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判例リスト「完全成功報酬|完全成果報酬 営業代行会社」(259)平成22年 2月15日 東京地裁 平21(ワ)11036号 損害賠償等請求事件

判例リスト「完全成功報酬|完全成果報酬 営業代行会社」(259)平成22年 2月15日 東京地裁 平21(ワ)11036号 損害賠償等請求事件

裁判年月日  平成22年 2月15日  裁判所名  東京地裁  裁判区分  判決
事件番号  平21(ワ)11036号
事件名  損害賠償等請求事件
裁判結果  請求棄却  文献番号  2010WLJPCA02158003

要旨
◆被告会社1の代表取締役であった被告Y1と、被告会社1の従業員であった被告Y2及び被告会社2が、共謀の上、被告Y2をして、原告の夫Cに対し、返済の意思がないにもかかわらず、被告会社1が買収予定の子会社に対するデューデリジェンス(企業価値評価のための監査)費用名目で、金員借入を申し込み、必ず返済がなされる旨欺罔してその旨誤信させた結果、原告の資産から、5607万円を被告会社2名義口座に振込送金させて同金員をだまし取ったと主張して、原告が、被告Y1、被告Y2、被告会社2及び被告会社1に対して不法行為等に基づき、5607万円相当の損害賠償金の支払を求め、あるいは被告会社2に対しては、選択的に不当利得返還請求としても同額の支払を求めた事案において、Cの供述は信用することができないし、他に原告の主張を立証するに足る証拠もないから、結局、被告Y2による本件欺罔行為の事実を認定するには足りず、また、原告から被告会社2に対して行われた5607万円の送金は、まさに契約に基づく報酬金として支払われたものというべきであり、送金について被告会社2に法律上の原因がないとする原告の主張も採用することはできないとして、請求を全て棄却した事例

出典
ウエストロー・ジャパン

参照条文
商法261条3項(平17法87改正前)
民法709条
民法715条
民法719条

裁判年月日  平成22年 2月15日  裁判所名  東京地裁  裁判区分  判決
事件番号  平21(ワ)11036号
事件名  損害賠償等請求事件
裁判結果  請求棄却  文献番号  2010WLJPCA02158003

当事者の表示 別紙当事者目録記載のとおり

 

 

主文

1  原告の請求を棄却する。
2  訴訟費用は原告の負担とする。

 

