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判例リスト「営業代行会社 完全成果報酬|完全成功報酬」(335)平成19年 1月19日 東京地裁 平17(ワ)16661号 立替金請求事件、立替金請求反訴事件

判例リスト「営業代行会社 完全成果報酬|完全成功報酬」(335)平成19年 1月19日 東京地裁 平17(ワ)16661号 立替金請求事件、立替金請求反訴事件

裁判年月日  平成19年 1月19日  裁判所名  東京地裁  裁判区分  判決
事件番号  平17(ワ)16661号・平17(ワ)22311号
事件名  立替金請求事件、立替金請求反訴事件
裁判結果  一部認容  文献番号  2007WLJPCA01198012

要旨
◆温泉試錘工事の下請業者である原告が、孫請業者である被告に対し、原告が被告の負担すべき諸経費等を立替払いしたとして、被告の原告に対する請負工事残代金債権と原告の被告に対する立替金請求権を相殺した後の残額の支払を請求した事案において、原被告間の請負契約時に前提としていなかった悪条件による増加費用のうち被告の企業努力によって吸収し得ない性質を有する部分、及び原被告間で当初予定していなかった事情により工期が延びて増加した費用は、一定限度で、原告が負担すべきであるとして、原告の立替金請求権の一部を否定した事例

参照条文
民法505条
民法632条

裁判年月日  平成19年 1月19日  裁判所名  東京地裁  裁判区分  判決
事件番号  平17(ワ)16661号・平17(ワ)22311号
事件名  立替金請求事件、立替金請求反訴事件
裁判結果  一部認容  文献番号  2007WLJPCA01198012

平成17年(ワ)第16661号 立替金請求事件
平成17年(ワ)第22311号 立替金請求反訴事件

東京都港区〈以下省略〉
原告(反訴被告) 日鉱ドリリング株式会社
代表者代表取締役 A
訴訟代理人弁護士 竹田真一郎
同 髙山烈
栃木県塩谷郡〈以下省略〉
被告(反訴原告) 株式会社船越工業
代表者代表取締役 B
訴訟代理人弁護士 栃木悟

 

 

主文

1  被告(反訴原告)は原告(反訴被告)に対し,816万1394円及びこれに対する平成16年9月1日から支払い済みまで年6分の割合による金員を支払え。
2  原告(反訴被告)のその余の請求を棄却する。
3  被告(反訴原告)の反訴請求を棄却する。
4  訴訟費用は本訴反訴を通じて,これを2分し,その1を被告(反訴原告)の負担とし,その余を原告(反訴被告)の負担とする。
5  この判決の第1項は,仮に執行することができる。

 

 

