ホームセンター店舗等の経営を主たる業とする株式会社である。
ウ 東宝株式会社(以下「東宝」という。)は、映画製作・映画フィルムの配給等を行う会社であり、東宝東日本興行株式会社(以下「東宝興行」という。)は、東宝の子会社であり、東日本における映画館の運営等を行う会社である(甲37)。
(2)  事実経緯
ア 被告は平成6年ころから新潟県長岡市(以下単に「長岡市」という。)七日町地区で約2万坪の商業施設を開発していた(以下「七日町地区施設」という。)。
イ 被告は、平成10年8月20日、破産会社に対し、被告が計画する七日町地区施設に関し、企画、店舗配置計画、収支計画検討(賃貸条件の設定、賃料試算)等の業務を委任し、破産会社との間で覚書(甲1。以下「本件覚書」という。)を作成した。
本件覚書には、以下のような記載がある。
(ア) 被告が計画する七日町地区施設において、アウトレットモール及びシネマコンプレックス並びに関連施設に関し、その企画・テナントリーシングを破産会社に委託する。
(イ) 破産会社は被告の意向を受け、計画・立案・テナントリーシング・施設計画までの作業を行うが、業務委託契約は全体像が見えた段階とする。
(ウ) 被告と破産会社は計画の完遂を目的とし、商慣習と信義にのっとり迅速に作業を進めるが、前項の契約日の目途を平成10年10月1日とする。
ウ 七日町地区施設は、被告とシネマコンプレックス(以下「シネコン」という。)の運営を予定していた東宝興行の間で協議が折り合わず、また他のテナントも集まらなかったため、完成に至らなかった(弁論の全趣旨)。
エ 被告は、長岡市喜多町地区に商業施設「アークガレリア」を企画し(以下「喜多町地区施設」という。)、破産会社に対し、テナント出店仲介を委託したが、破産会社は被告に2店舗を紹介した後撤退し、訴外北野建設株式会社(以下「北野建設」という。)及び被告が仲介業務を引き継いで成約させた。同施設は平成14年11月1日に開業した(乙1、弁論の全趣旨)。
2  争点と当事者の主張
本件の主な争点は、〈1〉主位的請求について、被告の破産会社に対する委託の内容及び報酬の合意の有無、〈2〉予備的請求について、商法512条の適用の有無及び原告の請求する報酬金額の相当性、〈3〉さらに被告の主張する相殺の抗弁の当否である。
(原告の主張)
(1) 主位的請求について
ア 被告の破産会社に対する委託の内容
(ア) 七日町地区施設
被告は、平成10年8月20日、破産会社に対し、被告が計画する七日町地区施設に関し、調査、企画、建物建築設計、建築確認の取得作業、店舗配置計画、収支計画検討(賃貸条件の設定、賃料試算)等の業務を委任し、破産会社はこれを受託した。これを示すものが、本件覚書である。
建物建築設計及び建築確認の取得作業については、破産会社が被告から被告代表者名義の委任状を得ている。
(イ) 喜多町地区施設
被告は、平成11年10月ころ、七日町地区施設の予定地を喜多町地区に変更し、破産会社は、被告の要請により引き続き喜多町地区施設の複合型商業施設について同様の業務を受託した。
イ 報酬の合意の有無
(ア) 七日町地区施設
被告と破産会社は、被告が破産会社に対し、別紙業務内容一覧表の「(日越、ランドクラブアウトレットモール計画)」欄記載の各金員を報酬として支払うことを合意した。
(イ) 喜多町地区施設
被告と破産会社は、被告が破産会社に対し、同表の「(喜多町、アークガレリア計画)」欄記載の各金員を報酬として支払うことを合意した。
なお、喜多町地区施設は、前記のとおり、七日町地区施設の計画と一体のものであり、七日町地区施設に関する報酬の合意が喜多町地区施設においても引き継がれたものである。
(2) 予備的請求について
仮に、報酬額の合意が認められないとしても、破産会社は、被告のために受注業務を遂行したことにつき、相当の報酬を請求することができる(商法512条)。企画業務は、単なるテナントリーシングの準備行為ではなく、それとは別個独立の業務である。
破産会社は、平成10年3月から受注業務を開始し、平成14年2月まで継続的に業務を行ってきたのであり、以下に述べるとおり、別紙業務内容一覧表記載の金額は相当な報酬金額である。