事実及び理由

第1  請求
被告らは,原告に対し,連帯して5607万円及びこれに対する平成18年4月6日より支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
第2  事案の概要
本件は,被告株式会社オーベン(平成18年8月4日の商号変更前の旧商号株式会社アイ・シー・エフ,以下「被告オーベン」という。)の代表取締役であった被告Y1(以下「被告Y1」という。)と,被告オーベンの従業員であった被告Y2(以下「被告Y2」という。)及び被告有限会社EKインベストメンツ(以下「被告EK」という。)が,共謀の上,被告Y2をして,原告の夫に対し,返済の意思がないにもかかわらず,被告オーベンが買収予定の子会社に対するデューデリジェンス(企業価値評価のための監査,以下「デューデリ」と略称する。)費用名目で,金員借入を申し込み,必ず返済がなされる旨欺罔してその旨誤信させた結果,平成18年4月5日に,原告の資産から,5607万円を被告EK名義口座に振込送金させて同金員をだまし取ったと主張して,原告が,被告Y1,被告Y2及び被告EKに対しては共同不法行為責任により,被告オーベンに対しては代表者たる被告Y1の行為についての平成17年法律87号による削除前の商法261条3項の損害賠償責任又は被用者たる被告Y2の不法行為に伴う民法715条の使用者責任により,全員連帯しての5607万円相当の損害賠償金の支払を求め,あるいは被告EKに対しては,選択的に不当利得返還請求としても同額の支払を求めたのに対し,被告Y2が,前記発言を始めとする欺罔行為の事実を否認し,また被告Y1及び被告EKが被告Y2との共謀の事実を否認し,また被告オーベンが,原告主張の被告Y2又は被告Y1の行為が,被告オーベンの事業又は職務の執行行為にあたることを否認して,それぞれその不法行為責任を全面的に争い,また被告EKが,受領した金員は,ある契約に伴う報酬金として支払われたものであって,法律上の原因があるとして,その不当利得返還請求も争った事案である。
第3  前提事実
以下の事実は,当事者間に争いがないか,証拠及び弁論の全趣旨(詳細は本文中の括弧内に示す。なお,争いのない事実であっても,基本的書証については参照として鉤(かぎ)括弧内に表示した。)により,容易に認めることができる。
1  原告は,訴外C(以下「C」という。)の妻であり,後述の平成17年12月20日の被告オーベンとの株式交換以前は,訴外日欧貿易株式会社(以下「日欧社」という。)の株主であった者である(争いなし)。
Cは,平成17年12月20日の被告オーベンとの株式交換以前,日欧社の株主であると共に,同社の代表取締役であった者である(争いなし)。
2  被告オーベンは,通信ネットワークシステムにかかる企画・制作に関するマーケティング・リサーチ・コンサルタント業務等を目的とする株式会社である(争いなし〔甲8〕)。
3  被告Y1は,平成17年1月28日に被告オーベンの取締役となり,同年9月7日に代表取締役に就任した者である(ただし,遅くとも平成18年4月7日までには代表取締役を辞任し,同年6月29日には,取締役も退任した。)(甲8)。
4  被告Y2は,平成17年8月に被告オーベンに入社し,少なくとも平成18年3月当時には,被告オーベンの執行役員に就任していて(ただし,取締役ではない〔甲8〕),被告Y1の指揮命令を受け,少なくとも企業買収(M&A)に関する業務の一部(買収先企業からの情報収集,財務監査等を担当する業者の手配,当該業者に対する情報提供,当該業者との折衝等)に従事していた者である(争いなし)。
5  被告EKは,経営コンサルタント業務等を目的とする有限会社である(争いなし〔甲3〕)。
6  被告オーベンと日欧社は,平成17年11月25日,被告オーベンが日欧社を完全子会社とする株式交換契約を行い,同契約において,被告オーベンが株式5120株を発行し,当時の日欧社の株主であった原告とCに対し,日欧社の普通株式1株につき,被告オーベンの普通株式0.28株とする割合で,被告オーベンの株式を割当交付することを約し,当該株式交換を,同年12月20日に実行した(甲4,弁論の全趣旨〔訴状,被告オーベンの答弁書〕)。
なおその際,日欧社の企業価値については,訴外エイシャン・ダイナミクス・アンド・フィナンショル・サービシーズことDによって,通常シナリオによる理論株式価値が10億9000万円から12億8000万円相当であるとの評価査定がなされており,前記株式交換比率は,この企業価値12億8000万円という評価を前提として取り決められたものである(丁1,弁論の全趣旨〔被告オーベンの答弁書〕,証人C11頁)。