事実及び理由

第1  請求
1  本訴請求
被告(反訴原告)は原告(反訴被告)に対し,1737万0935円及びこれに対する平成16年9月1日から支払い済みまで年6分の割合による金員を支払え。
2  反訴請求
原告(反訴被告)は被告(反訴原告)に対し,1010万9038円及びこれに対する平成16年5月1日から支払済みまで年6パーセントの割合による金員を支払え。
第2  事案の概要
本件本訴は,原告(反訴被告)(以下「原告」という。)が被告(反訴原告)(以下「被告」という。)に請け負わせた温泉試錐工事において,原告が被告の負担すべき諸経費等を立替払いしたと主張して,請負工事残代金と相殺した後の支払を請求する事案であり,本件反訴は,被告が原告の立替金支払いを否認して工事残代金の請求をする事案である。
1  争いのない事実等
(1)  原告は,試錐及びその技術援助,並びに試錐孔内の測定・検層及び計測機器,ポンプ等の設置などを業とする株式会社である。被告は,さく井工事業等を目的とする株式会社である。
(2)  本件請負契約の締結
原告と被告は,平成15年5月26日,新潟県東頸城郡松代町(現十日町市,以下「松代町」という。)における松代温泉試錐工事(以下「本件工事」という。)の請負契約(以下「本件請負契約」という。)を締結し,被告が5827万5000円(消費税額込み)で請け負った。本件工事の注文者は松代町で,元請人が株式会社エオネックス,その下請人が日鉱探開株式会社,その下請人が原告であり,被告は更にその下請人(孫請け)にあたる。
本件請負契約において,約定により,被告が仮設・撤去費,掘削費,運搬費,廃泥処理費,現場管理費,宿泊費,報告書用資料作成費,諸経費等(以下「本件諸経費等」という。)を負担することとされていた。
(3)  被告は,本件工事を平成16年4月30日までに完成した。
(4)  原告は被告に対し,次のとおり支払をした。
平成15年7月15日 1034万2500円
平成15年8月29日 680万0231円
平成15年12月30日 2048万3231円
以上合計 3762万5962円
(5)  原告は,被告に対し,平成16年7月5日付の書面により,立替金請求権の残額2747万7185円を同年8月31日までに支払うよう請求し,同請求書面は同年7月6日に被告に到達した。
2  原告の主張
(1)  原告は,別紙立替払目録記載①ないし⑭のとおり,被告が負担すべき本件諸経費のうち合計3801万9973円(消費税相当額を含む。)を立替払した。その内訳は,別紙「船越工業への立替金内訳」及び「エオネックス覚書(甲7)4項及び9項に基づく立替払い(C)」記載のとおりである。(以下の①ないし⑭の数字は別紙記載の①ないし⑭に対応するものである。)
(2)  原告は,次の各日に,立替金①ないし⑥の合計1054万2788円となる立替金請求権を自働債権とし,本件請負契約の工事代金支払債務を受働債権としてそれぞれ対当額で相殺した。
平成16年7月15日 立替金①の15万7500円
平成16年8月29日 立替金②の54万9769円
平成16年12月30日 立替金③ないし⑥の計983万5519円
上記相殺により,原告の被告に対する立替金請求権の残額は2747万7185円となった。
(3)  原告は,平成17年4月26日,被告を債務者として支払督促の申立てをし,同支払督促において,残額2747万7185円となる立替金請求権を自働債権として,1010万6250円となる本件請負契約の工事代金支払債務(保留金)を受働債務として相殺した。
原告は,被告に対し,上記相殺後の立替金請求権1737万0935円及びこれに対する弁済期の翌日である平成16年9月1日から支払済みまで商事法定利率年6分の割合による遅延損害金の支払を求める。
(4)  被告の主張に対する反論
原告が立て替えた工事代金3801万9973円は,本件工事開始当初からの掘削工事の立替金額であり,ガス対策に要した費用はそのうちの3分の1程度に過ぎない。
被告は,全く予測できない高い圧力のメタンガスが噴出したことをもって,原告が立替払いした諸経費を被告が負担すべきものでないと主張するが,本件工事においては事前にガスが発生する蓋然性があることは判明しており,被告そのことは認識していたと考えられる。
そして,本件のような掘削工事において,メタンガス噴出の量ないし程度等を事前に具体的に予測することは不可能であり,事前に予測することが不可能なメタンガスが発生したとしても,かかる事情は,掘削工事と無関係に発生する外的な不可抗力といわれる事情ではなく,幾層にも重なる地層を地中深くまで掘り進めていくという掘削工事の施工の根幹部分に伴い発生する事態であり,工事の難易度を上げる要因に過ぎない。
