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判例リスト「完全成果報酬|完全成功報酬 営業代行会社」(57)平成29年 2月 9日 東京地裁 平28(ワ)11119号 損害賠償請求事件

判例リスト「完全成果報酬|完全成功報酬 営業代行会社」(57)平成29年 2月 9日 東京地裁 平28(ワ)11119号 損害賠償請求事件

裁判年月日  平成29年 2月 9日  裁判所名  東京地裁  裁判区分  判決
事件番号  平28(ワ)11119号
事件名  損害賠償請求事件
裁判結果  一部認容  文献番号  2017WLJPCA02098002

要旨
◆原告X1社及びその代表取締役である原告X2が、その父である被告に対し、被告の旧来の知人である訴外Aが原告らに対して損害賠償請求訴訟を提起した件に関し、被告が同請求に理由がないことを知りながらあえて訴外Aの不当な提訴に加担したため、弁護士費用や慰謝料等の損害が生じたなどとして、不法行為に基づき、原告X1社につき47万8656円等、原告X2につき299万4693円等の各支払を求めた事案において、被告は、訴外Aが被告からの貸付金の返済分として原告X1社の口座に振り込んだ金員を受領していたにもかかわらず、それを受領していない旨を訴外Aに述べ、同人による理由のない訴訟提起の原因を作出したばかりか、更に理由のない同人の主張に沿う証言をするなどしたと認定して、被告の不法行為責任を認めた上で、原告X1社につき35万6400円、原告X2につき慰謝料20万円を含む197万4271円の損害を認定し、請求を一部認容した事例

参照条文
民法709条
民法710条

裁判年月日  平成29年 2月 9日  裁判所名  東京地裁  裁判区分  判決
事件番号  平28(ワ)11119号
事件名  損害賠償請求事件
裁判結果  一部認容  文献番号  2017WLJPCA02098002

東京都豊島区〈以下省略〉
原告 X1株式会社
同代表者代表取締役 X2
東京都練馬区〈以下省略〉
(住民票上の住所)東京都板橋区〈以下省略〉
原告 X2
上記2名訴訟代理人弁護士 福重春彦
東京都板橋区〈以下省略〉
被告 Y
同訴訟代理人弁護士 伊達俊二
同 馬目順子
同 高橋和弘

 

 

主文

1  被告は,原告X1株式会社に対し,35万6400円及びこれに対する平成27年6月16日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
2  被告は,原告X2に対し,197万4271円及びこれに対する平成27年6月16日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
3  原告らのその余の請求をいずれも棄却する。
4  訴訟費用はこれを3分し,その2を被告の負担とし,その余は原告らの負担とする。
5  この判決は,第1項及び第2項に限り,仮に執行することができる。

 

