【営業代行から学ぶ判例】crps 裁判例 lgbt 裁判例 nda 裁判例 nhk 裁判例 nhk 受信料 裁判例 pl法 裁判例 pta 裁判例 ptsd 裁判例 アメリカ 裁判例 検索 オーバーローン 財産分与 裁判例 クレーマー 裁判例 クレプトマニア 裁判例 サブリース 裁判例 ストーカー 裁判例 セクシャルハラスメント 裁判例 せクハラ 裁判例 タイムカード 裁判例 タイムスタンプ 裁判例 ドライブレコーダー 裁判例 ノンオペレーションチャージ 裁判例 ハーグ条約 裁判例 バイトテロ 裁判例 パタハラ 裁判例 パブリシティ権 裁判例 ハラスメント 裁判例 パワーハラスメント 裁判例 パワハラ 裁判例 ファクタリング 裁判例 プライバシー 裁判例 プライバシーの侵害 裁判例 プライバシー権 裁判例 ブラックバイト 裁判例 ベネッセ 裁判例 ベルシステム24 裁判例 マタニティハラスメント 裁判例 マタハラ 裁判例 マンション 騒音 裁判例 メンタルヘルス 裁判例 モラハラ 裁判例 モラルハラスメント 裁判例 リストラ 裁判例 リツイート 名誉毀損 裁判例 リフォーム 裁判例 遺言 解釈 裁判例 遺言 裁判例 遺言書 裁判例 遺言能力 裁判例 引き抜き 裁判例 営業秘密 裁判例 応召義務 裁判例 応用美術 裁判例 横浜地裁 裁判例 過失割合 裁判例 過労死 裁判例 介護事故 裁判例 会社法 裁判例 解雇 裁判例 外国人労働者 裁判例 学校 裁判例 学校教育法施行規則第48条 裁判例 学校事故 裁判例 環境権 裁判例 管理監督者 裁判例 器物損壊 裁判例 基本的人権 裁判例 寄与分 裁判例 偽装請負 裁判例 逆パワハラ 裁判例 休業損害 裁判例 休憩時間 裁判例 競業避止義務 裁判例 教育を受ける権利 裁判例 脅迫 裁判例 業務上横領 裁判例 近隣トラブル 裁判例 契約締結上の過失 裁判例 原状回復 裁判例 固定残業代 裁判例 雇い止め 裁判例 雇止め 裁判例 交通事故 過失割合 裁判例 交通事故 裁判例 交通事故 裁判例 検索 公共の福祉 裁判例 公序良俗違反 裁判例 公図 裁判例 厚生労働省 パワハラ 裁判例 行政訴訟 裁判例 行政法 裁判例 降格 裁判例 合併 裁判例 婚約破棄 裁判例 裁判員制度 裁判例 裁判所 知的財産 裁判例 裁判例 データ 裁判例 データベース 裁判例 データベース 無料 裁判例 とは 裁判例 とは 判例 裁判例 ニュース 裁判例 レポート 裁判例 安全配慮義務 裁判例 意味 裁判例 引用 裁判例 引用の仕方 裁判例 引用方法 裁判例 英語 裁判例 英語で 裁判例 英訳 裁判例 閲覧 裁判例 学説にみる交通事故物的損害 2-1 全損編 裁判例 共有物分割 裁判例 刑事事件 裁判例 刑法 裁判例 憲法 裁判例 検査 裁判例 検索 裁判例 検索方法 裁判例 公開 裁判例 公知の事実 裁判例 広島 裁判例 国際私法 裁判例 最高裁 裁判例 最高裁判所 裁判例 最新 裁判例 裁判所 裁判例 雑誌 裁判例 事件番号 裁判例 射程 裁判例 書き方 裁判例 書籍 裁判例 商標 裁判例 消費税 裁判例 証拠説明書 裁判例 証拠提出 裁判例 情報 裁判例 全文 裁判例 速報 裁判例 探し方 裁判例 知財 裁判例 調べ方 裁判例 調査 裁判例 定義 裁判例 東京地裁 裁判例 同一労働同一賃金 裁判例 特許 裁判例 読み方 裁判例 入手方法 裁判例 判決 違い 裁判例 判決文 裁判例 判例 裁判例 判例 違い 裁判例 百選 