掘削工事の難易度が上がり,それに伴って工期が延び,工事費用がかさんだとしても,仕事の完成が可能である限り,請負人の仕事を完成させる義務は消滅せず,増大した工事費用を注文者が負担すべきいわれはない。
3  被告の主張
反訴請求
本件工事の未払請負代金は2064万9038円であるが,原告が被告のために立替えた工事代金が1054万円あるので,これを差し引いた1010万9038円が残工事代金である。
仮に原告が工事代金を立替金として支払ったとしても,次に述べるとおり,これを被告が支払う理由はない。
ア  原告の支払は本件諸経費等に含まれない。
原告主張の立替工事代は,温泉掘削中に強い圧力のメタンガスが噴出し,その対策工事に要した費用であり,このようなガス噴出は本件契約時には全く予測されておらず,契約書(甲3の2)の本件諸経費等には含まれない。
もし契約段階で,本件工事で生じたような高い圧力のガスに対する工事が予測される場合には,契約書に「ガス対策費」という文言が入れられるはずである。
イ  原告が立替金と主張する費用の大部分が契約時に予測されない高圧ガス対策費である。
原告もエオネックスに変更工事代金として支払を求める調停を申し立てている。
特に,排泥の塩ビ管ライン使用,バライトの大量使用,高圧のバルブの使用,泥水巡回ライン,MG50でのポンプ循環,NQロット使用時のロット組等に要した費用について,被告に支払を求める根拠はない。
ウ  原告は,本件工事中にガス噴出対策費を負担することを約束した。
4  主な争点
(1)  原告が立替金として主張する支払をしたか。
(2)  原告が立替金と主張する費用は本件契約上被告が負担すべき費用に含まれるか。
第3  判断
1  証拠(甲1ないし26,乙1ないし8,証人C,原告代表者A)及び弁論の全趣旨によれば次の事実が認められる。
(1)  本件工事の経緯等
ア 本件工事以前の事情
松代町は,昭和63年5月に本件工事現場から200m離れた地点で温泉掘削(1号源泉)を訴外(株)スザキに委託し,(株)日さくが更に委託を受け,掘削工事をした。
(株)日さくは,昭和63年5月に工事を開始したが,孔内地質状況が劣悪(軟弱地盤)で,ガス噴出もあり(ガス量29.5m3/D),工期が遅れ,平成元年8月に895mまで掘削し,工事を終了した。(乙4)
本件工事は,1号源泉の湯量が少ないため,温泉施設拡張のために計画された。(乙3の11)
イ 松代町の本件工事発注
松代町は,本件工事の受注について,信用,特殊技術,経験等を有する業者が望ましく,競争原理に基づいて契約を決定することが適当でないとする考えの下,随意契約とする業者を選定したが,(株)日さくが辞退し,エオネックス及び(株)中由商店の2社の企画提案方式による検討後,エオネックスに発注した。(乙3の1・9)
松代町は,前の源泉掘削の際に軟弱地盤とガスの影響があったことから,前の温泉掘削データをエオネックスに伝え,軟弱な地層とガスの影響は当然あるものと考えていた。(乙3の1ないし3)
エオネックスの見積書(乙3の10)によると,請負工事見積金額は,一応1億3073万5420円と算定したうえ,出精値引き4523万5420円を差し引き8550万円としている。なお,(株)中由商店の提案は成功報酬型で1億1500万円の見積であった。
エオネックスは,平成15年5月23日,松代町から,本件工事を工期同日から同年11月18日まで(後に平成16年1月27日まで,更に同年3月17日までに変更された。),契約代金8977万5000円(消費税額含む。)として,請け負った。本件工事終了後,1500mの当初掘削予定が1400mで終了したことによる減額とガスの暴噴防止の坑内取付けによる増額を差し引きしての変更契約がなされ,最終請負金額8925万円とされた。(乙3の2以下)
エオネックスは,平成15年4月の本件工事の企画書(乙1)及び平成15年5月の施工計画書(乙3の12)を作成しており,これらによれば,本件工事の工期として準備工から解体,撤去まで5か月弱と予定されている。
ウ エオネックスからの下請
松代町とエオネックスとの間では,エオネックスが本件工事を他の業者に下請けさせることを禁止する約束があったが,エオネックスは本件工事を,日鉱探開に対し,作業期間を平成15年5月29日から同年11月18日まで,契約金額7350万円(消費税額を含む。以下同様),作業内容作業指示書等のとおりして発注し,日鉱探開はこれを請け負った。(甲1の1・2)
エオネックスと日鉱探開との間で平成15年5月31日付契約覚書(甲7)が交わされ,その内容として,本件工事は,可燃性ガスを含む堆積層掘削を対象とするため,日鉱探開はあらかじめ暴噴対策として,BOPの設置,緊急の泥水対策が取れる泥水プラントの設営を行い,且つ対応できる技術員の配置をすることとされた。また現場近隣等での本件工事用の物品購入については,エオネックスが本件工事を他の業者に下請けさせることを禁止する約束があったため,日鉱探開は,エオネックスの名義を用いて物品の調達をすることとされた。