ア 企画開発業務に対する報酬
企画開発業務は極めて創造的な業務であり、基本的には日当計算で算出するのが合理的であるところ、破産会社の専務取締役B(以下「B」という。)については、同人の経歴等に照らし、1日10万円の日当で計算するのが妥当であり、同人の出張回数等で算出すると、合計790万円となる。さらに本件業務には破産会社の代表者を含め計6人が稼働しており、これらの日当も勘案すると企画開発業務に対する報酬として1810万円を請求することは相当である。
イ 建築確認申請に関する報酬
通常、商業施設の設計料は、建設費の4パーセント程度(監理しない場合)として算出されるところ、本件では建設費を8億円と算定しているから、設計料は3200万円となる。しかも、シネコンは、特殊かつ複雑な構造を持つから、その設計料は通常の建物に比して高額である。このように、通常の設計料の基準に比しても、設計料の2400万円は常識的かつ妥当である。
なお、破産会社は、外注先の訴外株式会社エムエスピー店舗開発機構(以下「訴外MSP」という。)に対し、報酬の一部として、既に1050万円を支払っている。
ウ 出張交通費・通信費等の経費について
Bの新幹線の往復運賃だけでも約61万円を要し、これ以外に宿泊代、新幹線以外の移動費、B以外の破産会社社員らの費用等も勘案すると、合計して200万円という金額は極めて妥当な金額である。
(3) 相殺の抗弁の当否
七日町地区施設の計画が断念されたのは、破産会社のテナント誘致の失敗が理由ではなく、被告の会社内における土地利用上の都合によるものである。
(被告の主張)
(1) 主位的請求について
ア 被告の破産会社に対する委託の内容
(ア) 七日町地区施設
被告が、平成10年8月20日、破産会社に対し、被告が計画する七日町地区内の複合的商業施設計画における調査、企画、店舗配置計画、収支計画検討(賃貸条件の設定、賃料試算)等の業務を委任したことは認めるが、建物建築設計、建築確認の取得作業については否認する。
破産会社は、業務委託契約が成立してから建築確認申請を出したのでは間に合わないとして、被告の反対にもかかわらず、東宝等の出店が決まらなければ費用は全て破産会社が負担すると言って、建築確認申請を出した。確認申請書に押された被告の印章は、登録印ではなく、本件覚書に記載された委託の内容の中にも「シネコン基本設計」、「建築確認申請図面作成」は入っていない。
(イ) 喜多町地区施設
被告は、破産会社が七日町地区施設のテナント誘致に失敗して報酬を得ることができなかったことを気の毒に思い、当時別途開発を進めていた喜多町地区施設へのテナント出店の仲介ができれば仲介料が支払える旨伝えたところ、破産会社は是非仲介させてほしいと申し出た。
イ 報酬の合意の有無
(ア) 七日町地区施設
本件覚書は、被告と破産会社との間の業務委託契約書の締結時期を、「全体像が見えた段階」すなわちテナントの8割方の出店が決定した段階とし、その目途を平成10年10月1日と定め、業務委託契約が締結されなければ(テナントの8割方が決定しなければ)報酬請求権が発生しないという平成10年3月の委託当初の約束を確認したものであり、その趣旨のとおり、本件覚書では報酬について一切触れられていない。
ところが、被告とリードテナントである東宝との交渉が折り合わず、平成11年3月ころには破産会社の提出した計画を実現できないことが確認されたため、被告は破産会社との業務委託契約を締結しなかった。したがって、破産会社の報酬請求権は発生しない。
(イ) 喜多町地区施設
前記のとおり、被告は破産会社に対し、テナント出店の仲介を成功報酬方式で委託したが、破産会社が最終的に成約させたテナントはなく、報酬請求権は発生しない。
(2) 予備的請求について
ア 商法512条は法令に別段の定めがある場合は適用を排除されるところ、破産会社が本件覚書により委託を受けた業務は「テナントリーシング」(テナントの仲立)及びその前提作業たる「企画」である。仲立人は、媒介行為をしても、他人間に契約が成立しなければ報酬(仲介料)を請求することはできない(商法550条1項)。