7  Cは,平成18年3月30日,被告Y2の紹介で,同被告立会の下に,平成17年11月1日を作成日付とし,原告と被告EKを契約当事者とする,「M&Aアドバイザリー契約書」と題する書面(以下「本件契約書」という。)に,原告名義で押印し,もって同契約書を作成した(甲5,弁論の全趣旨〔訴状,被告Y2平成21年6月12日付準備書面,被告Y2準備書面(3),被告EK答弁書,被告EK第1準備書面〕)。
本件契約書には,骨子として,(1)原告が,Cと共に全株式を保有する日欧社が,被告オーベンと企業提携(合併,株式譲渡,株式交換,会社分割,資本受入,営業譲渡,資産売却及び合弁会社の設立等有価証券その他の資産等の異動を伴わないもののいずれをも含むが,これらに限定されるものではないと定義されている。以下「企業提携等」と表示する。)をするにあたり,被告EKに対し,①被告オーベンを含む企業提携等の相手先選定に関するアドバイス,②取引形態に関するアドバイス,③被告オーベンの企業評価もしくは株式評価に関するアドバイス,④企業提携等の手続進行及び取引当事者間の交渉に関するアドバイス,⑤上記①ないし④に付随するサービスで当事者間で合意するもの,についてのサービス(以下「本件サービス」という。)提供を依頼し,被告EKはこれを引き受けること,(2)契約期間は原則として契約締結日から6か月間とすること,そして(3)報酬の支払約束として,企業提携等に関する契約書(覚書,基本合意書,基本契約等名称を問わず合意事項を記述した文書を指す。)が,契約期間中(期間延長された場合はこれを含む。)に締結された場合には,原告は,その契約の締結日から90日以内(ただし,平成18年3月31日を超えないものとする。)に,本件サービスの成功報酬として,企業提携等における資産等の移動総金額(なお,原告又は日欧社と被告オーベン間において行われる企業提携等が,株式交換の方法によって行われる場合には,「移動総金額」とは交換株式評価総額を指す。)に関連して,基本料率表に従って計算された金額に消費税分を加算した金額を,報酬として被告EKに支払う義務を負う。基本料率表は,資産等の移動総金額が,5億円以下の部分につき料率5%,5億円を超え10億円以外の部分につき料率4%,10億円を超え50億円以下の部分につき料率3%とする。ただし,成功報酬の金額が1500万円に満たない場合は,1500万円を成功報酬として支払うこととする,といった内容(以下,本件契約書上に記された契約内容を「本件契約」という。)が定められていた(甲5)。
8  Cは,平成18年4月5日,原告名義をもって,原告の資産たる株式を売却した代金を原資として,みずほ銀行麹町支店の被告EK名義の普通預金口座に,5607万円を振り込み,もって被告EKに対して,同額の金員を送金した(以下,振込送金された5607万円を,「本件送金」という。)(被告Y2,被告EKとの間では争いなし,被告オーベン,被告Y1との間では甲6)。
第4  争点とこれに関する当事者の主張
1  被告Y2による欺罔行為の存否
(原告の主張)
被告Y2は,平成18年3月22日ころ,被告オーベン本社において,Cに対し,「これはお願い事になりますが,どうしても聞いて欲しい件です。ゼルスがデューデリ費用を支払ってくれないので,一時的にあなたの奥さん名義の株を売却して,立替払してくれませんか。お金は後で必ず返しますから。」等と発言して(なお,ゼルスとは,被告オーベンが企業買収で完全子会社化した会社のことである。),Cにこれを承諾させ,同月30日には,被告オーベンの会議室において,ゼルスのデューデリ費用の借入とは全く異なる内容の本件契約書を,デューデリ費用貸付のダミーとして作成するものと誤信させて原告名義で押印させ,さらに同年4月3日,被告Y2ほか2名が,被告Y1が経営する喫茶店にCを呼び出した上,口々に,「デューデリ費用はもちろんのこと,今すぐあんたの持っている株をすべて売却してY1に金を貸し付けろ。残りの株は全て売却して日欧に貸し付けろ。これは日欧のためにやるんだから,Cさん,日欧のことは心配でしょ。」等と,高圧的,脅迫的な言辞を繰り返し,約1時間,多人数でCに強引に詰め寄って,ゼルスの企業監査費用を含めた金員の支払を強要した(以下,これらの被告Y2による欺罔行為を「本件欺罔行為」という。)。
そのためCは,被告Y2の「必ず返す。」という説明を信じ,平成18年4月5日,原告名義の被告オーベンの株式を売却した上,同日,前提事実のとおり5607万円を,被告EK名義の普通預金口座に振込送金し,これによって原告は,同金員相当の損害を被った。
(被告オーベン,被告Y1の主張)
原告の主張事実はいずれも知らない。その主張内容については争う。
(被告Y2の主張)
原告の主張第1段落は否認する。被告Y2は,Cに対し,そもそもゼルスのデューデリ費用名目での金員借入を依頼したことはないし,平成18年4月3日に,デューデリ費用の借入はもちろん,被告Y1や日欧社に対して金員を貸すよう求めたこともなく,高圧的,脅迫的な言辞を繰り返したこともない。