裁判例 表記 裁判例 別紙 裁判例 本 裁判例 面白い 裁判例 労働 裁判例・学説にみる交通事故物的損害 2-1 全損編 裁判例・審判例からみた 特別受益・寄与分 裁判例からみる消費税法 裁判例とは 裁量労働制 裁判例 財産分与 裁判例 産業医 裁判例 残業代未払い 裁判例 試用期間 解雇 裁判例 持ち帰り残業 裁判例 自己決定権 裁判例 自転車事故 裁判例 自由権 裁判例 手待ち時間 裁判例 受動喫煙 裁判例 重過失 裁判例 商法512条 裁判例 証拠説明書 記載例 裁判例 証拠説明書 裁判例 引用 情報公開 裁判例 職員会議 裁判例 振り込め詐欺 裁判例 身元保証 裁判例 人権侵害 裁判例 人種差別撤廃条約 裁判例 整理解雇 裁判例 生活保護 裁判例 生存権 裁判例 生命保険 裁判例 盛岡地裁 裁判例 製造物責任 裁判例 製造物責任法 裁判例 請負 裁判例 税務大学校 裁判例 接見交通権 裁判例 先使用権 裁判例 租税 裁判例 租税法 裁判例 相続 裁判例 相続税 裁判例 相続放棄 裁判例 騒音 裁判例 尊厳死 裁判例 損害賠償請求 裁判例 体罰 裁判例 退職勧奨 違法 裁判例 退職勧奨 裁判例 退職強要 裁判例 退職金 裁判例 大阪高裁 裁判例 大阪地裁 裁判例 大阪地方裁判所 裁判例 大麻 裁判例 第一法規 裁判例 男女差別 裁判例 男女差别 裁判例 知財高裁 裁判例 知的財産 裁判例 知的財産権 裁判例 中絶 慰謝料 裁判例 著作権 裁判例 長時間労働 裁判例 追突 裁判例 通勤災害 裁判例 通信の秘密 裁判例 貞操権 慰謝料 裁判例 転勤 裁判例 転籍 裁判例 電子契約 裁判例 電子署名 裁判例 同性婚 裁判例 独占禁止法 裁判例 内縁 裁判例 内定取り消し 裁判例 内定取消 裁判例 内部統制システム 裁判例 二次創作 裁判例 日本郵便 裁判例 熱中症 裁判例 能力不足 解雇 裁判例 脳死 裁判例 脳脊髄液減少症 裁判例 派遣 裁判例 判決 裁判例 違い 判決 判例 裁判例 判例 と 裁判例 判例 裁判例 とは 判例 裁判例 違い 秘密保持契約 裁判例 秘密録音 裁判例 非接触事故 裁判例 美容整形 裁判例 表現の自由 裁判例 表明保証 裁判例 評価損 裁判例 不正競争防止法 営業秘密 裁判例 不正競争防止法 裁判例 不貞 慰謝料 裁判例 不貞行為 慰謝料 裁判例 不貞行為 裁判例 不当解雇 裁判例 不動産 裁判例 浮気 慰謝料 裁判例 副業 裁判例 副業禁止 裁判例 分掌変更 裁判例 文書提出命令 裁判例 平和的生存権 裁判例 別居期間 裁判例 変形労働時間制 裁判例 弁護士会照会 裁判例 法の下の平等 裁判例 法人格否認の法理 裁判例 法務省 裁判例 忘れられる権利 裁判例 枕営業 裁判例 未払い残業代 裁判例 民事事件 裁判例 民事信託 裁判例 民事訴訟 裁判例 民泊 裁判例 民法 裁判例 無期転換 裁判例 無断欠勤 解雇 裁判例 名ばかり管理職 裁判例 名義株 裁判例 名古屋高裁 裁判例 名誉棄損 裁判例 名誉毀損 裁判例 免責不許可 裁判例 面会交流 裁判例 約款 裁判例 有給休暇 裁判例 有責配偶者 裁判例 予防接種 裁判例 離婚 裁判例 立ち退き料 裁判例 立退料 裁判例 類推解釈 裁判例 類推解釈の禁止 裁判例 礼金 裁判例 労災 裁判例 労災事故 裁判例 労働基準法 裁判例 労働基準法違反 裁判例 労働契約法20条 裁判例 労働裁判 裁判例 労働時間 裁判例 労働者性 裁判例 労働法 裁判例 和解 裁判例

