「営業支援」に関する裁判例(41)平成27年 3月30日 東京地裁 平25(ワ)18943号 貸金等請求事件
「営業支援」に関する裁判例(41)平成27年 3月30日 東京地裁 平25(ワ)18943号 貸金等請求事件
裁判年月日 平成27年 3月30日 裁判所名 東京地裁 裁判区分 判決
事件番号 平25(ワ)18943号
事件名 貸金等請求事件
裁判結果 認容 文献番号 2015WLJPCA03308012
要旨
◆破産会社の破産管財人である原告が、元従業員の被告は入社時に受領した支度金を返還し同社からの借入金残額を弁済する旨合意したとして、被告に対し、同合意に基づく金員の支払を求めた事案において、本件合意が破産会社関係者の強迫により締結されたと認めるに足りる事情はなく、また、本件支度金の返済義務はないと誤信していたとする被告の供述が信用できないことなどによれば、本件合意に際して被告主張の錯誤は認められず、さらに、当初返還義務なく交付された金員につき後に任意に返還する合意をしたとしても同合意を無効とすべき理由はないなどとして、本件支度金の返還義務はないとする被告の主張を退けた上、本件合意の締結経緯を考慮すると、本件合意が被告に極めて不利な内容であることをもって公序良俗に反し無効であるとはいえないとして、請求を認容した事例
参照条文
民法90条
民法95条
民法96条1項
労働基準法5条
労働基準法16条
裁判年月日 平成27年 3月30日 裁判所名 東京地裁 裁判区分 判決
事件番号 平25(ワ)18943号
事件名 貸金等請求事件
裁判結果 認容 文献番号 2015WLJPCA03308012
東京都新宿区〈以下省略〉
原告 破産者株式会社a破産管財人弁護士 X
同訴訟代理人弁護士 宗村森信
東京都板橋区〈以下省略〉
被告 Y
同訴訟代理人弁護士 神田元
主文
1 被告は,原告に対し,430万9794円及びこれに対する平成25年1月1日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
2 訴訟費用は,被告の負担とする。
3 この判決は,仮に執行することができる。
事実及び理由
第1 請求
主文同旨
第2 事案の概要
本件は,破産会社株式会社a(以下「破産会社」という。)の元従業員であった被告が,破産会社を退職するに際し,破産会社との間で,被告が破産会社に入社する際に受領した支度金300万円を返還し,破産会社からの借入金残額130万9794円を弁済する旨合意したとして,破産会社の破産管財人である原告が,被告に対し,上記合意に基づき,430万9794円及びこれに対する弁済期の翌日である平成25年1月1日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求める事案である。
1 前提事実(争いのない事実並びに証拠及び弁論の全趣旨により容易に認められる事実。)
(1) 破産会社は,食料品の販売及び食料品販売の仲介等を目的とする株式会社であり,A(以下「A」という。)が代表取締役を務めている(甲1)。
破産会社は,平成26年6月26日,破産手続開始決定を受け,原告が破産管財人に選任された。
(2) 被告は,平成21年5月まで,株式会社b(以下「b社」という。)に勤務していたが,同月末日に退社し,同年6月1日に破産会社に入社した。
その際,被告とA間の協議に基づき,破産会社は,被告に対し,支度金として300万円を支払い(以下「本件支度金」という。),また,200万円を貸し付けた(以下「本件貸付金」という。)。なお,上記各金員は,当初,Aが代表者を務める破産会社のグループ会社である株式会社cから交付されたが,破産会社と被告は,後に,上記各金員が破産会社から交付ないし貸し付けられた扱いとすることにつき合意した(甲5,弁論の全趣旨)。
被告は,平成23年1月から,破産会社に対し,本件貸付金を毎月4万円ずつ給与から天引きする方法により返済し,本件貸付金の現在の残高は130万9794円となっている。
(3) 被告は,平成24年9月4日,破産会社の事務所において,A,破産会社の役員であるB(以下「B」という。)及び破産会社の代理人であった宗村森信弁護士(以下「宗村弁護士」という。)と面談し,破産会社宛ての「確認書」と題する書面に署名押印した。同確認書の内容は,被告が,競業行為を禁止されているにもかかわらず,株式会社d(以下「d社」という。)を設立し,破産会社の取引先である福島工業株式会社,優翔フジマート及びマルエイ他数社に対し営業行為をしたことを認めるというものであった。(甲10)