またエオネックスと日鉱探開との間で平成15年5月23日付工事作業分担確認書(甲9)により,作業の分担者の確認をしている。
日鉱探開は原告に対し,本件工事を,工事期間平成15年5月29日から平成16年2月22日まで,契約金額を7213万5000円として発注し,原告はこれを請け負った。(甲2の1・2)
原告は,日鉱探開が試錐部を独立させ,平成14年1月8日に設立された日鉱探開の100%子会社である。日鉱探開が工事の受注,契約を担当し,原告が工事の監督,施工を担当している。対外的には一体となって活動している。(甲26)
(2)  本件請負契約
原告は被告に対し,本件工事を,工期平成15年5月29日から同年11月18日まで,契約金額を5827万5000円,仕様をエオネックス仕様に基づく掘削1500m及び揚湯試験として発注し,被告はこれを請け負った。(甲3の1・2)
被告は,本件工事請負に際して,原告に対し,日鉱探開宛ての平成15年5月13日付の見積書を送付している。(甲5,乙2)
見積書の内訳(乙2)によれば,被告は,掘削工事費4015万3000円の中で,消耗材料費として,泥剤ベントナイト84万円,調整剤のCMC23万1000円,リボナイト102万円,テルストップ16万8000円及び苛性ソーダ14万円の合計239万9000円を見積もっていた。
原告と被告との間では,本件掘削に使用される泥剤及び調整剤はこの程度のものと了解されていた。
被告は,本件契約当時仕事が欲しくて,経験の乏しい新潟県において,通常の相場より安く請け負ったもののようである。(乙8,C2頁)
(3)  本件工事の進捗状況
本件工事において,エオネックスは現場代理人のDを,原告は現場監督としてEを出し,被告は現場監督のF以下作業員を出している。被告は下請けとしてマツエを使用した。(甲26)
本件工事は平成15年6月頃から始まった。
原告と被告は,掘削孔からガスが出た場合に備えて,掘削口にBOP(暴噴防止装置)を設置することとしていた。(乙6,7)
被告は,松代町とエオネックスとの間で下請禁止とされていたため,松代町に対する配慮から,エオネックス名義で物品及び機材等を発注し,エオネックスがそれらの支払をするという関係が生じた。(甲26)
掘削にあたって,原告及び被告は,エオネックスからの指示により,高圧配管の設置,泥水プラントの拡張等種々の対応を迫られた。
平成15年9月末以降,掘削工事が700mないし800mに達した頃から,高圧ガスが噴出し,被告は,高圧ガス対策として孔内に使用する加重剤等の大量投入の必要に迫られた。(C11,27,34頁等)
掘削工事は,平成15年11月12日に掘削深度1400mに到達し,同年11月21日にエオネックスの主任技術者の指示により掘り留めとなった。掘削終了時の泥水比重は1.83にまで上がり,バライト使用料は194トンとなった。(A26頁)
平成15年11月21日に,エオネックスの主任技術者であるD現場代理人から,当初予定していない「泥水の清水置換」の指示があり,この作業に20日間を要し,同年12月19日,エオネックスのD現場代理人から,当初予定のなかった「自然流失処置」の指示があり,この作業に8日を要し,平成16年1月6日にD現場代理人から,「エアリフト揚湯」を行うように指示があり,10日を要し,同1月13日さらに「ポンプ揚湯」の指示があり,12日を要した。これらは,当初予定していない追加の指示に基づく作業が多く含まれており,坑内浚渫から揚湯試験終了までの施工予定日数20日間を遥かに超えることとなった。(甲23)
平成16年2月5日に発注者松代町の立会検収を受けた。
(4)  被告の支払要請
被告は,平成15年10月14日,原告に対し,「お願い」の文書(甲6)を提出し,本件工事現場は,出ガス湧水,現場作業員等のトラブルが続き,工期が遅れたことを詫びたうえ,掘削が1000mに達し,6-5/8″のケーシングも挿入できるところまで来たとして,「泥剤費用と次の挿入管財STPG100Aの管財費」を原告において支払い,工事代金と相殺するよう依頼している。
被告は,平成15年12月4日,本件工事の工期が延び,資金難に陥ったとして原告に対し,1400m掘削終了時点で,残金4042万5000円の75%に相当する工事代金3031万8750円の支払を要請した。(甲22の1・2)
原告は,その時点で確定していた未相殺の立替金983万5519円と相殺した残金2048万3231円を被告に支払った。(甲26)
(5)  原告の立替金支払について