「営業支援」に関する裁判例(14)平成30年 1月12日 東京地裁 平27(ワ)28466号 損害賠償請求事件

「営業支援」に関する裁判例(14)平成30年 1月12日 東京地裁 平27(ワ)28466号 損害賠償請求事件

裁判年月日  平成30年 1月12日  裁判所名  東京地裁  裁判区分  判決
事件番号  平27(ワ)28466号
事件名  損害賠償請求事件
裁判結果  一部認容  上訴等  控訴(後、控訴取下により確定)  文献番号  2018WLJPCA01128005

要旨
◆介護事業に新規参入するために被告会社との間でフランチャイズ契約を締結して同社に介護保険法上の介護事業者の指定申請手続を依頼した原告会社が、被告会社は介護施設に配置が必要な役職者として原告会社の従業員でもなく雇用する予定もない者を申請書類に記載して申請し、かかる虚偽申請により損害を被ったと主張して、被告会社に対し、債務不履行に基づく損害賠償を求めた事案において、管理者について開業後に予定されている実態と相違する内容の申請をするなどした被告会社の債務不履行を認めた上で、新規店舗の開業が遅れたことによる損害として原告会社が主張する賃料及び給与のほか、和解契約に基づく違約金の支払は損害とは認めなかったが、原告会社が被告会社に支払った開業支援費用の一部及び東京都への対応により原告会社の介護事業担当者である本件取締役が営業活動をすることができなかったことによる逸失利益を損害と認定した上、同取締役が事前に指定申請手続資料を確認する機会があったこと等から、4割の過失相殺をするなどし、請求を一部認容した事例

評釈
神田孝・WLJ判例コラム 142号(2018WLJCC018)

参照条文
民法415条
民法418条
介護保険法8条7項
介護保険法70条

裁判年月日  平成30年 1月12日  裁判所名  東京地裁  裁判区分  判決
事件番号  平27(ワ)28466号
事件名  損害賠償請求事件
裁判結果  一部認容  上訴等  控訴(後、控訴取下により確定)  文献番号  2018WLJPCA01128005

東京都港区〈以下省略〉
原告 DSP株式会社
同代表者代表取締役 A
同訴訟代理人弁護士 鈴木孝太郎
東京都大田区〈以下省略〉
被告 株式会社ほのぼの安心介護ファミリー
同代表者代表取締役 B
同訴訟代理人弁護士 関根健児

 

 

主文

1  被告は,原告に対し,41万7943円及びこれに対する平成27年10月17日から支払済みまで年6分の割合による金員を支払え。
2  原告のその余の請求を棄却する。
3  訴訟費用は,これを20分し,その1を被告の負担とし,その余を原告の負担とする。
4  この判決は,第1項に限り仮に執行することができる。

 