したがって、破産会社は、被告とテナントとの間に契約を成立させなければ報酬請求権を有しないのであり、仲立行為を成立させるための準備行為である企画行為も同様で、仲立行為が成立しないのにその準備行為たる企画行為について報酬を支払う必要はない。
イ また、原告が主張する別紙業務内容一覧表の請求項目は、それぞれ一体何をしたことの報酬なのか不明なばかりか、その請求額においても不当なものである。建築確認申請図面の作成費用についても、被告が設計事務所に依頼する際の算定方法を大きく上回っている。
(3) 相殺の抗弁の当否
破産会社は、新潟県長岡市の郊外がアウトレットモールの適地でなかったにもかかわらず、適地である旨の誤った情報を被告に伝え、被告からテナントリーシングを任せられたものの、結局テナントを1社も誘致できず、被告はこの間、計画地6000坪について坪当たり700円の地代を支払い続けていた。したがって、被告は破産会社の過失に基づく行為(不法行為)により、平成10年4月から同11年5月までの14か月間にわたり、合計5880万円の地代を無駄に支払い、同額の損害を受けた。よって、仮に、破産会社に何らかの報酬請求権が存するのであれば、被告は原告に対し、上記5880万円の損害賠償請求債権と破産会社の報酬請求権とを対当額で相殺する。
第3  争点に対する判断
1  認定した事実
前記争いのない事実、証拠(甲2の1及び2、甲3、6ないし9、11、15、37、乙1、4、5、証人C、証人B)及び弁論の全趣旨によれば、次の各事実が認められる。
(1)  被告は、新潟県内等に大規模商業施設を開発していたものであるところ、平成3年4月に長岡市七日町地区(日越土地区画整理事業地内)の土地1万8413坪について賃貸借契約を取り交わし、平成9年4月までに合計1万0556坪の土地部分についてテナントの出店を見ていたが、その後出店が進まず、なお7857坪の余剰地があった。このような中、アウトレットモールが話題となり、訴外三井不動産株式会社の担当者を介して、その道に明るいコンサルタントとして破産会社が被告に紹介された(甲9、乙1、証人C)。
(2)  平成10年3月12日、長岡市内において、被告の開発部長のC(以下「C」という。)とBが初めて面会した。この際、破産会社の作成した七日町地区施設に関する資料には、シネコンの構想はなかった(甲9、11、乙1)。
(3)  その後、アウトレットモールに加えてシネコンを併設する案が浮上し、破産会社と東宝の担当者が交渉を始め、平成10年4月には、東宝の代表者が破産会社代表者とともに七日町地区に赴き、被告の役員及びCと面会して出店を申し出るに至った(甲37)。
(4)  破産会社は、平成10年の3月、4月及び7月の3回にわたって、それぞれ七日町地区施設に関する業務予算表を作成した(以下「3枚の予算表」という。)。平成10年3月の予算表では、施設計画業務に多額の予算が計上されていたが、4月及び7月の各予算表ではこれが減額され、また、4月と7月の各予算表を対比すると、MD計画・テナントプロモーション業務、監理運営計画業務及び施設計画業務の内訳の各金額が多少増減している。3枚の予算表にはいずれも「リーシング業務は別途、成功報酬(基準賃料の1ヶ月を目安とする。)」との記載がある。
Bは、3枚の予算表をCに提示し、再三業務委託契約の締結を求めた。これに対し、Cは、実際の事業の収支予想が立たないと社内の稟議が通りにくいと説明し、正式な業務委託契約の締結が未だ時期尚早であるとして消極的な態度を続けていたが、平成10年8月20日ころ、Bに対し、覚書を作成することでとりあえず業務を続けてほしいと述べ、Bがこれを応諾したので、本件覚書を作成・交付した。(甲7、9、乙1、証人C、証人B、弁論の全趣旨)
(5)  一方、東宝興行は、平成10年4月の出店申出以降、被告との間で契約内容等の交渉をしていたが、平成11年2月4日ころにおいても、双方の提示する出店条件に一致しない点が数多く存在した(甲37、乙4)。
