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判例リスト「完全成果報酬|完全成功報酬 営業代行会社」(79)平成28年 7月15日 東京地裁 平26(ワ)1530号 賃金請求事件

判例リスト「完全成果報酬|完全成功報酬 営業代行会社」(79)平成28年 7月15日 東京地裁 平26(ワ)1530号 賃金請求事件

裁判年月日  平成28年 7月15日  裁判所名  東京地裁  裁判区分  判決
事件番号  平26(ワ)1530号
事件名  賃金請求事件
裁判結果  認容  文献番号  2016WLJPCA07156001

裁判年月日  平成28年 7月15日  裁判所名  東京地裁  裁判区分  判決
事件番号  平26(ワ)1530号
事件名  賃金請求事件
裁判結果  認容  文献番号  2016WLJPCA07156001

東京都港区〈以下省略〉
原告 X
同訴訟代理人弁護士 福島正義
同 大和弘幸
神奈川県茅ケ崎市〈以下省略〉
被告 亡Y
同訴訟代理人弁護士 井原綾子
同 杉原光昭

 

 

主文

1  被告は,原告に対し,2418万円及びうち2018万円に対する平成25年5月8日から支払済みまで年2割1分の割合による金員を支払え。
2  訴訟費用は被告の負担とする。
3  この判決は,仮に執行することができる。
 

事実及び理由

第1  請求
主文同旨
第2  事案の概要
本件は,原告が,a合同会社(以下「a社」という。)と亡A(以下「亡A」という。)との間で締結された金銭消費貸借契約に係るa社の貸金返還,利息及び遅延損害金請求権を譲り受けたとして,亡Aの相続人である被告に対して,同契約に基づく貸金,利息及び貸金元本に対する最終弁済期の翌日から支払済みまで約定利率年2割1分の割合による遅延損害金の支払を求める事案である。
1  前提事実(当事者間に争いのない事実並びに後掲証拠又は弁論の全趣旨によって容易に認定することができる事実)
(1)  a社は,平成22年12月7日に設立された,不動産の売買・所有・管理・利用及び賃貸業等を目的とする合同会社であり,川崎市に本店所在地を置いている。(甲19)
(2)  亡A(昭和26年○月○日生)は,昭和50年10月頃から幻聴,被害妄想等の症状が出現したことから,昭和51年3月に精神科を受診し,通院服薬治療を開始した。ただし,亡A本人が受診をしたのは,平成13年8月17日が最後であり,それ以降は,父親である被告又は母親が亡Aの代わりに受診していた。
昭和57年11月から亡Aを担当したB医師(以下「B医師」という。)は,平成13年2月17日,亡Aが精神分裂病であるとの診断をした。当時の診断書(乙5)には,金銭管理と買い物について,「援助があればできる」との記載がされている。(乙5,6,7)
(3)  B医師は,平成24年6月11日,亡Aが統合失調症であるとの診断をした。当時の診断書(乙6)には,金銭管理と買い物について,「できない」との記載がされている。(乙6)
(4)  亡Aは,平成25年8月24日,死亡した。亡Aの相続人は,被告のみである。(甲4の1)
(5) a社は,平成25年12月6日,原告との間で,a社が亡Aに対して有する,平成23年10月26日付金銭消費貸借契約に係る2018万円の元金,利息(利率年12.95%)及び遅延損害金(利率年21%)の各債権を,原告が亡Aから回収することのできた金額の50%に相当する金額を譲渡代金と定めて,原告に譲渡する内容の契約(以下「本件債権譲渡契約」という。)を締結した。a社は,平成25年12月6日付の債権譲渡通知書をもって,被告に対し,前記債権譲渡に係る通知をした。(甲5,14)
(6)  被告は,平成27年4月,死亡した。被告には相続人はいない(被告は,Cに対して包括遺贈をしたが,同人は,遺贈を放棄した。)。
2  争点及びこれに対する当事者の主張
(1)  争点1 金銭消費貸借契約の成否
(原告の主張)
ア a社は,亡Aから,無店舗型風俗営業を行うための資金の融資を求められた。そこで,a社は,株式会社b(以下「b社」という。)から金員を調達し,当該金員をもって,亡Aに対し,平成23年10月7日に500万円を,同月26日に1518万円を,平成25年5月1日から同月7日までの間に2418万円を返済することとし,利息の利率を年12.95%,遅延損害金の利率を年21%として貸し付けた(以下,両貸付けに係る金銭消費貸借契約を併せて「本件金銭消費貸借契約」という。)。