事実及び理由

第1  請求
1  被告は,原告X1株式会社に対し,47万8656円及びこれに対する平成27年6月16日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
2  被告は,原告X2に対し,299万4693円及びこれに対する平成27年6月16日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
第2  事案の概要
本件は,(1)原告X1株式会社(以下「原告会社」という。)が,被告に対し,A(以下「A」という。)が平成27年6月16日に原告会社に対して損害賠償請求訴訟を提起した件に関し,被告が上記請求に理由がないことを知りながらあえてAによる不当な提訴に加担したために,原告会社に弁護士費用等の損害が生じたなどとして,不法行為に基づく損害賠償請求権に基づき,損害賠償金47万8656円及びこれに対する上記提訴日(不法行為の日)である平成27年6月16日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求め,また,同様に,(2)原告X2(以下「原告X2」という。)が,被告に対し,上記(1)と同じ機会におけるAの原告X2に対する不当提訴に関し,被告がこれに故意に加担したために,原告X2に弁護士費用や慰謝料等の損害が生じたなどとして,不法行為に基づく損害賠償請求権に基づき,損害賠償金299万4693円及びこれに対する平成27年6月16日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求めた事案である。
1  前提となる事実関係(認定に用いた主要な証拠等は括弧内に記載している。)
(1)  当事者等
ア 原告会社は,不動産の売買,仲介,斡旋等を目的とする株式会社である(乙2,弁論の全趣旨)。
イ 原告X2は,被告の子であり,原告会社の代表取締役である(乙2)。
ウ 被告は,従前金融業の免許を有していたが,約20年前からは免許登録をしていない状況にある(乙9)。被告とAは,旧来からの知人である。
(2)  本件で問題とされている訴訟の提起及び当該訴訟の帰趨
ア Aは,平成27年6月16日,原告らに対し,損害賠償請求訴訟を提起した(当庁平成27年(ワ)第16586号損害賠償請求事件)(以下「前訴」という。)。前訴において,Aは,自身の被告からの借入金については弁済が完了したと思っていたところ,平成21年以降,原告X2から被告が貸付金の督促をしていると聞かされ,やむなく原告X2の指示に従い原告会社の口座(三井住友銀行池袋東口支店,普通預金口座,口座番号〈省略〉。以下「本件口座」という。)に入金をした(合計52回,合計額1961万1000円)が,これが,実際には被告が一切関知していないまま行われた原告X2の詐欺行為であったと主張し,さらに,原告会社も上記事情を知りながら本件口座を開設し,その出納を原告X2の思うままにさせたと主張した。(甲1,弁論の全趣旨)
原告らは,原告X2は本件口座に入金された金員を被告に全て交付したなどと反論した(甲1)。
イ 東京地方裁判所は,平成28年3月10日,前訴に関する終局判決を言い渡した(以下「前訴判決」という。)。その主文は,Aの請求をいずれも棄却するというものであり,理由中では,(a)Aは平成15年頃以降も被告からの借入れをしていて,(非債弁済であるとの認識ではなく)その借入金の弁済との認識で本件口座への入金をしていたこと,(b)被告から原告X2に対し,上記貸付金の回収に関する指示があったことが説示された。(甲1)
前訴判決は,平成28年3月27日,確定した(弁論の全趣旨)。
(3)  前訴及び本件訴訟に関する原告らと原告ら訴訟代理人(以下「代理人」という。)との委任契約
ア 原告らと代理人は,平成27年8月7日,前訴の訴訟追行に関する委任契約を締結した。この契約上,着手金は各自32万4000円,成功報酬は,2名連帯して経済的利益(前訴の訴額である1961万1000円)の6.48%とされた。(甲2,弁論の全趣旨)
イ 原告らと代理人は,平成28年3月28日,本件訴訟の追行に関する委任契約を締結した。この契約上,着手金は各自10万8000円,成功報酬は各自経済的利益(本件訴訟における各自の認容額となる。)の10.8%とされた。(甲3,弁論の全趣旨)
2  争点及びこれに関する当事者の主張
(1)  争点
ア 被告がAによる前訴の提起に関与したことが不法行為に当たるか(争点1)
イ 損害の有無及び額(争点2)
(2)  争点1について(前訴提起への関与が不法行為か)
(原告らの主張)
被告は,前訴判決で認定されたとおり,自身で原告X2に対し,被告のAへの貸付金の回収を指示していたのだから,当然,原告X2が詐欺行為をしていないことを認識していたにもかかわらず,Aに対し,自らは原告X2への上記指示を出していないなどと虚偽の事実を申し向けるなどして,Aをして前訴提起をさせたものである。
すなわち,被告は,前訴におけるAの主張に理由がないことを知りながら,あえて,Aによる前訴提起に加担したものであるから,被告の不法行為責任は明らかである。
この点,被告は,前訴の認定に反し,Aによる本件口座への入金を把握していなかったと主張する。しかし,仮にAが入金した金員が被告に渡っていなかったとすると,被告は,弁済を全く受けられていない状態にありながら,他方で新規に多額の貸付けを継続的に行っていたことになって(なお,Aも,少なくとも平成21年頃までは被告がAに対する貸付けを続けていた事実を前訴において自認していた。),著しく不自然であり,被告の主張は理由がない。