原告の主張第2段落のうち,平成18年4月5日,原告名義で被告EKに対し,5607万円の振込送金がなされたことは認め,その余は否認し,前記振込金が原告の損害になることは争う。
(被告EKの主張)
原告の主張第1段落は知らない。
原告の主張第2段落のうち,平成18年4月5日,原告名義で被告EKに対し,5607万円の振込送金がなされたことは認め,その余は否認し,前記振込金が原告の損害になることは争う。
2  被告Y2と被告Y1との共謀の存否
(原告の主張)
被告Y1は,日欧社に対する企業買収を被告Y2に対して指示する立場にあり,被告Y2の不法行為は被告Y1が指示したものであったと考えるのが自然である。また平成18年4月3日に被告Y1経営の喫茶店で,Cが被告Y2ほか数名と面談した際には,当初被告Y1も同席しており,被告Y1が退席した直後から,被告Y2らによるデューデリ費用等の貸付の強要が始まったのであって,被告Y1が,被告Y2と共謀して本件欺罔行為を行ったのは明らかである。
(被告Y1の主張)
原告主張事実は否認し,その主張は争う。
なお,被告Y1は,平成18年4月3日に被告Y2と行動を共にしたり,Cにあったこともない。
3  被告Y2と被告EKとの共謀の存否
(原告の主張)
被告EKは,被告Y2,被告Y1と共謀して,被告Y2の本件欺罔行為を行ったものであって,共同不法行為者にあたる。
(被告EKの主張)
原告の主張事実は否認し,その主張は争う。
4  被告Y2の言動についての被告オーベンの事業執行性の有無
(原告の主張)
被告オーベンは,被告Y2の使用者であり,被告Y2の本件欺罔行為は,被告オーベンの事業執行を行うにあたってなされたものであるから,被告オーベンは,被告Y2の使用者として,民法715条により,損害賠償責任を負う。
(被告オーベンの主張)
被告オーベンが,平成18年3月から4月当時,被告Y2を雇用していたことは認めるが,被告Y2による本件欺罔行為が,被告オーベンの事業の執行について行われたものであることは否認し,原告の主張は争う。
5  被告Y1の言動についての被告オーベンの職務執行性の有無
(原告の主張)
被告Y1は,平成18年3月22日ころから同年4月3日までの本件欺罔行為の当時,被告オーベンの代表取締役であり,被告Y1が計画した本件欺罔行為は,被告オーベンの代表者としての職務の執行として行われたものであるから,被告オーベンは,平成17年法律87号による削除前の商法261条3項により,会社代表者たる被告Y1が原告に加えた損害を,賠償する責任を負う。
(被告オーベンの主張)
原告の主張は争う。
本件欺罔行為は,被告オーベン代表者の職務執行とは無関係である。
6  本件送金の法律上の原因の存否
(原告の主張)
本件契約書は,デューデリ費用相当の貸金名目で金銭を交付するにあたり,被告Y2から,そのダミーとなる書類として作成を指示され,これに応じて作成したものであって,本件契約としての効力はない。
5607万円の本件送金は,デューデリ費用相当の貸金名目でだまし取られたものであるから,被告EKは,法律上の原因なくして同額の利得を得たものである。
(被告EKの主張)
原告の主張事実は否認し,その主張は争う。
5607万円の本件送金は,日欧社と被告オーベンとの株式交換が,日欧社の交換株式評価総額12億8000万円という査定に従って実施されたことに伴い,本件契約の報酬支払条項に基づき,その成功報酬金として,原告から被告EKに対して支払われたものであり,法律上の原因に基づく送金であって,何ら不当利得にはあたらない。
なお,交換株式評価総額12億8000万円の場合,本件契約上の報酬金は,以下のとおり消費税5%込みで5607万円となる。
① 評価額5億円までにつき 料率5%の報酬金 2500万円
(500,000,000円×0.05=25,000,000円)
② 評価額5億円超10億円までにつき 料率4%の報酬金 2000万円
(500,000,000円×0.04=20,000,000円)
③ 評価額10億円超50億円までにつき 料率3%の報酬金 840万円
(280,000,000円×0.03=8,400,000円)
(①+②+③)×1.05(消費税相当額)=5607万円
第5  争点に対する判断
1  争点1(被告Y2による本件欺罔行為の存否)について
(1)原告は,平成18年3月22日ころから同年4月3日にかけて,Cが被告Y2による本件欺罔行為により,ゼルスのデューデリ費用の貸付名目で,5607万円をだまし取られたと主張し,証人Cの証言及び同人作成の陳述書(甲9)中には,その主張に添う供述部分がある。
(2)しかしながら,被告Y2は,かかる事実を完全に否認しているところ,Cの前記供述には,以下に指摘するとおりの点で,不可解,不自然なことが余りにも多いといわざるを得ない。