事実及び理由

第1  請求
被告は,原告に対し,942万4000円及びこれに対する平成27年10月17日から支払済みまで年6分の割合による金員を支払え。
第2  事案の概要
本件は,原告が,介護事業に新規参入するために被告との間でフランチャイズ契約を締結して被告に介護保険法上の介護事業者の指定申請手続を依頼したが,被告が申請書類に介護施設に配置が必要な役職者として原告の従業員でなく原告が雇用する予定もない者を記載して申請したと主張して,被告に対し,債務不履行による損害賠償請求権に基づき,かかる虚偽申請の事実の発覚後に東京都への対応を余儀なくされたり新規の介護施設の開業が遅れたりしたことによる損害として合計942万4000円及びこれに対する訴状送達の日の翌日である平成27年10月17日から支払済みまで商事法定利率年6分の割合による遅延損害金の支払を求める事案である。
1  前提事実(当事者間に争いがない事実,証拠又は弁論の全趣旨により容易に認定することができる事実)
(1)  当事者等
原告は,電気通信サービスの加入手続等に関する営業の請負等,介護保険法に基づく居宅サービス事業,介護予防サービス事業等を目的とする株式会社である。原告の介護事業の担当者はC(以下「C」という。)であり,同人は原告の取締役である。
被告は,デイサービス施設の運営等を目的とする株式会社であり,平成25年当時の代表取締役はD(以下「D」という。)である。
(2)  本件フランチャイズ契約の締結
原告は,介護事業に新規参入することとし,平成25年6月11日,被告との間で,原告において被告の展開する介護サービスを提供するフランチャイズ・チェーンの加盟店としてデイサービス施設を運営することを内容とするフランチャイズ契約(以下「本件フランチャイズ契約」という。)を締結するとともに,被告に対し,原告のために介護保険法上の介護事業者の指定申請手続をすることを依頼した。
(3)  本件指定申請
原告のCと当時の被告代表者Dは,同月28日,東京都福祉保健財団(以下「福祉保健財団」という。)を訪れ,指定申請書及びその添付書類(以下,指定申請書を「本件指定申請書」といい,添付書類と併せて「本件指定申請手続資料」という。)を提出して,原告が「aセンター」(以下「aセンター」という。)との名称の介護施設を開業するための指定申請をした(以下「本件指定申請」といい,同申請にかかる手続を「本件指定申請手続」という。)(乙2の1)。
原告がaセンターを介護事業所として介護事業者の指定を受けるためには,同センターに管理者,生活相談員,機能訓練指導員(以下,これらを併せて「役職者」ということがある。)を配置する必要があるところ,本件指定申請手続資料にはaセンターの管理者としてE(以下「E」という。)の氏名が記載されたほか,同センターの職員として以下の記載がされた(乙2の1,5)。
(ア) 常勤職員
E(管理者兼介護職員)
C(生活相談員)
F(生活相談員兼介護職員)(以下「F」という。)
G(介護職員)
(イ) 非常勤職員
H (介護職員)
I (機能訓練指導員)(以下「I」という。)
(4)  役職者の未配置
しかしながら,上記職員のうち,E,F及びIは,本件指定申請当時も,それ以降も原告の従業員になったことのない者であり,aセンター開業後,同施設の管理者の業務はCが担当し,生活相談員及び機能訓練指導員は配置されなかった。
(5)  本件フランチャイズ契約の合意解約
原告と被告は,平成25年11月26日,本件フランチャイズ契約を合意解約した。原告は,被告に対し,解約違約金として550万円を支払った。
(6)  本件指定申請の問題の発覚
原告は,その後,aセンターの名称の変更及び同センターとは別に新規事業所の開設の準備を進めていたが,平成26年4月8日頃,福祉保健財団から,aセンターの管理者(C)が本件指定申請の際に届け出られた管理者(E)と異なる旨の指摘を受け,同年6月には東京都から生活相談員及び機能訓練指導員の未配置の問題を指摘された。
2  争点及びこれに対する当事者の主張
(1)  争点1(被告の債務不履行の有無)
(原告の主張)
ア 被告は,本件フランチャイズ契約に基づき,本件指定申請手続資料の作成及び本件指定申請手続の代行業務を適法に行う義務を負っていた。
しかしながら,被告は,本件指定申請手続資料の介護事業所に設置が必要な役職者を記載する欄に,原告の従業員でなく原告が雇用する予定もない者を原告に無断で記載するという違法な申請を行った。
イ 被告は,少なくとも平成25年7月5日までにはCが管理者になろうとしている事実を認識したのであるから,本件フランチャイズ契約に基づき,その時点で速やかに原告にEを管理者として申請した事実を報告した上で,福祉保健財団に虚偽申請をした経緯を説明し,正しい役職者に関する書類を作成・提出する義務を負っていたが,被告は同義務も怠った。
(被告の主張)
被告は,原告から本件指定申請手続資料の作成業務を依頼されて同資料の作成をしたが,これらの資料は原告から提供を受けた情報に基づいて作成したのであって,役職者欄の記載も被告が勝手にしたものではない。