イ また,D(以下「D」という。)は,平成23年10月7日に500万円を,同月27日に1500万円を,それぞれ亡Aから借り入れており,これを裏付ける金銭消費貸借契約書(乙12)も存在している。亡Aがa社から金銭の授受を受けていないとすれば,亡AがDにそのような貸付けを行うことはできない。
(被告の主張)
原告の主張は,否認する。
ア 仮に亡Aが2018万円もの大金を受領していたとすれば,現金で所持しておくことは通常考えられず,銀行預金等に入金を行うはずである。しかし,亡Aが日常的に使用していた口座の通帳には,受領書記載の日付付近に2018万円が入金された記録は一切ないから,亡Aが2018万円を受け取った事実はない。
また,原告が主張するDへの貸付けは,本件金銭消費貸借契約に基づく金銭授受の存在を推認させる間接事実たり得ない。すなわち,亡AとDとの間で作成された金銭消費貸借契約書(乙12)は,形式面においても内容面においても不自然であるし,亡Aから借入れを受けたとのD証言は,客観的事実と矛盾する点,曖昧で具体性,一貫性を欠く点があって,信用性が認められない。
さらに,亡Aの当時の生活状況からして,無店舗型風俗営業を営み,営業のために2000万円もの大金を借りる動機・理由は一切見当たらない。
イ 本件金銭消費貸借契約を締結した当時,亡Aは,統合失調症に罹患しており,契約書(甲1)に記載された内容の法的な意味を理解した上で,契約書に押印することは不可能であった。したがって,同契約書に,本人の意思に基づく押印がされたとは認められない以上,本件金銭消費貸借契約は成立していない。
(2)  争点2 亡Aの意思能力
(被告の主張)
仮に本件金銭消費貸借契約が成立していたとしても,亡Aは,統合失調症に罹患していたのであって,本件金銭消費貸借契約は,意思能力を欠く者の契約であるから無効である。
(原告の主張)
被告は,B医師の診断書,意見書に基づき亡Aが統合失調症で意思無能力であったと主張する。しかし,Dは,亡Aに判断能力がないとの感じは全くなかったと証言している。また,亡Aが統合失調症であり,幻覚,幻聴に支配されているとの診断書(乙2)は,本件金銭消費貸借契約の約10か月後(平成24年7月26日)に作成されたものであるから,契約当時の病状を直接示すものとはならない。しかも,B医師が亡Aを直接診察していたのは,昭和57年11月26日から平成11年11月22日までであり,この点でも,前記診断書は,亡Aの症状を正確に表したものではない。平成26年6月4日に作成されたB医師の意見書(乙7)についても同様である。
さらに,意思能力とは,自分の行為の結果を弁識し,判断することのできる精神的能力をいうところ,金銭消費貸借契約は,一般的に多く結ばれる契約類型であるから,複雑で理解が困難な契約類型であるとはいえない。そのため,仮に亡Aが本件金銭消費貸借契約締結時に統合失調症の病状を呈していたとしても,その契約の結果を認識できていなかったとはいえない。
(3)  争点3 信託法10条違反
(被告の主張)
原告とa社との間には,債権譲渡契約が存在するようであるが,債権の存否につき争いのある債権を譲り受けるというのは明らかに不合理な行動である。また,債権譲渡の金額は,回収分の半分とのことであり,譲渡の対価が成功報酬の実質を有していたことは明らかである。これらの事情によれば,本件債権譲渡契約には実体がなく,原告に訴訟行為をさせることを目的としてなされたものであるとしか考えられず,信託法10条に違反して無効である。
(原告の主張)
被告の主張は,否認する。
第3  当裁判所の判断
1  争点1(金銭消費貸借契約の成否)について
(1) 前提事実,証拠(甲1,2,3,6,9,10,証人E(以下「E」という。),証人D)及び弁論の全趣旨によれば,以下の事実が認められる。
ア a社と亡Aとの間の契約
(ア) a社の株主であるEは,平成16年9月頃,知人の紹介で亡Aと知り合った。この際,Eは,同知人から,亡Aが株式を運用している旨聞かされていた。
Eは,同年11月頃,亡Aの株式の運用資金として,100万円に満たない金銭を提供した。亡Aは,当該金銭について,同年末頃,Eに対し,前記知人を通じて約600万円を返還した。