ア 被告が原告の立替払い及び被告の費用負担となることを認めているもの(被告の平成18年3月29日付第5準備書面。以下の○数字は,別紙立替払金一覧表及び別紙「船越工業への立替金内訳」の○数字と対応し,日付は原告の支払日である。)
・掘削具スタビライザ(安定器具)加工費(大館精工への支払分)
①平成15年7月31日 15万7500円
④平成15年10月31日 4万2000円
⑥平成15年12月30日のうち 4万2000円
・ ケーシングパイプ(STPG100A)費用
⑧平成16年1月30日のうち 141万7500円
立替金の上記合計165万9000円
イ 被告が原告の支払を認めるが,本件工事の悪条件対策費であり,被告が負担すべき経費ではないと主張するもの
・バルブ・フランジ類
②平成15年8月29日支払分のうち
エグチ大館営業所へ支払のチーズ・エルボ他10万7341円
ガスケット・ニップルボルト 6万6423円
大館精工へ支払のフランジ製作・ネジ加工 6万3000円
③平成15年9月30日支払 7万8750円
⑦平成16年1月13日支払高圧ボールバルブ 2万7500円
⑧平成16年1月30日支払 大館精工BOPバルブツール 28万3500円
・機器・設備費
②のうち株式会社相場商店へ支払ガス検知器検定 7万1505円
⑤のうち株式会社柳沢鉄工へ支払ジェットミキサー16万3800円
・掘削具
⑪ 平成16年2月27日 NQインサイドタップ用ガイド
大館精工へ支払 6万3000円
ウ 被告が原告の支払を不知としたうえ,本件工事の悪条件対策費であり,被告が負担すべき経費ではないと主張するもの
・ポリマー・バライト他
⑤平成15年11月28日のうち 391万8600円
甲10の7,11頁によれば,原告が工藤米治商店から請求を受け,支払った事実が認められる。
⑥平成15年12月30日のうち 539万0869円
甲10の8ないし10頁及び甲11によれば,原告が工藤米治商店から請求を受け,支払った事実が認められる。
⑧のうち 平成16年1月30日 バライト返品 35万3850円
甲10の11,12頁及び弁論の全趣旨によれば,原告が工藤米治商店からバライト返品による同額の減額を受けた事実が認められる。
上記バライト等については,⑤391万8600円+⑥539万0869円-⑧35万3850円=895万5619円の負担が問題となる。
・機材輸送他
②のうち(株)花輪運輸 大館から松代への貸与資材運搬 24万1500円
甲10の30頁及び甲11によれば,原告が花輪運輸から請求を受け支払ったと認められる。
⑥のうち 松代から大館へ 19万9500円
甲10の31頁及び甲11によれば,原告が花輪運輸から請求を受け支払ったと認められる。
⑨平成16年1月30日 大館から松代へ同 13万6500円
甲10の32頁及び甲11によれば,原告が花輪運輸から請求を受け支払ったと認められる。
⑩平成16年2月10日ホクロク工業 運搬時資材置き場除雪 2万1000円
甲10の33頁及び甲11によれば,原告がホクロク工業から請求を受け支払ったと認められる。
⑫平成16年3月31日 ホクロク工業 同 4万2000円
甲10の34頁及び甲11によれば,原告がホクロク工業から請求を受け支払ったと認められる。
花輪運輸 松代から大館へ 35万7000円
甲10の35頁及び甲11によれば,原告が花輪運輸から請求を受け支払ったと認められる。(大館から松代への13万円含む。)
・設備・機器
⑬平成16年4月30日支払 株式会社達磨鉄工 BOP(暴噴防止装置)整備費 89万2500円
甲10の28頁及び甲11によれば,原告が達磨鉄工から請求を受け,支払ったと認められる。
(6)  エオネックス支払分合計2459万535円について
エオネックスは,日鉱探開に対し,平成15年8月28日,同年6,7月分の立替金が513万0942円であることを立替払い先の内訳を示して知らせ(甲12の1ないし3),原告はこれを現場監督E宛にファックスで送り,被告の現地責任者に伝えた。(甲13)
エオネックスは,日鉱探開に対し,平成15年11月25日,同年8月ないし10月分の立替金を加えた合計が1732万9670円であることを立替払い先の内訳を示して知らせ(甲14の1ないし3),同様に原告はこれを現場監督E宛にファックスで送り,被告の現地責任者に伝えた。(甲15)
エオネックスから日鉱探開に対し,平成16年4月26日及び同年5月31日に同年4月分までの立替金合計が2621万2501円となる旨通知された。(甲16及び17の各1ないし3)
エオネックスの支払額は次のとおりである。
ア 宿泊費 合計696万3800円
被告は,いつ誰が,何日泊まったのか不明であり,金額もこのように高いものになるか理解できないと主張する。