(6)  平成10年10月又は同年11月ころ、Cは、Bから、七日町地区施設の建物設計を訴外MSPに発注したいとの申出を受けた。Cは、東宝の出店もテナントも決まっていないのに設計依頼はできないと言ってBの申出を断ったが、Bから「東宝興行が来年の夏休み前の開店でないと出店しないと言っているので今から設計しておかないと間に合わない。シネコンの出店が決まればアウトレットモールのテナントはついてくる」との強い説得を受けた。平成11年2月ころ、破産会社から、七日町地区施設として建築する予定の施設について建築確認申請の手続をしてほしい旨の依頼があり、CはBの求めに応じ、確認申請のための訴外MSPに対する委任状に被告の印章を押捺した(甲2の1及び2、9、乙1、証人C)。
(7)  破産会社は、訴外MSPに対し、設計図面の作成を含む建築確認申請の報酬及び費用として、平成11年2月2日に525万円、同年7月7日に525万円の合計1050万円を送金して支払ったほか、新潟県に対し、建築確認申請費用36万円を支払った。
訴外MSPは被告のために建築確認申請手続を行い、同年4月19日付けで被告に対し、七日町地区施設についての建築確認通知がなされた。しかし、その後七日町地区施設の計画は頓挫した(甲2の1、2、甲3、乙5、弁論の全趣旨)。
(8)  同年6月ころ、被告から破産会社に対し、喜多町地区施設のテナント誘致への協力がもちかけられ、破産会社はこれに応じた。喜多町地区施設の計画にはアウトレットモールの構想はなかったが、シネコン誘致の構想は残存していた(甲6、9、乙1、証人C)。
(9)  平成12年8月29日ころ、破産会社は被告に対し、七日町地区施設の建築確認申請に関する報酬として約2500万円の請求書を交付したが、被告は支払を拒否した(甲9、15、乙1、証人C)。
(10)  同年9月初旬、破産会社は、以下のような条項のある業務委託契約書(以下「本件契約書案」という。)を2部作成し、破産会社の欄に押印して被告に交付したが、これについても被告は署名・押印を拒否した(甲8、9、乙1、証人B、証人C)。
ア 被告は、喜多町地区施設に関する基礎調査、テナント計画、テナントリーシング、運営計画などに係わる業務を破産会社に委託し、破産会社は受託する。(第1条)
イ 被告は、本件業務の報酬として下記のとおり支払う(消費税別途)。(第5条)
〈1〉 調査、企画検討業務 8,400千円
〈2〉 MD計画・テナントプロモーション業務 15,000千円
〈3〉 管理運営計画業務 15,000千円
〈4〉 交通費 1,600千円
〈5〉 テナントリーシング 成功報酬方式
(11)  同年12月26日ころ、BはCに対して喜多町地区施設の調査・企画の報酬として約880万円を被告に請求する請求書を持参してCに交付したが、被告は支払を拒否した(乙1、証人C)。
(12)  破産会社は、喜多町地区施設について被告に2店舗のテナントを紹介したが、その後倒産したため仲介業務の遂行ができなくなり、当該2店舗の仲介業務は被告及び北野建設が引き継いで成約に至った。喜多町地区施設は、平成14年11月1日にテナント9社でオープンした。
2  事実認定の補足説明
(1)  七日町地区施設についての被告の破産会社に対する委託の内容及び報酬の合意の有無について
ア 企画業務・テナントリーシング業務の委託
(ア) 本件覚書第1項によれば、被告が破産会社に対し、平成10年8月20日ころ、七日町地区施設の調査・企画・店舗配置計画・収支計画検討等(以下これらをまとめて「企画」という。)及びテナントリーシングの業務を委託したことが認められる。
(イ) しかしながら、被告は上記委託について報酬に関する合意の存在を否定し、本件覚書にも報酬に関する記載はなく、ほかに報酬の関する合意の存在を認めるに足りる証拠はない。