(イ) 亡Aは,平成23年9月頃,Eに対し,新たに無店舗型の風俗営業を開始するための資金が必要だが,手持ちの現金は,株式の取引の追加証拠金に充てる必要があると述べて,約2000万円の融資を求めた。そこで,Eは,a社から亡Aに対して貸付けを行うこと,その資金を,Eとの間で従前取引関係のあったb社から調達することとして,b社の了承を得た。
b社は,同年10月7日に500万円を,同月26日に1518万0822円を,いずれもa社の銀行預金口座に振り込んだ。
(ウ) Eは,同月7日,b社から振り込まれた前記500万円を引き出し,亡Aとの待ち合わせ場所に赴き,亡Aに対して,返済期限を平成25年5月1日から同月7日と定めて,現金で500万円を貸し付けた(本件金銭消費貸借契約)。
また,Eは,平成23年10月26日,やはりb社から振り込まれた1518万0822円を引き出し,亡Aとの待ち合わせ場所に赴き,亡Aに対して,返済期限を前記同様に定めて,現金で1518万円を貸し付けた(本件金銭消費貸借契約)。この際に,E及び亡Aは,本件金銭消費貸借契約の契約書(甲1),同月7日付及び同月26日付の各受領書(甲2,3)を作成し,これに押印をした(返済金額は,合計2418万円)。
(エ) Eは,亡Aが統合失調症に罹患しており,判断する能力がなかったという印象を持ったことはなかった。
イ 亡AとDとの間の契約
(ア) Dは,神奈川県平塚市内で建設残土処分場の事業を営んでいたところ,当該事業に関して,資金(約1億5000万円)が必要となった。そこで,Dは,平成20年から平成21年頃,知人を介して亡Aの紹介を受けた。この際,亡Aは,株式の取引でもうけたなどの話をしていたが,Dが必要とする額の資金を準備することはできなかった。
(イ) Dは,平成23年頃,再度資金が必要となったことから,再び亡Aに連絡を取り,二,三千万円の融資を受けられないかと提案をしたところ,亡AはDに対し,2000万円の融資をすることを承諾した。もっとも,亡Aの資金調達の関係で,まず先に500万円を融資することとなった。
そこで,Dは,同年10月7日,亡Aと同県藤沢市又は茅ケ崎市内で待ち合わせをし,亡Aから,返済期限を平成25年4月30日と定めて,現金で500万円の貸付けを受けた。
また,Dは,平成23年10月27日にも,亡Aと同県藤沢市又は茅ケ崎市内で待ち合わせをし,亡Aから,返済期限を前記同様,平成25年4月30日と定めて,現金で1500万円の貸付けを受けた。この際に,亡A及びDは,両貸付けに係る金銭消費貸借契約書(乙12)を作成し,押印をした。
なお,Dは,亡Aに会った時から前記各貸付時を通じて,亡Aが短気であると感じたことはあったものの,統合失調症などの精神疾患に罹患しているなどという印象を持ったことはなかった。
(2) 前記(1)アの事実認定に関し,Eの陳述書(甲10)及び証言(以下,これらを併せて「E証言」という。)の信用性が問題となるところ,E証言には,客観的証拠により認められる事実関係との間に,格別整合しない点があるとは認められないし,亡Aの特性に関しても,株式の取引をしているなど,後記(4)イのとおり基本的信用性が認められるD証言とも整合しており,相互にその信用性を高め合っている。また,本件金銭消費貸借契約に係る2度の金銭授受の状況については,具体的かつ詳細に証言している上,各金銭授受に立ち会っていたFの陳述書(甲9)との不整合も認められない。その他,E証言を全般的に見ても,その信用性に疑いを差し挟むべき事情は見受けられない。
以上によれば,E証言には基本的信用性が認められ,これと本件金銭消費貸借契約に係る契約書(亡Aが押印をしたと認められる。)によれば,前記(1)アの事実が認められる(なお,亡Aの意思能力の有無については,後記2で検討する。)。
(3)  これに対し,被告は,仮に亡Aが2018万円もの現金を受領したのであれば,亡Aは,日常的に使用していた銀行預金口座に入金するはずであるが,かかる入金の記録はないから,当該入金の事実もないと主張する。しかし,これはあくまで一般論にすぎず,本件金銭消費貸借契約が存在しないことを推認させる間接事実となるとも認められない。さらに,本件では,前記(1)イのとおり,亡Aは,a社から借り入れた金員を,当日又は翌日,ほぼそのままDに貸し付けていると認められるのであって,かかる経緯に照らしても,亡Aが口座に入金をしないことが格別不自然であるとは認められない。