(被告の主張)
被告は,平成26年4月以降,原告X2と一切連絡の取れない状況となったところ,そうした中で,被告の秘書であるB(以下「B」という。)が,本件口座にAからの入金があることを発見した。被告は,Bから本件口座の入金履歴について報告を受けたが,本件口座の存在及びAからの入金については一切預かり知らなかった。現に,被告は,平成15年頃からがんで闘病生活を送っており,Aとも接触すらしていなかったのであって,当然その期間には貸付けもしていなかったし,原告X2の説明で,Aからの回収は見込めないとも認識していたので,Aから入金がなかったとしても被告にとって不自然な状況ではなかった。また,被告のAに対する貸付けは表に出していないものだから,被告が,会社名義の通帳に送金させるような処理を指示するはずもなかった。
以上の認識を前提に,被告は,Aに対し,上記の入金について自身から原告らへの指示をしていないという真実を伝えたまでのことであり,被告がAに対して虚偽の事実を申し向けたことはない。そもそも,被告がAからの弁済金を受領していたのに,わざわざAに入金がされていないなどと申し向ける動機や理由が見当たらない。
以上のとおり,被告が前訴提起に関し,自身の認識と食い違った言動をしたことはなく,原告の主張には理由がない。
(3)  争点2(損害の有無及び額)について
(原告らの主張)
ア 原告会社の損害
原告会社は,前訴及び本件訴訟につき,代理人に委任して追行することとなったため,少なくとも次の各損害が生じた。
・前訴の着手金 32万4000円
・本訴の着手金 10万8000円
・本訴の成功報酬 4万6656円(見込額)
(本訴の経済的利益43万2000円の10.8%)
イ 原告X2の損害
(ア) 原告X2は,前訴及び本件訴訟につき,代理人に委任して追行することとなったため,少なくとも次の各損害が生じた。
・前訴の着手金 32万4000円
・前訴の成功報酬 127万0792円
(前訴の経済的利益1961万1000円の6.48%)
・本訴の着手金 10万8000円
・本訴の成功報酬 29万1901円(見込額)
(本訴の経済的利益270万2792円の10.8%)
(イ) また,原告X2は,前訴が不当訴訟であるにもかかわらず,応訴しなければならなかったことで精神的苦痛を被っており,その苦痛を慰藉するには,少なくとも100万円の慰謝料が支払われるべきである。
(被告の主張)
否認し,争う。
100万円もの多額の慰謝料が支払われるのが相当であるといえるような精神的苦痛が原告X2に生じたとは考えられない。
また,仮に弁護士費用相当額が損害として賠償されるべきだとしても,通常,不法行為において損害として認定される弁護士費用は,弁護士費用を除く損害に対する1割程度にとどまるものと解される。
第3  当裁判所の判断
1  認定事実
前記第2の1で示した前提事実に,関係各証拠及び弁論の全趣旨を併せると,争点に対する判断の前提として,次の各事実を認定することができる(認定に用いた主要な証拠等は,括弧内に記載している。)。
(1)  被告とAの間の平成15年頃までの貸し借りの状況等
ア Aは,平成3年頃から,継続的に被告から現金交付の形で金銭の借入れをするようになった。1回当たりの貸付金額は,数十万円,あるいは100~200万円で,返済がされてから次の貸付けがされるというように,返済と貸付けが交互に繰り返されるような状況であり,金利は,月3分ないし月5分程度であった。Aは,少なくとも平成15年頃までは,被告のところに直接現金を持参したり現金書留を送付したりする形で,おおむね1回数十万円程度,借入金の返済をしており,返済が大きく滞ったことはなかった。(甲11,乙7,8,10,11)
イ 原告〔編注:原文ママ 「被告」と思われる〕は,平成15年頃に肺がんを患い,以降,闘病生活を送るようになった(乙8,9,10)。
この頃以降,被告は,Aに対し,貸付金の返済の督促等を行っていなかった(乙7,13,弁論の全趣旨)。他方で,被告は,平成15年頃に抱えていた他の貸付先に対しては,ときどき,自ら電話で請求したり,Bや原告X2を通じるなどして請求をしたこともあった(甲1,乙9)。
(2)  本件口座への入金等
ア 被告は,平成19年8月から平成21年3月まで,本件口座に,次のとおりの入金をした(合計449万円)(甲9,10)。
・平成19年8月7日 30万円
・平成19年12月5日 30万円
・平成20年1月8日 70万円
・平成20年1月11日 50万円
・平成20年1月23日 21万円
・平成20年1月31日 60万円
・平成20年2月15日 21万円
・平成20年3月5日 15万円
・平成20年7月15日 20万円
・平成20年12月4日 40万円
・平成21年2月2日 42万円
・平成21年3月31日 50万円
イ 原告X2は,平成21年3月末頃までの段階で(より具体的な時期の認定は後述),Aに対し,被告が同人への貸付金を返すようにと言っているので,本件口座に振り込んでほしいと連絡した。この後,Aは,原告X2の指示に従って,同年4月2日から平成24年11月30日までの間,前後52回にわたり,別紙送金一覧表のとおり,合計1961万1000円を本件口座に入金した。(甲1,10,乙5の1~18,6,7,10,11,弁論の全趣旨)
ウ 上記ア及びイの入金のいずれについても,その直後に,おおむね同額の引出しがされた(甲9,10,乙6)。