(2)  争点2(損害の発生とその額)
(原告の主張)
被告の債務不履行によって,原告には以下のとおり合計942万4000円の損害が生じている。
ア 開業支援費用 130万円
原告は,被告に対し,本件フランチャイズ契約に基づいて本件指定申請手続の代行業務の対価として130万円(契約上の名目は開業支援費)を支払った。被告が本件指定申請手続を適法に行わなかったのであるから,原告の支払った130万円は原告の損害となる。
イ 新規店舗の平成26年10月分賃料 29万4000円
原告は,新規店舗を開業すべく準備を進め,賃貸借契約期間を平成26年10月1日からとする内容の新規店舗の賃貸借契約を締結していた。しかしながら,被告の虚偽申請への対応を余儀なくされたことから新規店舗の開業が同年11月1日まで遅れてしまった。これにより同店舗の同年10月分の賃料29万4000円は無駄になってしまったから同額についても原告の損害となる。
ウ 新規店舗従業員の平成26年10月分の給与 23万円
同様に,新規店舗の開業が1か月遅れたことにより,新規に雇用した従業員1名の給与及び社会保障費用の1か月分合計約23万円も無駄になってしまったから同額についても原告の損害となる。
エ 新規店舗の平成26年10月分の逸失利益 60万円
同様に,新規店舗の開業が1か月遅れたことにより,新規店舗における1か月分の売上が得られなかった。その逸失利益は,新規店舗を開業した後の平成27年度の1年間の売上額から経費を控除した額(915万5992円)から1か月分の平均額を算定すると,76万2999円となるところ,平成26年10月にも少なくとも60万円の利益が得られるはずであったから,同額が原告の損害となる。
オ 原告のCが営業活動をすることができなかったことによる逸失利益 150万円
Cは,被告による虚偽申請に関する東京都への対処に追われ,また東京都から介護事業者の資格をはく奪される可能性が生じたことから平成26年6月中旬頃から同年8月末までの期間,営業活動をすることも新規の顧客の受入れをすることもできなかった。これにより,同年7月から9月までのaセンターの売上が減少した。売上減少分は,直近3か月の平均売上と比較しても,100万円から150万円に上る。少なくとも月額50万円については,被告の違法行為による損害といえ,原告はその3か月分の150万円の損害を被ったことになる。
カ 本件和解契約に基づく違約金の支払 550万円
原告は,平成25年11月26日,被告との間で本件フランチャイズ契約の合意解約をすることとして和解契約を締結し(以下「本件和解契約」という。),これに基づき,被告に対して違約金として550万円を支払った。同額も原告の損害となる。
(被告の主張)
否認ないし争う。
原告に対する東京都からの指導は,介護事業所の指定から1年経過後に必ず行われる実地指導の際に確認・説明・報告を求められたに過ぎないものであり,東京都から原告に対する厳しい指導がされた事実もない。また,上記実地指導の際に求められる報告等に原告が対応するのは当然のことであって,これに対応するために原告が損害を被ったとしてもこれを被告が負担すべき理由はない。
第3  争点に対する判断
1  後掲証拠及び弁論の全趣旨によれば,以下の事実が認められる。
(1)  原告は,平成25年1月頃に被告が運営する介護施設を見学して説明を受けるなどし,同年4月頃,被告のフランチャイジーとして介護施設「aセンター」を運営する株式会社フルフィール(以下「フルフィール」という。)から同センターの事業譲渡を受けた上で被告とフランチャイズ契約を締結するとの提案を受けて同年5月上旬頃に上記事業譲渡を受けることを決定した(甲13,乙5,C・p3~)。
(2)  原告は,同年6月11日,フルフィールとの間で事業譲渡契約(以下「本件事業譲渡契約」という。)を締結するとともに,被告との間で本件フランチャイズ契約を締結し,フルフィールが営業していたaセンターにおいてデイサービス事業を行うこととなった。本件フランチャイズ契約には,原告が被告に対して入会金及び会費とは別に開業支援費として1事業所(1店舗)につき130万円(税別)を支払う旨の約定があり,開業支援の内容として,被告が原告に対して行政申請代行,物件検索支援,事業所立上支援,要介護者募集営業支援をする旨が定められていた。(甲1,13,16)
原告は,本件フランチャイズ契約締結後,被告に対し,本件フランチャイズ契約に基づき開業支援費として130万円の支払をした(弁論の全趣旨)。
(3)  被告は,同年8月1日にaセンターを開業することを目指して準備を進めており,そのためには同年6月末日までに本件指定申請手続を行う必要があったため,本件フランチャイズ契約締結後短期間で本件指定申請手続資料の準備や従業員の確保等を終える必要があった。
被告は,機能訓練指導員として,被告の直営する事業所において勤務しているIを配置することにし,同年8月1日からaセンターにおいて勤務することを約束する旨の誓約書(同年6月14日付け)にIの署名押印を受けた。