(4)  また,亡Aが本件金銭消費貸借契約の当日又は翌日,Dに対してほぼ同額の金員を貸し付けているという前記(1)イの事実は,本件金銭消費貸借契約が有効に成立したこと,少なくともa社から亡Aに対して金銭が授受されたことを強く推認させる間接事実となると解されるところ,当該事実認定に関し,被告は,①Dと亡Aの間の金銭消費貸借契約書(乙12)の記載が不自然であること,②D証言が信用できないことから,亡AがDに貸付けをした事実は認められないと主張するので,以下,各点について検討する。
ア ①金銭消費貸借契約書について
亡AとDとの間で作成された金銭消費貸借契約書(乙12)には,第1条として「甲は乙に対し,平成23年10月7日,金500万円,本日平成23年10月27」,第2条として「本日金1500万円貸し渡し,乙はこれを借り受けて受け取った。」,第4条として「甲は乙に対して,利息は」と記載されているなど,その形式が整っていない点があると認められる。また,第5条として「甲は乙に対しての利息は無利息とし,乙が甲に依頼した業務報酬として平成24年1月31日より平成25年4月30日までに毎月・月末・金60万円を甲方に持参して支払うものとする。」とされているなど,金銭消費貸借契約書としての実体と整合しない記載も認められる。
しかし,D及び亡Aは,いずれも法律的な専門知識を有しない一私人であるから,必ずしも契約書の形式が整っていることが当然であるとの前提を置くのは相当でない。また,D証言によれば,Dは,自分でワープロができないから,前記契約書の作成をワープロのできる知人に依頼したにすぎないというのであるから,当該知人の性格や法律的知識の程度によっては,前記の程度の形式や内容の不整合が格別不自然であるとまではいえず,亡AとDとの間の金銭消費貸借契約の認定を妨げるものではないというべきである。
さらに,前記契約書の「A」印の印影について見ると,同印影は,a社と亡Aとの間で作成された金銭消費貸借契約書の「A」印の印影と同一であると認められ(少なくとも,明らかに異なるとは認められない。),これも,亡Aが両金銭消費貸借契約に関与していることをうかがわせる事実といえる。
イ ②D証言の信用性について
(ア) 被告は,D証言の信用性について,Dが平成25年秋頃,被告と同人の自宅で会って,被告訴訟代理人の名前(杉原)を聞いた旨証言する点が,被告訴訟代理人(杉原)が初めて被告と面会したのが同年11月8日であって,被告は同年10月30日には自宅を引き払って老人ホームに入居しているという客観的な事実と整合しないと主張する。
しかし,Dの前記証言中,殊に時期に関する点は,極めて曖昧であって,必ずしもD証言が前記のとおり確たるものであって,これが客観的事実と整合しないと断ずることはできない。また,Dが被告と会った時期等に関する記憶が曖昧なことが格別不自然であるとは認められず,この点に関する証言の曖昧さが,亡AとDとの間の金銭消費貸借契約に関する証言の信用性に大きな影響を及ぼすとも考え難い。そして,Dが被告訴訟代理人に連絡を取るに至った経緯について,Dは,自己破産手続を進める中で,亡Aに連絡を取る必要が生じ,以前に被告から聞いた被告訴訟代理人の連絡先に連絡したと証言している(D・21頁,22頁)のであって,この点も,格別不自然であるとはいえない。
(イ) また,被告は,契約書の作成経緯に関するD証言が曖昧であるとも指摘するけれども,当該貸付けがされたのが証言の約4年前であることに照らすと,この点も,D証言の基本的信用性に影響を及ぼすものとは認められない。
(ウ) むしろ,Dは,亡Aから金員を借り入れるに至った基本的な経緯について,記憶に従って証言していると認められる。そのほか,Dは,亡AがDに対する貸付金を横浜か川崎の会社から引っ張ってくると述べていた旨証言している(D・5頁)ところ,a社の本店所在地は川崎市にあるから(前提事実(1)),その証言は客観的事実と整合すると認められるし,前記(2)のとおり,E証言との整合性も認められる。
(エ) 以上によれば,D証言には,基本的信用性があると認められ,これを争う被告の主張は,採用することができない。
ウ したがって,基本的信用性が認められるD証言及び金銭消費貸借契約書(亡Aが押印をしたと認められる。)によれば,前記(1)イの事実が認められる。
(5)  以上検討したとおり,E証言及び本件金銭消費貸借契約の契約書(直接証拠)によれば,a社が亡Aに対して,本件金銭消費貸借契約に基づき,合計2018万円を貸し付けたことが認められる。また,亡AがDに対して本件金銭消費貸借契約に近接した日時において貸付けを行っている事実(間接事実)は,本件金銭消費貸借契約が成立したことを強く推認させるのであって,これも前記認定に沿うものといえる。