(4) 被告は,平成24年9月12日,再び,破産会社の事務所において,A,B及び宗村弁護士と面談し,破産会社宛ての誓約書(以下「本件誓約書」という。)に署名押印した。本件誓約書の主な内容は,①被告の破産会社在職中の行為に非難されるべき点があったことを認め,責任をとって同日付けで破産会社を退職する,②本件支度金300万円及び本件貸付金の残高130万9794円の合計である430万9794円の返済義務を認め,同金員を,同年12月末日限り,破産会社に返済するというものであった。(甲3,被告本人。以下,本件誓約書記載の上記合意を「本件合意」という。)
2 争点及び争点に関する当事者の主張
(1) 争点1(本件合意が強迫により締結されたか)
【被告の主張】
ア 下記イで述べるとおり,被告は,Aらの強迫行為に畏怖して本件誓約書に署名押印したのであり,本件合意は強迫によりなされたものであるところ,被告は,平成26年7月18日の本件第6回弁論準備手続の期日において,破産会社に対し,本件合意を取り消すとの意思表示をした。
イ 被告は,平成24年9月4日,破産会社での朝礼が終わると,突然,Aから会議室に入るように指示された。被告が会議室に入ると,宗村弁護士は,被告をにらみ付け,Aが「先生,お願いします。」と切り出すと,宗村弁護士は,いきなり「株式会社dとは何ですか?いつどのような経緯で作ったのか正直に話しなさい。こちらはすべてわかっているのだよ。」と大きな声で言った。被告は,畏怖してd社を設立した経緯について説明した。
被告は,宗村弁護士からd社名義の通帳を見せるよう強く要請されたため,平成24年9月5日,上記通帳を持参して提示した。上記通帳にはb社からの入金の記載があったことから,Aは,被告に対し,語気荒く「(b社の)社長と調印したのか。」と聞き,宗村弁護士は,被告の行為が背任行為であると激しく非難し,Bも激怒していた。
平成24年9月12日の面談の際には,宗村弁護士は,厚さ3cm程の興信所の報告書を手元に置き,被告に対し,「約1か月間の調査の結果の報告書で(被告は)とんでもないことをしていることが判明している。実務は10日程しかしていない。9月末で退職してもらう。その際は,自己都合でやめることに同意するように。」と,被告の反論を許さない一方的かつ強圧的な態度で要求した。その後,被告に本件誓約書にサインさせるため,Aは「けじめをつけないと大変なことになるぞ。」と被告を脅した。被告は,恐怖を感じ,早くその場から離れたい一心で,図らずも真意とは異なる内容の本件誓約書に署名押印をしてしまった。
【原告の主張】
否認ないし争う。
宗村弁護士は,被告に対し,d社について質問したが,殊更に大きな声で質問してはいないし,尋問調に質問をしたこともない。被告がd社の通帳を開示したのも,宗村弁護士が丁重にお願いしたからに過ぎず,強制によるものではない。A及び宗村弁護士は,被告に対し本件誓約書に署名を求めるに際し脅迫的な言辞を用いたことは一切ない。被告は,宗村弁護士に対し,本件誓約書の字句の訂正を求め,訂正がされた後に署名押印したのであり,被告の意思表示に瑕疵はない。
(2) 争点2(本件合意が錯誤により無効か)
【被告の主張】
ア 本件合意のうち,300万円につき返済義務を認めた意思表示は,返還義務がないものを返還義務があるものと被告が誤信したことによるものであり,錯誤により無効である。すなわち,被告は,本件合意の際,A及び宗村弁護士から,本件支度金は本来返還しなくてもいいものであるが,何かあった場合には合意があれば返還しうるとの説明を受けなかったが,もしそのような説明を受けていれば,本件誓約書に署名しなかった。だからこそ,被告は,後に本件支度金に返還義務がないことを明確に認識するに至り,本件合意が無効であると破産会社に主張するに至ったのである。
イ 本件合意は,A及び宗村弁護士らの言辞により,被告が破産会社に対して損害を与えたものと誤信してした意思表示である。本件合意は,破産会社に対し損害賠償をする意思表示であるところ,損害という法律行為の要素に錯誤があったものであるから,錯誤による意思表示として無効である。仮に損害が存在したとしても,その損害の範囲で被告の賠償についての意思表示が有効となるものであり,300万円全額の損害賠償の意思表示が有効となるものではない。また,破産会社に300万円の損害があったとしても,使用者から被用者に対する損害賠償請求であるから,信義則上,全額の請求を認めるべきではなく,適切な額に減額されるべきである。
【原告の主張】
否認ないし争う。
被告は,本件合意の際,本件支度金に返還義務がないことについて誤信していなかった。仮に上記誤信があったとしても,被告は,本件合意の際,本件支度金に返還義務があるから本件合意をするとの動機を表示していなかったから,被告の動機は意思表示の内容とはなりえない。さらに,被告は,本件支度金に返還義務がないことを知っていたにもかかわらず,本件誓約書を見ただけで,何ら破産会社に質問することなく,上記誤信をしたというのであって,錯誤につき重過失がある。
本件合意は,破産会社に損害が発生したことを前提にその賠償を約束したものではないから,破産会社の損害の有無を問題とする被告の主張は失当である。