被告は,フルフィールが運営する事業所の生活相談員が欠員になっていたことから,同年6月に生活相談員を募集し,これにFが応募した。被告は,同年8月1日からaセンターにおいて勤務することを約束する旨の誓約書(同年6月17日付け)にFの署名押印を受けた。
また,被告は,Cに対し,大学の成績証明書等の資料の取得を指示し,Cはこれに応じて各資料を準備した。また,Cは,被告担当者から連絡を受け,同年6月20日,21日及び24日の日程で介護施設の管理者となるための研修を受講した。さらにCは,同年8月1日からaセンターにおいて勤務することを約束する旨の同年6月24日付けの誓約書に署名押印をした上,被告に交付した。なお,同誓約書の役職名の欄には生活相談員の部分に丸印が付されていた。
被告は,本件指定申請手続資料の役職者を記載する欄に,管理者としてEを,生活相談員としてC及びFを,機能訓練指導員としてIの氏名を記載した。
(甲13,17,乙2の1,C・p5~)
(4)  Dは,同年6月下旬頃,Cとともに福祉保健財団の事務所に事前相談に行き,本件指定申請手続資料について確認を受け,同財団の受付担当者から修正すべき点の指摘を受けた。
Dは,同年6月24日,上記事前相談において指摘された点の修正をしたとして原告事務所を訪れ,原告代表者はDが持参した本件指定申請手続資料の必要箇所に署名押印をした。
Dは,同月28日(6月の申請の最終日),Cとともに福祉保健財団の事務所を訪れ,本件指定申請手続資料を提出した。これにより原告は,同年8月1日,aセンターを介護事業所として介護事業者の指定を受けた。
(甲13,乙2の1,C・p7~,D・p9~)
(5)  原告は,aセンターの従業員の採用面接のため,被告に対してフルフィールの従業員の資料等の送付を求めた。これに対して,被告は,同年6月29日,原告に対し,フルフィールの従業員の情報をメールで送信した(甲11の1)。
原告は,同年7月1日,被告に対し,翌日から予定されていた従業員の採用面接のためのフルフィール従業員に関する資料の送付を求め,同月2日以降,被告から同資料の送付を受けてaセンターにおいて勤務する従業員の採用面接を開始した(甲11の2・3)。
Cは,同月5日,被告がフランチャイザーとして管理している各事務所の管理者を集めて行われる管理者ミーティングに出席した(甲18)。
原告は,同月12日,Fに対し,同月15日に面接をすること及びその際履歴書を持参することを連絡した(甲12の1)。その後,原告は結局Fを採用するに至らず,Dもこれを認識していたが,原告は生活相談員を追加で募集しなかった(D・p12)。
原告は,当時の被告代表者DからEを管理者としない方が良い旨勧められたことから同人と雇用契約を締結しなかった(甲13,C・p40)。
原告は,被告から機能訓練指導員は被告従業員を兼務させる旨伝えられていたが,原告とIは雇用契約を締結しなかった(甲2の1,13,C・p33)。
(6)  原告は,aセンターを開業し,運営を開始した。aセンターには,生活相談員も機能訓練指導員も配置されておらず,管理者の業務はCが担当した(甲2の1~3)。
(7)  原告は,同年8月,原告がフルフィールから事業譲渡を受ける以前の同年6月にフルフィールが運営する介護施設において利用者が転倒して骨折する事故が起こっていた事実を知った。(甲13,C・p15,16)
原告は,同年11月26日,上記事故を告げられていなかったことから被告に不信感を抱き,また被告の別の介護施設の買取交渉が決裂したこともあって被告との本件フランチャイズ契約を合意解約した。本件フランチャイズ契約によれば,期間途中の解約には違約金が課されることになっており,約定に従えば1120万円の違約金が発生することになっていたが,被告との交渉の結果,違約金の額を550万円に減額することで合意した。同合意書には,「(原告と被告との間で)本和解書に定める他何らの債権債務のないことを相互に確認する。」旨の清算条項が入れられている。(甲1,5,13,C・p34~)
原告は,その後,被告に対し,本件和解契約に基づいて上記550万円の支払をした。
(8)  原告のCは,平成26年4月頃,福祉保健財団に施設名称の変更に関する連絡をした際,「管理者のC」と名乗ったことから,届け出られている管理者と異なることが指摘され,届け出内容と実態に相違があるのであれば早急に変更するよう求められた。この際,Cが機能訓練指導員も変更した方が良いかと尋ねたことから管理者だけではなく機能訓練指導員についても届け出内容と実態に相違があることが発覚した。原告は,同年5月1日,施設名称の変更届とともに役職者の変更届を福祉保健財団に提出した。(甲2の1・2,9,13,C・p16~)