これに対し,被告は,亡Aが統合失調症に罹患していたから,本件金銭消費貸借契約の契約書に,亡Aの意思に基づく押印があるとは認められず,本件金銭消費貸借契約の成立は認められないと主張するけれども,E証言及びD証言によれば,両人は,少なくとも本件金銭消費貸借契約又はDの借入れの際,亡Aに精神障害があるとの様子を感じなかったと認められるから,意思無能力無効の点はひとまず措くとして,少なくとも,前記契約書の押印は,亡Aの意思に基づくものであって,本件金銭消費貸借契約は成立したと認められ,これに反する被告の主張は採用することができない。
2  争点2(亡Aの意思能力)について
(1)  前提事実,証拠(乙4,7,15)及び弁論の全趣旨によれば,亡Aの統合失調症の病状について,以下の事実が認められる。
ア B医師は,平成13年8月まで,亡Aを直接診察していたが,それ以降は,亡Aの両親が亡Aの代わりに受診をしていた。平成21年4月以降,平成24年6月頃までの亡Aの診療録には,被告から聞き取った亡Aの状況について,しばらく服薬をしなかったために興奮し,刃物を振り回すなどしていることもある,適正に服薬をしている限りは,症状が落ち着いているが,薬が切れると興奮状態になる等の記載がされている。また,平成22年3月24日の診療録には,亡Aの運転免許が更新された旨の記載がされている。
イ B医師は,亡Aの統合失調症の病状について,以下のとおり判断している(以下,当該判断を「B意見」という。)。
(ア) 亡Aは,平成13年当時,他人と交流するようなことは基本的にはできないと考えられるが,一人で喫茶店やクラブ,パチンコ程度には外出していたようで,自ら積極的に他人と知り合った可能性はないが,先方から話し掛けてくれば,答えることはあったかもしれない。しかし,被害妄想から来る警戒心は,非常に強いので,どこまで心を許したかは不明である。亡Aは,診察場面ではいつも尊大な態度だったので,あるいは誇大妄想もあったと思われ,そうすると株が得意と豪語した可能性はある。しかし,かなり能力の高い人ですら失敗する株でもうけを出すなどということは絶対にあり得ない。
平成13年当時から平成23年に至るまで,亡Aの病状は良くなるどころか,しばしば服薬を止め,診察にも来ず,一貫して病識は全くなく,服薬をしないことによりその都度病状が悪化し,刃物を持ち出し振り回したりするなどしていた。うまく薬を服用するようになっても,症状がやや改善する程度で,幻聴や被害妄想等が消えたことはない。
よって,亡Aは,平成23年10月,2000万円の金銭を借りる契約をしたとされているが,金を借りる,返済をする,返済には金利が付くということの理解度は著しく欠けており,仮に契約書に目を通したとしても,あるいは,誰かから書面の内容について説明を受けたとしても,その内容を理解することはできなかったと考えられる。亡Aは(一般的に統合失調症患者は)騙されることはあっても,人を騙す能力は全く欠けていたのではないかと考えられる。
(イ) 亡Aは,統合失調症の典型的な症状を有していたのであり,明確に統合失調症と判断される。発病からかなりの時間が経っており,時間の経過と共に人格水準が下がっていくのがこの疾患の特徴でもある。適切な治療を継続していても人格水準の低下は免れないのであるから,適切な治療が行えず,放置しておけばもっと速いスピードで人格水準が低下していく。したがって,治療を開始して以来,きちんとした治療が十分に行われていない亡Aの場合,全治療期間を通じて社会生活上の是非善悪の判断が正確に行われ得るとは全く考えられない。
(2)  本件金銭消費貸借契約が成立したと認められることは前記1のとおりであるが,前記認定事実を前提に,本件金銭消費貸借契約が意思無能力により無効とならないか否かについて,更に検討する。
確かに,B意見は,亡Aを直接診察した精神科医師の専門的知見に基づくものであって,その前提となる事実が適正に把握されていれば,相応に重視されるべき意見であるといえる(なお,意思無能力状態とは,自己の締結する契約の意味内容を全く理解,判断する能力がない状況をいうものであるところ,飽くまで法律的に判断されるものであるから,医師の意見があったとしても,これに拘束されないことはもとより当然である。)。