ア そもそもゼルスなる会社に対するデューデリ費用を,原告又はCが,被告オーベン又は被告Y1又は被告Y2に貸し付けるべき必然性も義務も全くないところ,たとえ当時のCや原告が,被告オーベンと日欧社との株式交換手続をめぐり,被告Y2に対する強い信頼を寄せていたのだとしても,5607万円相当もの高額の費用の貸付依頼を受けて,その背景事情(本来であればゼルスが支払うべき費用を支払わないという説明の真偽や理由等)や返済の時期及びその可能性(被告オーベンにおいて,当該デューデリ費用を支払えない程の経済状態なのか否か,またその理由等)について何ら検討しなかったばかりか,その点についての質問も,資料提供の求めも一切することなく,実に安易にその貸付に応じたということ自体が,不自然である。
イ 5607万円といった高額の貸付であるにもかかわらず,その貸付事実を証する証書も,念書も作成せず,明確な返済時期の確認も,利息や損害金の定めもなく,そもそも貸付の相手が本当に被告オーベンなのか否かも明確とはいえないような状況で,しかも本件送金の相手先は,被告EKの普通預金口座であるというような貸付を行ったということも,到底一般的なこととはいえず,不可解である。
ウ Cは,平成18年3月30日に,本件契約書の作成に応じているところ,当該契約書は,被告Y2から,デューデリ費用相当の貸付金についてのダミーとして作成するものだと言われて,何の疑問もなく,中身の確認もすることなく,その作成に応じたというのであるが,そもそもなぜ金銭貸付をするのに,そのダミーとなる契約書を作成しなければならないのか,その理由自体が全く不明であるのに,その点の説明を求めもせず,まして本件契約書の中身を確認することすらないままに,真実とは全く異なる契約書の作成に応じたということは,一般社会人として,しかも会社経営の経験まである社会人が取るべき行動として,およそ考えられないくらい非常識なことである。
エ 加えてCは,平成18年4月3日には,被告Y2に呼び出されて出向いた喫茶店で,被告Y1から,被告オーベンに迷惑をかけたため同社の代表者を辞めることや,その後は被告Y2の指示を仰ぐよう言われたこと,被告Y1が退席した後に,被告Y2やほか数名から,1時間位もの間,ゼルスのデューデリ費用のほか,被告Y1に対する貸付や,日欧社に対する貸付もするよう,威圧的,脅迫的な態様で強要されたというのであるが,仮に本当に被告Y1や被告Y2によるそのような威迫的言動にさらされたのであれば,従前被告Y2に対して抱いていたという信頼感も相当程度損なわれるはずであるし,被告Y1が何らかの問題を起こしたことで被告オーベンの経営者を退くことになるのであれば,被告オーベンの資力についても一層の疑念が生ずるのが普通である。そうであれば,被告Y2の依頼で被告オーベンに対する貸付を実行するということ自体に,躊躇が生じるのが当然ではないかと解されるし,少なくとも従前のように,ダミーの契約書だけを作って,貸付事実についてはこれを証する契約書もないままに,被告Y2の口約束だけを信じて高額の貸付を行うなどということは一層考えにくい。にもかかわらず,Cは,前記のような威迫的言動を受けてから二日もたった平成18年4月5日に,被告Y2と約束したからという理由だけで,被告EKに対する5607万円もの本件送金を行ったというのであって,かかるCの行動というのも,余りに不合理不可解なものである。
(3)そうすると,Cの供述をことごとく否定する被告Y2の供述と対比した時,Cの供述は容易にこれを信用することができないというべきであるし,他に原告の主張を立証するに足る証拠もないから,結局被告Y2による本件欺罔行為の事実を認定するには足りない。
(4)とすれば,その余の論点につき判断するまでもなく,原告の被告らに対する不法行為(被告オーベンの使用者責任,商法上の責任を含む)を原因とする損害賠償請求には,理由がない。
2  争点6(本件送金の法律上の原因の存否)について
(1)原告は,被告EKに対する5607万円の本件送金が,法律上の原因に基づかないものであるとして,不当利得を理由とする返還請求も求めている。
しかし,前提事実のとおり,Cは,本件契約書を,それと認識して,原告名義でこれを作成することに応じているから,当然に,本件契約書どおりの本件契約を締結したことが推認されるものである(なお,原告は,本件契約の成立については,夫であるCにその権原を与えていたものと認められる。)。
Cは,前示のとおり,被告Y2から,ゼルスのデューデリ費用のための貸金名目で被告オーベンに5607万円を貸し付けるにあたり,そのダミーのための契約書であると説明されてこれを作成したに過ぎず,本件契約締結の意思は有していなかったと主張するのであるが,本件契約書作成経緯に関するかかる説明自体が,余りに不可解,不合理なもので容易には到底信用しがたいものであることは前示のとおりである。