原告は,同年6月24日頃,事業所の指定から約1年後に行われる実地指導の際に,東京都から,本件指定申請手続において原告が雇用していない者を役職者として届け出ていたのであるから単に変更届を出すだけでは済まされないとして,そのような申請を行った経緯をまとめた顛末書を提出するように求められた。原告は,これを受けて,東京都に同年7月10日,① Cは,本件事業譲渡契約前,被告から管理者をEから変更した方がよいとの助言があったことから,Eには雇用しない旨を伝えていたこと,② 原告は,本件フランチャイズ契約に基づいて本件指定申請手続資料の作成はすべて被告に任せており,同資料に管理者としてEの記載があることなどの書類の内容を把握していなかったことを内容とする「顛末書」と題する書面を提出した(甲2の1・2,9,13,乙3,C・p16~)。
しかしながら,原告は,東京都から,申請者が原告であり,平成25年6月21日付けのEの誓約書が提出されている以上,Eを雇用するつもりはなかったという事実を前提とする顛末書は受け付けられず,また管理者の記載がEになっていた事実も知っていたという前提の顛末書でなければ受け付けられない旨告げられ,また機能訓練指導員について,配置義務の認識があったにもかかわらず配置していなかったのか,認識が甘かったのか,認識がなかったのかを明らかにすること,虚偽事実の申請は重大な違反であるから介護事業所の指定の取消しの可能性もあることを告げられた。(甲2の2,13,C・p18~)
そこで,原告は,東京都の指示に従った顛末書を作成し直し,同年7月17日頃,再度顛末書を提出した。同顛末書には要旨以下の内容の記載がある。(甲2の1)
「指定申請書類は提出時に当社でも確認しているため,当社との雇用契約がないE氏,I氏の名前が記載されていることは把握していましたが,開業についての全てを株式会社ほのぼの安心介護ファミリー(被告)に一任していた為,人員配置について疑問を感じることはありましたが,問題視することはありませんでした。」
原告は,その後も東京都の担当者に本件指定申請の経緯を説明し,その経緯等も加筆した顛末書(同年7月20日付けのもの)を再度提出した。(甲2の3,C・p20~)
(9)  原告は,同年9月上旬頃,東京都から,本件指定申請手続の問題について特に処分等を行わない旨の連絡を受けた。
原告は,東京都から上記連絡を受けるまで,新規開業予定の店舗の手続を進めることができず,またaセンターの介護事業所の指定が取り消される可能性を考慮して同事業所において新規に利用者と契約をすることができなかった。
(甲13,乙2,C・p21~)
2  争点1(被告の債務不履行の有無)について
上記認定事実によれば,被告は本件フランチャイズ契約に基づき「行政申請代行」業務を行う義務を負っていることが認められるところ,被告は,原告に対して本件指定申請に必要な本件指定申請手続資料を法令に従って作成した上,申請手続を援助し,また申請した内容に変更が生じた際には変更手続等についても適法にされるように援助する義務を負っていたと認められる。
そして,上記認定事実によれば,原告は,本件フランチャイズ契約締結後本件指定申請までの期間にaセンターの管理者をCに担当させるべく準備を進めており,Cが被告から連絡を受けて被告における管理者研修に参加していることが認められるところ,被告においても本件指定申請時に原告がCをaセンターの管理者にすることを予定していることを認識していたといえる。そうすると,被告は,管理者について開業後に予定されている実態と相違する内容の申請をしたものと認められる。
また,生活相談員のFについては,本件指定申請後に原告に雇用されないことが判明した段階で少なくとも原告に生活相談員を追加募集した上,変更が生じた場合の所定の手続をする必要がある旨を教示しなければならなかったのにこれを怠ったことが認められる。
さらに,機能訓練指導員についても,原告に対してIと雇用契約を締結するよう指導するなど,本件指定申請のとおりに役職者が配置されるよう援助する必要があったのにこれを怠ったと認められる。
以上より,被告には本件フランチャイズ契約に基づく義務を怠った債務不履行が認められることになる。
この点について,被告は,本件指定申請手続資料は,原告から提供を受けた情報に基づいて作成したものである旨主張するが,原告が被告からaセンターの従業員として雇用する者の情報の提供を受けたのが本件指定申請後であることについては上記認定のとおりであり,本件指定申請以前に原告が従業員に関する情報を有していた事実は認められないから,被告の主張は採用できない。
3  争点2(損害の発生とその額)について
(1)  原告は,被告の債務不履行により合計942万4000円の損害を被ったと主張する。そこで以下,原告の主張する損害の発生と額について検討する。
ア 開業支援費用
本件フランチャイズ契約に基づいて被告が担当すべき開業支援業務の内容は,原告がフルフィールから事業譲渡を受ける形でaセンターを開業することを前提とすると,本件指定申請手続が唯一の内容であり,原告が開業支援費用として被告に支払った130万円は,被告に本件指定申請手続を依頼することの対価であると認められる。