甲10の36頁から61頁によれば,宿泊単価は6000円程度であり,宿泊人数は概ね1日6ないし8名程度であり,一応の明細が明らかにされていると認められる。甲12ないし17によれば,エオネックスが支払をし,日鉱探開との間で工事代金と相殺して精算したと認められる。
イ リース代金 合計655万2632円
被告は,このようなリース品が使用されたのは事実ではあるが,原告主張の金額を被告は承諾していないし,高すぎる。発電機は300万円で購入できるのであり,リース代に655万円もかける必要性がないなどと主張する。
甲10の62頁から125頁及び甲12ないし17によれば,リース代の発生及びエオネックスがこれを支払い日鉱探開との間で工事代金と相殺して精算したと認められる。
ウ その他経費 合計456万0775円
被告は,本件悪条件下の対策費であり,被告が負担すべき経費ではないと主張する。
甲10の126頁から146頁及び甲12ないし17によれば,各費用の発生及びエオネックスがこれを支払い日鉱探開との間で工事代金と相殺して精算したと認められる。
エ 燃料費 合計340万3637円
被告は,これらが使用されたのは認めるが,数量,金額は不知と主張する。
甲10の147頁から166頁及び甲12ないし17によれば,各費用の発生及びエオネックスがこれを支払い日鉱探開との間で工事代金と相殺して精算したと認められる。
オ 掘削に必要な管財部品・セメント他(消耗雑品)合計122万0270円
被告は,これらが使用されたのは認めるが,数量,金額は不知とし,VPパイプ・クランプ36万9486円は本件悪条件下の対策費であり,被告が負担すべき経費ではないと主張する。
甲10の167頁から179頁及び甲12ないし17によれば,各費用の発生及びエオネックスがこれを支払い日鉱探開との間で工事代金と相殺して精算したと認められる。
カ その他物品 合計188万9421円
被告は,これらが使用されたのは認めるが,数量,金額は不知とし,生コンはすべて本件悪条件下の対策費であり,被告が負担すべき経費ではないと主張する。
甲10の180頁から190頁及び甲12ないし17によれば,各費用の発生及びエオネックスがこれを支払い日鉱探開との間で工事代金と相殺して精算したと認められる。
キ エオネックスから日鉱探開に対し,平成16年7月30日に請負代金の残高3150万円から減掘分296万1000円とエオネックスが立替払した費用2621万2501円を控除した232万6499円が振り込まれた。
(7)  原告と被告との協議
本件工事終了後,原告と被告との間で原告主張の立替金について,平成16年4月19日及び4月22日に,エオネックスが立て替えた経費等を巡り協議がなされ,被告担当者は,「支払わねばならないことは理解している。」「既に7800万円かかっており,立替請求分を加算すると1億円を超し,大幅な赤字工事となる」「立替金は,原告から被告への支払分より控除されていると理解していた」などと述べていた。(甲18等)
(8)  日鉱探開は,平成17年7月25日,中央建設工事紛争審査会に対し,エオネックスを被申請人とする調停を申し立てた。
日鉱探開は,申請書において,本件工事に関し,設計変更による工事代金増額分として2202万0600円の支払及び100m減掘による減額分296万1000円の返戻を求めた。(甲23)
日鉱探開が主張した設計変更は次のようなものである。
ア 平成15年6月23日に,エオネックスの主任技術者から「配管を高圧配管に交換すること,泥水プラントを拡張すること及びバライトを準備すること」の指示があり,これに基づく対応をした。
イ 平成15年7月7日にエオネックスの主任技術者から「深度500mまでは3-1/2DPで掘削すること,4インチ排水用配管を設置すること及びサブストラクチャー下部の照明を防爆型にすること」の指示があり,これに対応した。
ウ 平成15年7月12日にエオネックスの主任技術者から「他社が近傍地点で掘削し未完工となった工事のデータ」を示され,「ガスの出る坑井として具体的に7項目の準備」を指示され,これに対応した。
エ 平成15年9月1日にエオネックスの主任技術者から「作泥プラントを拡張するように」指示があり,これに対応した。
(9)  平成17年12月14日中央審査会で日鉱探開とエオネックスとの間で調停が成立し,エオネックスが日鉱探開に対し,和解金として249万8160円を支払うこととされた。(甲25)
(10)  日鉱探開と原告との間でエオネックス立替金について精算がなされ,原告の負担として処理されたと推認される。
2  争点(1)について
以上の認定事実に示すとおり,原告が本件で立替金と主張する支払ないし負担をしたことが認められる。以下,本件請負契約によって被告が負担すべきか否か(争点(2))について判断する。