原告は、別紙業務内容一覧表記載の金額は、本件覚書の作成に先立って、被告と破産会社が、担当者同士の協議により合意したと主張するが、3枚の予算表、本件契約書案及び別紙業務内容一覧表の記載を対比すると、項目が異なるだけでなく、それぞれの金額も変遷しているから、これらの書類の記載から、破産会社と被告との間の報酬に関する合意の形成を推測することはできず、ほかに別紙業務内容一覧表記載のような具体的な金額の合意があったと認めるに足りる証拠はない。また、前記認定のとおり、破産会社の請求に対し、被告が一貫して支払を拒否していたことは明らかであり、被告と破産会社との間で報酬金額の算定方法について意見が一致していたと見ることはできない。
以上により、被告と破産会社の間で七日町地区施設の企画及びテナントリーシングについて報酬の合意があったとは認められない。
イ 建築確認申請手続の委託
(ア) 前記のとおり、訴外MSPは、破産会社を通じて、被告の社判(ただし、登録印ではない。)の押された委任状等の必要書類の交付を受けて建築確認申請手続を行い、破産会社は、訴外MSPに建築確認申請手続の報酬及び費用として1050万円を、新潟県に建築確認申請手続費用として36万円をそれぞれ支払っている。
この事実関係からは、被告が破産会社に対し、訴外MSPに設計図面の作成及び実際の建築確認申請手続をさせることを了承の上、その手続を委託したと推認することができる。
これに対し、被告は、破産会社に建築確認申請手続を委託した事実を否定し、委任状等は担当者が押印したもので正式なものではなく、東宝等の出店が決まらなければ破産会社が建築確認申請手続の費用を負担する約束であったと主張し、Cはその旨の証言をしている。
しかしながら、Bは、被告主張の約束の存在を否認しており、このような約束の存在を推認させる客観的証拠は存在しない。そもそも、上記の建築確認申請が被告の名において行われ、被告に効果が帰属することや、建築確認申請手続に相当な費用がかかることは、ディベロッパーである被告の担当者として当然に理解しているはずのことがらであるから、その手続に必要な委任状等に被告の批判を押せば、これに基づいて被告のため建築確認申請が行われ、その結果として、破産会社(又は訴外MSP)から被告に対し、その費用等が請求されることもまた当然に予想できたはずである。そして、本件でも、破産会社は、他の業務報酬等に先んじて建築確認申請部分の報酬の請求書を提出している(甲15)。さらに、社内の正式手続が未了のうちに案件を進めるのであれば、事後のトラブルを予防する必要が高いと考えられるところ、破産会社との間の業務委託契約書の作成を殊更留保し、極めて慎重な態度をとっていた被告担当者の前記行動に照らすと、そのような被告担当者が、破産会社担当者との間で、破産会社が費用負担を約束しながらこれを書面化しなかったとは容易に考えがたく、この点に関するCの証言は信用できない。
また、被告は、建築確認申請書類(甲2の1)に記載された建築確認申請の日と着工予定日とが極めて近接している点を指摘して、そもそも実体にそぐわない申請書類であると主張する。しかしながら、前記認定事実によれば、七日町地区施設の建築確認申請は、リードテナントである東宝との交渉の中で、他のテナントを含めた出店を確保するために建築確認申請を急ぐ必要があるとの判断に基づいて、急いで行われたものと認められるから、被告指摘の点をもって直ちに破産会社が被告との協議なく独断で申請を行ったと推認することはできない。
以上のとおり、被告が破産会社に対し、訴外MSPをして建築確認申請手続を行わせることを了承の上、手続を委託したと推認することができ、これをくつがえすに足りる証拠はないというべきである。
(イ) もっとも、当該建築確認申請手続の委託は認められるものの、その際に具体的な報酬金額あるいは報酬の算定方法等について協議されたと認めるに足りる証拠はなく、報酬額についての合意があったとまでは認められない。
(2)  喜多町地区施設について
ア 原告は、喜多町地区施設と七日町地区施設が、地点の変更のみで基本的には一体のものであり、喜多町地区施設に関する被告の破産会社に対する委託の内容がそのまま七日町地区施設においても引き継がれていると主張するが、七日町地区施設と喜多町地区施設の初期の構想を対比すると、シネコンは残存しているものの、七日町地区施設の核であるアウトレットモールは喜多町地区施設では計画自体消滅していることが認められる(甲6)し、計画地の広さや規模も異なっており、七日町地区施設での被告の破産会社への委託の効果が喜多町地区施設について当然に引き継がれるとは考えにくいところ、ほかに原告の主張を裏付けるような証拠もない。