(3) 争点3(本件支度金相当額の返還義務の有無)
【被告の主張】
ア 本件支度金は,被告の勤労意欲を促すための支度金として交付されたものであり,返還を予定しない性格のものであるから,被告は返還義務を負わない。後になって,破産会社と被告間で本件支度金の返還を合意しても,当然に無効である。
イ 本件支度金の交付時に,被告の就職後何らかの事情が生じた場合には,本件支度金を返還するとの合意があったとすると,破産会社は一定期間金銭による拘束で被告の労働を強制したこととなり,上記合意は,労働基準法5条(強制労働の禁止)及び16条(賠償予定の禁止)に違反し,無効である。
ウ 本件合意が損害賠償としての支払合意だとすると,そもそも被告の行為により破産会社に損害は生じていないから,本件合意は存在しない損害についての賠償合意となり,無効である。
仮に損害があったとしても,使用者が,労働者の債務不履行もしくは不法行為に基づき損害賠償を請求する場合において,損害額全額の請求を認めることは労働者の故意又は重過失がない限り認められない。本件において,被告に故意又は重過失はないから,被告は賠償義務を負わず,万が一,故意又は重過失があったとしても,300万円全額の請求は制限される。
【原告の主張】
否認ないし争う。
原告は,被告に対し,本件合意に基づき本件支度金相当額の支払を求めているのであるから,本件支度金の法的性質及び本件支度金交付時の合意内容等は問題とならない。
第3 当裁判所の判断
1 認定事実
後掲各証拠及び弁論の全趣旨によれば,以下の事実が認められる。
(1) 破産会社とb社の関係
破産会社は,○○マートの名称で小売事業を展開していたところ,e株式会社は,破産会社が導入していたPOSシステムに係るレジや機器の保守メンテナンスをしていた。b社は,e株式会社の子会社であり,同社が販売するシステムの販売業等をしている。b社は,破産会社が平成21年12月1日に増資をした際に,破産会社の株式を一部取得していた。(乙2,弁論の全趣旨)
(2) 被告によるd社の設立等
ア 被告は,平成23年12月頃以降に,破産会社の取引先である福島工業株式会社,優翔フジマート及びマルエイ他数社と接触し,被告が破産会社を退職してd社を経営する予定であることなどを伝え,d社の活動を紹介した(甲10,乙2,被告本人)。
イ 被告又は被告の妻は,平成24年5月31日,d社を設立した(甲10,11,乙2,被告本人,弁論の全趣旨)。
ウ d社は,詳細は不明ではあるが,b社との間で,b社がd社に対し営業支援等の業務を委託する内容の業務委託契約を締結し,平成24年7月31日及び同年8月31日,b社から,業務委託料としてそれぞれ10万5000円の支払を受けた。なお,被告は,下記(3)の面談まで,破産会社に対し,d社を設立したことやd社に関する活動内容について全く報告していなかった。(甲12,乙2,被告本人,弁論の全趣旨)
(3) 平成24年9月4日の面談の状況
破産会社は,調査の結果,被告がd社を設立して破産会社の取引先に接触し,破産会社の取引先を奪おうとしたと考え,そのことを問題視したことから,被告から事情を聴取することとし,前提事実(3)の面談が行われた。
上記面談においては,主に宗村弁護士が,被告に対し,d社設立の経緯等について質問し,被告は,上記(2)ア及びイの事実経緯について説明した。被告の説明をもとに,事実関係を確認する目的で前提事実(3)の確認書が作成され,被告は,A及び宗村弁護士の要求に応じて同確認書に署名押印した。また,宗村弁護士は,被告に対し,d社の預金通帳を提出するよう求めた。
(証人A,被告本人)
(4) 被告によるd社の預金口座の提出
被告は,平成24年9月5日,破産会社に対し,d社の預金通帳の写しを提出した。これにより,破産会社は,d社が上記(2)ウのとおりb社から送金を受けていたことを知り,被告がb社のスパイとして破産会社の営業秘密を流出させているのではないかとの疑念を有するに至った(甲10,11,A)
(5) 平成24年9月12日の面談
前提事実(4)のとおり,平成24年9月12日,再度,Aらと被告の面談が行われた。宗村弁護士は,被告に対し,d社がb社から送金を受けていたこと等について非難し,本件誓約書への署名押印を求めた。被告は,b社に迷惑をかけたくないなどと考えたことから,本件誓約書の署名押印に応じた。本件誓約書は,宗村弁護士が作成した当初の原案では,被告の退職日が平成24年9月30日,金銭の支払期限が同退職日のすぐ後の日付とされていたが,被告の求めに応じ,前提事実(4)の日付に修正された。(甲11,被告本人)
(6) 本件合意後の事情
被告は,平成24年12月28日,破産会社に対して送信したメールにおいて,本件誓約書は基本的に無効であること,本件支度金の法的な性格は贈与なので被告は返済義務を一切負担していないことなどを主張した(甲8)。