3  原告は,前記認定のとおり自らの支出により,本件工事に関連する費用として1342万9438円を支払ったと認められる。
被告は,掘削具のうち⑪NQ用インサイドタップ(大館精工へ支払)6万3000円,バルブ・フランジ類合計62万6514円,設備・機器(ガス検知機検定費7万1505円,ジェットミキサー16万3800円,BOP整備費89万2500円)合計112万7805円,機材輸送費99万7500円について,本件悪条件下の対策費であり,被告が負担すべき経費ではないと主張する。
このうち,⑪NQ用インサイドタップ(大館精工へ支払)は,甲10の13頁等によれば,NQロッド回収器具であり,4”ケーシングの中を洗浄中に孔内に落下したNQロッドを回収するために製作した器具であると認められるから,被告の主張する本件悪条件により発生した費用ではなく,被告の作業に関連して生じた費用であると認められるから,被告の負担すべきものと認められる。
被告は,本件工事の当初の時点で原告との間でBOP設置を受け入れていたと認められるから,その維持整備費用は,本件契約により,被告が負担すべき費用であると考えられる。
その他の費用については,本件工事が通常の掘削に比べ,地盤の軟弱性やガス噴出が強いといった悪条件により,被告の当初予測より費用が増大したと認められるものがあるが,本件請負契約締結の経過に照らすと,不確定な要素を含む掘削工事について,被告はある程度,そのリスクを負担して本件工事を請け負ったものと認められるから,掘削技術及び掘削設備にかかわる費用については,専門業者として,被告の予測を超えた難工事であったことをもって費用を負担しない理由とすることはできないと考えられる。
被告は,原告が本件工事中にガス噴出対策費を支払うことを約束したと主張するが,証人Cによれば,高圧ガスの発生がわかってから,被告から原告に対し,「何とかしてくれ。」と告げ,原告が「考える。」といったやりとりがあったと認められるが(C6頁),原告が負担を約束したとまで認めるに足る証拠はない。
しかしながら,前記1の(5)ウのバライト等の費用895万5619円が,すべて被告の負担すべき費用として認められるかは問題となる。
泥剤等の費用については,被告が原告に提示した見積り(乙2)には前記1の(2)認定のとおり,泥剤ベントナイト及び調整剤等合計239万9000円余が計上されているのみであった。上記バライト等の費用895万5619円の相当部分は,原告と被告との間で,契約時に前提としていなかった増加費用であると考えられる。原告及び被告が本件請負契約の前提としていた掘削孔の地盤やガス噴出状況を大幅に超える悪条件により,被告の設備及び掘削技術等にかかわらない,すなわち被告の企業努力によって吸収し得ない性質を有する費用の増加は,本件請負契約において,追加工事に準ずると考えられ,当然には被告の負担に属するものではないと考えられる。
前記認定事実に照らすと,被告の原告に対する支払要請や,工事後の協議において,被告が負担すべき費用であることを認めたと解しうる部分があるが,本来の被告の負担分を超えて支払を約束したものとまでは認められない。
そうすると,被告の当初見積を大きく超える分については,本件請負契約において被告が負担すべき費用に含まれないと解することが相当である。
被告の負担部分は,被告の見積額239万9000円に照らすと,見積りの誤差の幅を考慮しても300万円に止まると解することが相当であり,これを超える595万5619円については,被告の負担すべきものとは認められない。
4  エオネックス支払分について
エオネックス支払分については,費用の発生内容及びその支払の実情,本件工事の契約関係特にエオネックスと日鉱探開との契約及びそれを前提とするとみられる原告と被告との本件請負契約の内容に照らすと,最終的な負担者は被告であると考えられる。しかし,原告と被告との間では,原告とエオネックスとの間のような分担に関する契約書が交わされていることは認められず,取り決めの明確性に疑問が生ずる余地がある。
そして,本件工事内容及び経緯に照らすと,被告による本件工事の掘削自体は平成15年11月中旬頃に終わっていたこと,その後,揚湯試験を経て発注社である松代町の検収までに約3か月を要し,工事の後かたづけを含めて3月頃まで,作業を要したものと認められる。
エオネックスの工事計画では,平成15年11月までに検査を含めた全工程を終える予定であったこと,実際に同月までで掘削が終了したことに照らすと,平成15年12月中旬頃までに全工程を終えることが,本件請負契約で予定された工程であると考えられる。平成15年12月下旬ないし平成16年1月以降の工事及びそれによる費用発生について,被告の責めに帰すべき事由は証拠上窺われず,その費用を被告に負担させることが,本件契約の内容となっていると解することには疑問がある。