イ もっとも、被告は、喜多町地区施設については、破産会社にテナント仲介について成功報酬方式での業務委託をしたと主張しているところ、それ以前に七日町地区施設についてテナントの仲介だけでなく企画業務まで委託しており、後記のとおり、破産会社は商業施設の企画等を業とする会社であって、長年の実績を有しており、またBも同業務等の専門資格者であることを踏まえると、被告としても、破産会社に対し、単なるテナント仲介だけでなく、企画業務面での能力の発揮と貢献を期待していたとみるのが自然であり、後述するように、破産会社は、喜多町地区施設について企画作業をした成果物(甲6、26の1ないし19)を被告に提示している。これらに照らせば、企画業務についても破産会社に委託がなされたと推認することができる。ただし、報酬金額等についての具体的合意を認めるに足りる証拠はない。
(3)  小括
以上のとおり、被告は、破産会社に対し、七日町地区施設に関して企画・テナントリーシング業務及び建築確認申請手続を、喜多町地区施設に関して企画・テナントリーシング業務を委託し、このうち喜多町地区施設のテナントリーシングに関しては成功報酬とする合意があったが、その余の委託については、具体的な報酬金額に関する合意は成立していなかったと認められる。
3  合意に基づく報酬請求権の有無
前記認定のとおり喜多町地区施設のテナントリーシング業務以外に報酬の合意の成立を認めることはできないから、合意に基づく報酬請求権は発生せず、喜多町地区施設のテナントリーシング業務については、破産会社が被告とテナントとの最終的な成約まで仲介できなかったことは前記認定のとおりであるから、報酬請求権は発生しない。
4  相当報酬請求権の有無
原告は、予備的に商法512条に基づく相当報酬の請求をしているので、以下検討する。
(1)  七日町地区施設の企画業務について
ア(ア) 前記認定のとおり、被告は、破産会社に対し、七日町地区施設の企画業務を委託したところ、破産会社は、その成果物として、後述するように、企画書等(甲11、17、19の1ないし5)を提示している。当該企画書等の作成は、被告のためになされたものであり、商人である破産会社の営業行為に属するものであるし、当該企画書等の内容を一見しても、社会通念上その労務が無償でされるものとは認められないから、破産会社は、被告に対し、商法512条に基づき、相当額の報酬請求権を有するというべきである。
(イ) これに対し、被告は、テナント仲介業務は、商法550条1項が適用され商法512条は排除されるところ、本件で破産会社がした企画業務はテナント仲介業務の準備行為であるから、商法512条は適用されないと主張する。
確かに、通常の不動産仲介業務は、個々の物件の成約ごとに報酬請求権が発生するところ、本件のような複数のテナントを集めた複合型商業施設の新規開店における場合であっても、テナント仲介業務の報酬は個々のテナントの成約ごとに発生すると解するのが相当であり、本件でも、喜多町地区施設については、テナント仲介について各店舗の月額賃料の1か月分を成功報酬とする合意がなされている。
しかしながら、破産会社は、同社の広報文書の中で、テナントリーシングとは別個の業務内容として、商業施設のプロデュース及びコンサルティング、商業環境のレイアウト、設計等を掲げており、同社がテナントリーシングを除く業務においても多数の実績を有し(甲10)、Bも、商業施設の企画・設計・デザイン・監理等の知識及び技能に関する資格を有していること(甲36の1ないし4)が認められるのであり、被告が破産会社に期待し、かつ委託した企画とは、単なる個々のテナント仲介の準備行為の範囲にとどまらない、全てのテナントを包括した、施設全体の総合的な調査や計画の立案等を含む企画業務であったと認められる。