そこで,B意見の前提となった事実関係の適否について検討すると,B医師は,亡Aを直接診察していたとはいうものの,その時期は,平成13年8月までというのであって,それ以降は,亡Aの親からその様子を間接的に聞いていたにすぎないと認められる(前提事実(2))から,B意見の基礎となった前提事実が,診断の時期(平成23年)に近接した時点におけるB医師の直接の診察に基づく適切な事実関係であったとはいい難い。また,B意見は,平成13年当時の亡Aの状況から,平成23年にされた本件金銭消費貸借契約に係る理解能力の欠如を結論付けるが,この点にも論理の飛躍があるといわざるを得ない。さらに,B医師は,亡Aが定期的な服薬を十分に行っていないことを指摘するところ,診察に訪れた亡Aの父親(被告)によれば,亡Aは,確かに服薬をしないときもあったと見られるけれども,服薬をしている限りは,特に問題はなく,落ち着いている旨の報告をしていることからすると,亡Aは,基本的には定期的に服薬を行っていたと認めるのが相当であって,B意見は,この事実を看過している疑いを否定することができない。
加えて,前記のとおり基本的信用性が認められるE証言及びD証言によれば,亡Aは,本件金銭消費貸借契約締結当時及び亡AからDに対する貸付けの当時,いずれも統合失調症等の精神疾患に罹患している様子はなかったことが認められ,これを前提としても,やはりB意見をそのまま採用することはできないというべきである。
(3)  以上によれば,亡Aが本件金銭消費貸借契約当時,統合失調症により意思無能力の状態にあったとは認められず,この点に関する被告の主張は,採用することができない。
3  争点3(信託法10条違反)について
(1)  被告は,債権の存否につき争いのある債権を譲り受けるのは不合理であって,譲渡の対価も成功報酬の実質を有するものであるから,債権譲渡に実体はなく,a社から原告に対する本件債権譲渡契約は,原告に訴訟行為をさせることを主たる目的としたものであるから,訴訟信託を禁止した信託法10条に違反すると主張する。
(2)  前提事実,証拠(甲8,10,14,乙1,E証言)及び弁論の全趣旨によれば,以下の事実が認められる。
ア a社は,亡Aに対する本件金銭消費貸借契約に基づく貸金等の回収について,当初は,裁判費用等を負担してまで回収することは考えていなかったが,平成25年10月28日,被告が,亡Aから相続した物件(建物)を同月25日に売却したことを知り,その方針を変更した。もっとも,a社において内紛が生じ,事実上休眠状態となったことから,a社の株主であるEは,a社が名義上の貸主となっている本件金銭消費貸借契約に係る貸金債権を譲渡することとした。
イ Eは,本件金銭消費貸借契約の貸主が名義上はa社となっていたものの,実質的には,Eが亡Aとの関係で貸付けをしたものであったことから,Eの知人である原告に対し,前記貸金債権を譲渡することとし,平成25年12月6日,本件債権譲渡契約を締結した。
譲渡代金については,原告が亡Aから貸金の回収を受けることができたときには,その半額をa社に支払うこととされた。
(3)  そこで検討するに,種々の理由により債権を回収することができることが必ずしも確実ではないことに照らして,債権額を減額した金額を譲渡代金額として債権を第三者に譲渡することは,一般的に行われることであるといえる。また,本件では,前記(2)のとおり,a社において被告に対する訴え提起の方向性が決定した後に,原告との間で本件債権譲渡契約が締結されているけれども,これは,a社が事実上休眠状態になったことにより,a社自身による訴え提起が困難になったことによるものであると推認される。さらに,債権譲渡を受けた原告が,回収手段として被告に対する訴えを提起するか否かは,原告の自由意思に委ねられているといえるのであって,原告がa社との関係で,被告に対する訴え提起を強制されるものではないこと等の事情にも照らすと,原告に訴訟行為をさせることを主たる目的として本件債権譲渡契約が締結されたものであるとは認められず,本件債権譲渡契約が信託法10条に反するとの被告の主張は,採用することができない。
第3  結論
よって,原告の請求は理由があるからこれを認容することとして,主文のとおり判決する。
(裁判官 中畑洋輔)
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