本件工事の契約関係において,被告は日鉱探開と共に,元請のエオネックスと実際に本件工事に従事した被告との中間に位置し,現場監督らを工事現場に派遣した外は,エオネックスから請負った工事の全てを被告に請負わせていると認められる。被告及びその親会社である日鉱探開は,中間業者として,エオネックスとの請負代金と,被告との請負代金との差額を収益として得ることができ,原告の工事費用は,現場監督その他の管理費用が発生するものの,相当額の利益を見込んでいたと考えられる。このような中間業者である原告の収益を正当化するものは,元請と孫請けとの間を自ら調整し,工期管理を含む工事管理の適正な運営といったものに求めざるを得ないと考えられる。そうすると,本件のように原告と被告との間で当初予定していない事情により,工期が延び,費用が増大した場合には一定限度で中間業者である原告がその費用を負担することが,契約の枠組みから生ずる合理的な帰結であると考えられる(当事者の合理的意思解釈であるといえる)。本件の場合には,掘削終了後,元請のエオネックスの指示で工期が延び,費用が増加したと認められるが,その費用の増加を,「請け負け」(A11頁)として下請(孫請け)に負担させるのでは,中間業者としての責務を果たしたとはいえないことになると考えられる。
そうすると,エオネックス支払分について,平成15年12月下旬ないし平成16年1月以降に発生したと認められる分については,原告の負担とすべきである。
次の費用については,被告の負担とすることはできない。
・宿泊費 87万7500円
平成16年1月以降の分 51万2000円
5万2500円
28万1000円
3万2000円
合計 87万7500円
・リース代 136万2357円
平成16年1月20日請求 ヨシカワ 33万2808円
アクティオ 6万0553円
米原商事 16万9502円
1月分計 56万2863円
平成16年2月20日請求 ヨシカワ 11万3925円
アクティオ 5万8096円
米原商事 11万7422円
菅井組 18万1387円
2月分計 47万0830円
平成16年3月20日請求 ヨシカワ 21万7731円
米原商事 11万0933円
3月分計 32万8664円
1月ないし3月分合計 136万2357円
・その他経費(溶接加工,汚泥処理) 39万3360円
平成16年1月30日 溶接加工 5万4000円
平成16年1月20日 廃泥処理 33万9360円
合計 39万3360円
(電話代,現場復旧・廃棄物処理は被告負担と考える。)
・燃料代 42万4079円
平成16年1月請求分 20万7162円
2月 21万6917円
合計 42万4079円
・消耗雑品 8万6316円
・水道料 11万0310円
以上の合計325万3922円については,被告の負担とすることはできない。
5  結論
原告が支払った費用1342万9438円から被告の負担とすることのできないバライト代等595万5619円を控除すると,747万3819円である。
原告が負担したエオネックス支払分2459万0535円から被告の負担とすることが認められない325万3922円を控除すると2133万6613円である。
被告が負担すべき747万3819円と2133万6613円との合計2881万0432円が原告の被告に対する立替金債権として認められることになる。
原告は,このうち1054万2788円について,平成16年12月30日までに被告の原告に対する本件請負工事代金債権と対当額で相殺したから,その残額は,1826万7644円である。
そして,原告は,平成17年4月26日の支払督促の申立てにおいて,立替金請求権を自働債権として,本件請負契約の工事代金支払債務(保留金)1010万6250円を受働債務として対当額で相殺したから,その残額は816万1394円となる。
本訴請求において認容すべき額は816万1394円及びこれに対する原告が催告した後の平成16年9月1日から支払い済みまで年6分の割合による金員の限度である。
被告が反訴で請求する本件請負工事残代金は上記各相殺によって全額消滅したと認められる。
6  以上説示したところによると,原告の被告に対する本訴請求は本件請負契約に基づく立替金請求権として816万1394円及びこれに対する平成16年9月1日から支払い済みまで年6分の割合による金員の限度で理由があるから,その限度で認容し,被告の反訴請求は理由がないから棄却することとする。
よって,主文のとおり判決する。
(裁判官 野村高弘)

 

〈以下省略〉

 

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