そして、後述するように、破産会社が提出した成果物は、いずれも七日町地区施設全体にかかる商圏調査等に関するものとなっており、単なる個々のテナント仲介業務の準備行為という範囲にとどまるものではない。さらに、前記認定のとおり、破産会社は、本件覚書以前に3枚の予算表を提出しているが、いずれの予算表でも「テナントリーシングは別途成功報酬」と記載されているところ、被告がこの記載に異議をとどめていたというような事情は認められないのであり、本件で破産会社がした企画業務が個々のテナントリーシングとは別個の業務であるということについて、被告が認識していたことは明らかである。
(ウ) また、被告は、七日町地区施設についての全ての業務について、破産会社との間で、テナントの8割程度の出店が決まらなければ報酬は支払わないとの合意が成立していたと主張しているが、仮に、その合意が、テナントの出店の大枠が決まらないうちには具体的な報酬額や支払方法は決められないという意味であればともかく、一切の報酬発生を認めないという趣旨であれば、このような合意を前記のような実績を有する破産会社が承諾するとは容易には考えられないところ、Bもこのような合意の存在を否定している(甲9、証人B)。よって、この点に関する被告の主張は採用できない。
以上によれば、破産会社が行った企画業務について商法512条の適用を認めるのが相当である。
イ 原告は、七日町地区施設の企画業務の相当報酬分として770万円を請求しているところ、そのうち商圏調査、業界動向調査、開発基本コンセプト立案については成果物(甲11、17、19の1ないし5)が一応提出されているが、その余の項目については、具体的作業の内容が曖昧で、業務の遂行及び成果についての確認ができず、また、テナント仲介業務の準備行為との境界が必ずしも明らかでない部分もあり、対応する成果物も明確ではない。
以上を勘案すると、上記企画業務の報酬としては、別紙業務内容一覧表の商圏調査50万円、業界動向調査30万円及び開発基本コンセプト立案50万円の合計130万円の限度で認めるのが相当である。
(2)  七日町地区施設の仲立業務について
前記のとおり、仲立業務については、商法550条1項により、商法512条の適用が排除されるところ、七日町地区施設について破産会社がテナントを仲介できなかったことは前記のとおりであるから、破産会社に報酬請求権が発生する余地はない。
(3)  七日町地区施設の設計・建築確認申請業務について
ア 前述のとおり、被告は破産会社に対し、設計図面の作成を含め建築確認申請手続をすることを委託したことが認められるから、被告は破産会社に対し、商法512条に基づく相当報酬の支払義務を負う。
イ 建築確認申請手続費用の相当額の算定方法については当事者間に争いがあるが、破産会社が訴外MSPに支払った金額は1050万円(消費税相当金額を含むものと推認される。)であるところ、Bはこれが訴外MSPに対する報酬の一部であると証言しているが、訴外MSPが破産会社にこれを上回る報酬の請求をしたという事実を認めるに足りる証拠はないから、現実に支出された報酬額の1000万円を算定の基礎とすべきである。また、前記の破産会社の実績や、破産会社が訴外MSPと相当回数打ち合わせを行っていること(甲5)、訴外MSPの設計は実質的に破産会社の構想をもとに作成されたと認められること(甲18の1及び2)を考慮すると、破産会社の受けるべき報酬額は300万円であると認めるのが相当である。
したがって、被告は、破産会社に対し、破産会社が訴外MSP及び新潟県に支払った合計1086万円に300万円を加えた合計1386万円を支払う義務がある。
(4)  喜多町地区施設の企画業務について
ア 前述のとおり、被告は、破産会社に対し、喜多町地区施設の企画業務を委託しているから、商法512条に基づく相当報酬の支払義務を負う。