しかもCは,本件契約に基づいて被告EKに支払うべき報酬金の金額を記した請求書についても,これを被告Y2を通じて受領したというのであり(証人C48頁),被告EKが主張するように,日欧社と被告オーベンとの株式交換が,日欧社の評価額12億8000万円とすることを前提に実行されたことに伴い,本件契約に従って算出された報酬金額が5607万円になることや,それを前提とする被告EKからの請求がなされていることも理解した上で本件送金に応じたものというほかはない。
そうすると,原告から被告EKに対して行われた5607万円の本件送金は,まさに本件契約に基づく報酬金として支払われたものというべきであり,当該送金について被告EKに法律上の原因がないとする原告の主張も,採用することはできない。
(2)なお,原告は,日欧社と被告オーベンとの間の株式交換自体が平成17年12月20日に終了しているにもかかわらず,本件契約書の作成自体が平成18年3月30日のことであって,その段階では,企業提携等のためのアドバイスといった本件サービスを行うこと自体が無用なことであって,本件契約にその実体がなかったことは明らかだとも主張する。
確かに証拠及び弁論の全趣旨(被告Y2,甲11,丁4,戊3,4,弁論の全趣旨〔被告Y2準備書面(2),被告EK第1準備書面〕)によれば,もともと日欧社の被告オーベンとの提携(株式交換)を実行するにあたり,日欧社の資産価値に付加価値を付けて,なるべく有利な条件で被告オーベンとの株式交換を行いたいとするC自身の要請(なお,C自身は,日欧社の譲渡価格として,8億円以上の評価とすることを希望していた。)に加え,被告Y1からも日欧社に高額の評価を付けたいとする意向が示されたこともあって,日欧社の評価額を底上げするためのアドバイス業務等を,被告オーベンの子会社であった訴外株式会社icfファイナンス(以下「icfファイナンス」という。)が行い,その結果として日欧社に対するデューデリでは,その理論的価値につき,12億8000万円という,C自身の希望額も大きく超える高額の査定がなされるに至ったこと,従って,被告Y2は,M&Aに伴うアドバイス業務に対しては,本来icfファイナンスに対して,原告又はCからの一定額の報酬額の支払がなされるべきと考えていたが,被告オーベンの子会社が,被告オーベンとの株式交換を希望する日欧社にとって有利となり,被告オーベンにとって不利となるようなアドバイス業務を行い,その報酬金を原告やCから受領することには,コンプライアンス上の問題があるとの認識があったために,これをいわば表沙汰にしないために,被告EKを間に挟んで報酬金の支払いをするように図ることとし,被告Y2の紹介で,日欧社と被告オーベンとの株式交換も終わった後である平成18年3月30日に,平成17年11月1日付けの本件契約書が作成され,原告から被告EKに支払われた5607万円のうち5046万3000円相当は,その後被告EKからicfファイナンスに支払われたものであることが窺えるところである。
しかしながら,かかる背景事情が存在したとしても,原告やCとしては,現に日欧社の株式交換が,その希望金額である8億円を大きく上回る有利な条件で実行されることとなった以上,当該評価のために有利な働きをしてくれた者に対して,相当程度高額の報酬金を支払うことについては,特段の異論もなかったと考えられるし,そうであれば,被告Y2の指示に従って,被告EKを名目的な契約相手とすることにより,同被告に対する報酬金を通じて,実質的なアドバイザーに対する報酬金の支払をすること自体にも,特段の異議があったとは認めがたい。
そうすると,前示のような背景事情があったとしても,それゆえに原告と被告EK間の本件契約が当然に無効になるとか,そもそも原告において被告EKとの契約締結の意思がなかったと認めるような事情には当たらないというべきなのであって,本件契約の不成立又は無効を前提に,5607万円の本件送金の法律上の原因が失われるものともいえない。
3  結語
以上の次第で,原告の被告らに対する請求はいずれも理由がないから,これを棄却することとし,主文のとおり判決する。
(裁判官 荻原弘子)

 

別紙
当事者目録
東京都目黒区〈以下省略〉
原告 X
同訴訟代理人弁護士 本島信
同 古谷祐介
同 古川敬嗣
東京都渋谷区〈以下省略〉
被告 株式会社オーベン
同代表者代表取締役 A
同訴訟代理人弁護士 宗像雄
東京都目黒区〈以下省略〉
被告 Y1
同訴訟代理人弁護士 村山哲也
東京都台東区〈以下省略〉
被告 Y2
同訴訟代理人弁護士 中村信雄
神奈川県横浜市〈以下省略〉
被告 有限会社EKインベストメンツ
同代表者代表取締役 B
同訴訟代理人弁護士 小川晃司
以上

 

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