そして,被告が本件指定申請において違法な申請をしたことは上記認定のとおりであるが,他方で被告による同申請によってaセンターが介護事業所として指定を受け,原告が平成25年8月1日に同センターを開業し,以降利益を上げていることに照らせば,この点に関する原告の損害としては30万円と認めるのが相当である。
イ 新規店舗の平成26年10月分賃料
原告は,被告の上記虚偽申請への対応を余儀なくされて平成26年10月1日に予定していた新規店舗の開業が同年11月1日まで遅れてしまったことから同店舗の同年10月分の賃料29万4000円は無駄になってしまったのであるから同額についても原告の損害となる旨主張する。
しかしながら,原告が被告による本件指定申請への対応として具体的に行った内容は,Cの供述によっても顛末書の提出とその修正作業及び東京都への4回の訪問であると認められるところ(C・p21~),これにより新規店舗の開業が遅れたと認めるに足りない。したがって,この点に関する原告の損害は認められない。
ウ 新規店舗従業員の平成26年10月分の給与
原告は,同様に,新規店舗の開業が1か月遅れたことにより,新規に雇用した従業員1名の給与及び社会保障費用の1か月分合計約23万円も無駄になってしまったのであるから同額についても原告の損害となる旨主張する。
しかしながら,上記同様に新規店舗の開業の遅れについて被告の債務不履行との因果関係があると認めるに足りないから,この点についての原告の主張は採用できない。
エ 新規店舗の平成26年10月分の逸失利益
原告は,同様に,新規店舗の開業が1か月遅れたことにより,新規店舗における1か月分の売上が得られなかったから,同売上相当額が損害であると主張する。
しかしながら,上記同様に新規店舗の開業の遅れについて被告の債務不履行との因果関係があると認めるに足りないから,この点についての原告の主張は採用できない。
オ 原告のCが営業活動をすることができなかったことによる逸失利益
上記認定事実によれば,原告は平成26年6月に東京都から本件指定申請の問題点を指摘され,介護事業者の指定の取消しも示唆されて顛末書の提出を求められたことが認められる。
そうすると,原告の主張するように,指定の取消しの可能性が存在した平成26年6月中旬ころから同年8月末までの間,営業活動や新規の顧客の受入れを行えなかったと推認できる。
この点,被告は,東京都から原告に対して行政指導や処分がされていないことをもって,上記事実がなかったと主張するが,本件指定申請においてそもそも雇用予定のない者を役職者として申請して不正に指定を受けたとすれば,その問題は重大なものであり,指定の取消しの可能性を示唆されたとするCの供述は合理的であると認められる一方,実際に処分等がされなかったことは上記認定を覆す理由にならないから,被告の主張は採用できない。
そして,損害としては,aセンターに平成27年の1年間で新規の顧客が16人いたこと(甲27),一人当たりの売上が平均月11万8972円であることからすると,以下の計算式により39万6573円(円未満切捨て)となる。
16×(2.5/12)×11万8972円=約39万6573.3円
カ 本件和解契約に基づく違約金の支払
被告の債務不履行により原告が被った損害とは認められない。
(2)  過失相殺
上記認定事実によれば,原告は本件フランチャイズ契約に基づき130万円を支払って被告に本件指定申請手続の一切を任せていたこと,被告が本件指定申請において本件フランチャイズ契約に基づく義務を怠って不適法な申請をしたことが認められる一方,原告において担当者のCが申請前に事前に本件指定申請手続資料を確認する機会があったこと,自身の役職について,管理者ではなく生活相談員として申請することについては認識していたといわざるを得ないこと,役職者の配置が介護事業所を運営しようとする原告においても当然に知っておいてしかるべき基本的なことがらであることも併せ考慮すれば,本件指定申請がされたことについて原告の不注意の程度も相当大きいといわざるを得ず,損害の公平な分担の観点から,原告に生じた損害額につき4割の過失相殺をするのが相当である。
以上より,原告の損害として認められるのは,41万7943円((30万円+39万6573円)×0.6)(円未満切捨て)となる。
4  以上によれば,被告は原告に対し,債務不履行による損害賠償として41万7943円の支払義務を負うことになる。なお,被告は,本件和解契約に清算条項があることから上記債務不履行による損害賠償責任も負わない旨主張するようであるが,本件和解契約において上記損害賠償請求権が合意の対象に含まれるとは認められないから,上記清算条項によってこれが消滅したとはいえない。
第4  結論
よって,原告の請求は主文の限度で認められるからその限度で認容することとし,その余の請求は理由がないから棄却することとして主文のとおり判決する。
東京地方裁判所民事第49部
(裁判官 辻山千絵)

 

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