イ 喜多町地区施設の企画業務について、原告は740万円を請求しているところ、その業務の内容は、七日町地区施設の企画業務と同様に不明確であり、成果物の特定が困難な部分が多い。しかしながら、破産会社は被告に対し、喜多町地区施設の構想を複数提出しており(甲26の1ないし19)、最終的に完成した喜多町地区施設(甲34の1ないし15、35)と比較して一致している部分もあることから、破産会社の行った業務が少なからず影響を与えたことが認められる。よって、喜多町地区施設の企画業務の報酬として、50万円を認めるのが相当である。
(5)  交通費等諸経費について
原告は交通費等として200万円を請求しているところ、少なくともBが、平成10年3月から平成14年に破産会社が破産宣告を受けるまでの間、相当な回数にわたって、東京都内にある破産会社と新潟県内の七日町地区施設・喜多町地区施設及び被告本社とを往復していたことは、甲5号証のほか、Cの証言でも明らかであり、前記認定の業務内容等を考慮すると、テナント仲介業務の部分については商法550条1項の適用により破産会社において自己負担すべき請経費等があることを前提としても、その余の業務について被告が破産会社に対して負担すべき交通費等として、少なくとも100万円を認めるのが相当である。
(6)  小括
以上のように、破産会社は、被告に対し、〈1〉七日町地区施設の企画業務の報酬として130万円、〈2〉同施設の設計・建築確認業務(申請図面作成を含む。)について1386万円、〈3〉喜多町地区施設の企画業務の報酬として50万円、〈4〉交通費等諸経費として100万円の合計に5パーセントの消費税相当分を加算した合計1749万3000円の請求権を有する。
5  相殺の主張について
被告は、破産会社が過失により長岡市郊外をアウトレットモールの適地と見誤ったことにより、七日町地区施設について無駄な地代を払わされたとして、不法行為に基づく損害賠償請求権による相殺の主張をしている。しかしながら、前記のように、被告は、破産会社と接触する以前から七日町地区施設の用地を借り受け、またアウトレットモール構想を持っていたのであるし、被告が七日町地区施設について地代を払い続けていたことと、破産会社による情報提供(提供された情報が誤っていたとする被告の主張は単なる結果論に過ぎない。)との間に因果関係を認めることはできない。よって、相殺の主張は理由がない。
6  結論
よって、原告の請求は、主文第1項記載の限度で理由があるから認容し、その余は理由がないから棄却し、主文のとおり判決する。
(裁判長裁判官 宮岡章 裁判官 綱島公彦 裁判官三宅朋佳は、差支えのため署名押印することができない。裁判長裁判官 宮岡章)

 

業務内容一覧表

業務内容 金額
(日越、ランドクラブアウトレットモール計画)
商圏調査 500,000
業界動向調査 300,000
開発基本コンセプト立案 500,000
フロア・ゾーン全体構成検討 1,000,000
全体平面ゾーン・動線計画検討 1,000,000
全館業種・業態設定検討 500,000
リーシングプロモーション業務 1,200,000
ヒヤリング/リーシングツール作成 200,000
テナントリスト作成 200,000
リードテナントリーシング業務 100,000
管理運営方針検討 100,000
収支計画検討(賃貸条件の設定、賃料試算等) 600,000
建築基本計画立案 500,000
環境計画イメージ案作成 1,000,000
小計 7,700,000
シネマコンプレックス基本設計作成 3,000,000
建築確認申請図面作成 24,000,000
合計 34,700,000
(喜多町、アークガレリア計画)
全体施設/業種・業態設定構成検討 2,600,000
アミューズ塔平面計画検討 500,000
キッズ塔平面計画検討 200,000
リーシングプロモーション業務 2,600,000
収支計画検討(賃貸条件の設定、賃料試算等) 1,300,000
ヒヤリング/リーシングツール作成 200,000
合計 7,400,000
上記打合わせに伴う出張交通費、通信費等 2,000,000
総合計 44,100,000

 

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