2 争点1(本件合意が強迫により締結されたか)について
被告は,本件合意は破産会社関係者の強迫により締結されたと主張する。
しかし,①本件合意は,平成24年9月4日及び同月12日と2度にわたる破産会社関係者と被告の面談の結果,締結されたものであること,②被告は,破産会社が示した本件誓約書の原案に対し,金員の支払期限を3か月遅らせるなど被告に有利な条件への修正を申入れ,被告の申入れのとおり修正がされたこと(上記1(5)),その他,証拠上,被告が強迫行為の根拠として主張する事情を含め,本件合意が破産会社関係者の強迫により締結されたことを認めるに足りる事情は見当たらないことからすると,本件合意が強迫により締結されたとは認められない。被告の上記主張は採用することができない。
3 争点2(本件合意が錯誤により無効か)について
(1) 被告は,本件支度金には返済義務がなかったにもかかわらず,返済義務があると誤信して本件合意を締結したから,本件合意は錯誤により無効であると主張し,これに沿う供述をする(被告本人)。
しかし,被告が,本件合意の前は,本件支度金には返済義務がないと認識していた(乙2,被告本人)にもかかわらず,宗村弁護士から本件誓約書の文案を見せられ,説明を受けただけで,本件支度金に返済義務があると誤信するとはにわかには考え難い。上記1で認定した本件合意に至る経緯に照らすと,被告は,本件支度金に本来返済義務がないことを理解していたものの,b社がd社に送金していたことが破産会社に発覚し,そのことをめぐって破産会社がb社に対し何らかの責任を追及し,b社に迷惑がかかることを懸念して,本件誓約書に署名押印したことがうかがわれるのであり,本件支度金の返済義務の有無について誤信していたとの被告の上記供述を直ちに信用することはできない。したがって,本件合意に際し,被告主張の錯誤があったとは認められず,被告の上記主張を採用することはできない。
(2) 被告は,本件合意は,被告が破産会社に対して損害を与えたものと誤信してした意思表示であり,錯誤により無効であると主張する。
しかし,上記1で認定した本件合意に至る経緯のとおり,本件合意に際し,A又は宗村弁護士から被告に対し,被告が本件支度金相当額を損害賠償として支払う旨の説明はされておらず,本件合意は,被告が,b社に迷惑をかけたくないとの上記(1)で述べた思惑の下,本件支度金の任意の返還を約束したものといえる。したがって,被告が損害の有無について誤信していたとは認められないし,仮に誤信があったとしても,本件合意の要素の錯誤には当たらないというべきである。被告の上記主張は採用することができない。
4 争点3(本件支度金の返還義務の有無)について
(1) 被告は,本件支度金は返還義務がないものとして交付されたから,その返還を約束する本件合意は当然無効であると主張する。しかし,一般に,当初返還義務なく交付された金員につき,後に任意に返還する合意をしたからといって,当該合意を無効と解すべき理由はないから,被告の上記主張を採用することはできない。
また,被告は,本件合意が損害賠償としての支払合意だとすると,被告の行為により破産会社に損害は生じていないから,無効であると主張する。しかし,上記3(2)で説示したとおり,本件合意は,被告が本件支度金の任意の返還を約束したものであり,本件支度金相当額を損害賠償として支払う旨の合意ではないから,被告の上記主張は前提を欠き,採用することができない。
(2) 結局のところ,被告は,本件合意の内容の不当性を主張しようとするものと考えられる。確かに,本件合意は,破産会社の一従業員である被告が,3年以上前に返還義務なく受領した300万円と多額の支度金全額を,本件貸付金とともに,約3か月後に破産会社に対し一括して支払うという内容のものであり,被告が破産会社に与えた損害が具体的に明らかではないことをも考慮すると,被告にとって極めて不利な内容のものといえる。しかし,上記1の認定事実によれば,被告は,被告又はb社が破産会社からd社の活動について責任を追及されることを避けるために本件支度金の任意の返還に応じたことがうかがわれるのであり,このような被告が本件合意を締結するに至った経緯も併せ考慮すると,本件合意が被告にとって極めて不利な内容であることをもって,本件合意が公序良俗に反し無効であるなどということはできない。
5 結論
以上の認定判断によれば,被告は,原告に対し,本件合意に基づき,430万9794円及びこれに対する弁済期の翌日である平成25年1月1日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払義務を負う。
よって,原告の請求は,理由があるから認容することとし,主文のとおり判決する。
(裁判官 砂古剛)
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