エ 上記ア及びイの入金がされていた時期において,Aが,原告X2に対し,既に被告からの借入金の支払は終わっているというようなことを述べたことはなかった(乙7,10,11)。
オ 本件口座は,原告会社の取引にも用いられており,Bは,原告X2の指示により,本件口座から金員を引き出したことがあった(乙8,10,12)。なお,Bは,原告X2から,本件口座の存在につき被告に伝えてはならないというようには言われていなかった(乙12)。
(3)  (2)の時期におけるAの経済状態等
ア Aは,平成22年頃以降,滞納している税金を分割して支払わなければならないような状況が続き,平成24年2月頃からは,母親の入院費の支払が必要になった影響で,税金の支払はできない状況となった(甲6)。そして,同年11月頃,税務署の担当者から,知人から借りてでも一括で1200万円を支払うように,などと言われ,その後,月65万円の支払が継続されれば差押えはしないとも言われたが,その打診には応えられない状態であった(甲6)。
イ Aは,平成25年1月頃には,破産手続開始の申立てをするに至った(甲1,6)。破産手続に際し,Aは,被告に対する不当利得返還請求権等の存在について報告しなかったし,債権者として被告を報告することもしなかった(甲4,5,乙11)。
なお,Aが代表取締役を務める会社(a株式会社)も,平成24年12月末までに営業を事実上停止し,平成25年1月頃には破産手続開始を申し立てるに至った(甲6,8,乙4)。
(4)  前訴に至る経緯等
ア 平成26年4月頃,原告X2は家を出て,被告と音信不通の状態となった。この頃,原告X2には,第三者からの借入金が1億円近くはあった。(乙1,10)
イ Aの前訴提起に先立ち,Bは,被告の求めに応じて,被告に対し,本件口座に係る通帳についての報告をした(乙8,12)。
ウ その後,被告は,Aに対し,自身は原告X2に対して本件口座への入金をAにさせるように指示をしておらず,金員も受け取っていないと述べたところ,これが契機となって,Aは,原告X2にだまされていたと考え,前訴を提起するに至った(乙13)。
(5)  前訴における主張の状況等
Aは,平成27年12月15日付けの訴状訂正の申立書において,被告からの借入れが平成21年頃まで継続していた事実を主張した(甲11)(ただし,被告は,上記の申立書における時点の記載は,明白な誤記であると本訴において主張している。)。
他方,Aは,同月11日付けで作成した陳述書においては,「平成15年頃,Y氏が病気で倒れたとのお話を聞き,直接Y氏にお会いして返済をしたり,新たに借り入れをすることができなくなりました」と陳述した(乙7)。また,被告は,前訴の証人尋問において,平成15年頃以降にAへの貸付けを行ったことはないし,原告X2に貸付金の回収を指示したこともないなどと供述した(乙9)。
2  争点1(前訴提起への関与が不法行為か)について
(1)  問題の所在
訴えの提起は,提訴者が当該訴訟において主張した権利又は法律関係が事実的,法律的根拠を欠くものである上,同人がそのことを知りながら又は通常人であれば容易にそのことを知り得たのにあえて提起したなど,裁判制度の趣旨目的に照らして著しく相当性を欠く場合に限り,相手方に対する違法な行為となるものと解され(最高裁判所昭和60年(オ)第122号昭和63年1月26日第三小法廷判決民集42巻1号1頁),この理は,本件における被告のように,第三者の提訴行為の原因となる言動をし,第三者による訴訟追行に協力するなどした者(前記1(4)ウ,(5)参照)との関係でも同様に当てはまると解される。
このことを前提に,本件においては,被告が,前訴で主張された事実関係,すなわち被告が原告X2に対してAへの貸付金の回収を指示していないなどといった事実関係が虚偽であることを知りながら,Aの前訴提起の原因となる言動に及ぶなどしたと認められるか否かが問題となる。
なお,客観的に理由のない訴え提起に関し,訴え提起をした者に故意又は重過失がない場合であっても,その訴えの提起に関与した者に故意又は重過失があれば,その者には訴え提起をした者とは別途の責任が生じ得ることは明らかであり,これに反する被告の見解は採用できない。
(2)  検討
ア 本件口座への入金が開始した時期
前記1(2)ア及びイによれば,平成21年4月以降と平成19年8月から平成21年3月までの間とで,Aによる本件口座への入金状況等に大きな差があるとは解されないから,原告X2がAに対して,被告に対する貸付金の弁済金を本件口座に振り込むように指示し,Aがその指示に従った入金を開始したのは,平成19年頃であったと認定することができる。
イ 平成15年以降の貸付けの継続
原告X2の供述内容(乙10)等から,少なくとも平成21年頃までの間は,被告からAへの貸付けがされていたと認められる。
この認定に反し,被告は,平成15年頃以降,Aに対する貸付けをしていないと供述しており,Aの供述にもこれに沿うと考えられる部分がある(前記1(5))。
そこで検討すると,平成15年頃まで,被告とAの間では,おおむね返済がされた後次の貸付けがされてきたという経過があり,一度の貸付額は多くても200万円程度であったこと(前記1(1)ア)からすれば,仮に上記の時期以降に貸付けが全くされていなかったとすれば,Aの供述するように平成21年頃の時点,又は少なくとも前記1(2)イの入金の途中の段階では,(入金された金員が全て被告のもとに渡っているとのAの認識を前提とする限りは)被告に対して弁済すべき債務は残っていない状態となった可能性が高い。例えば,平成15年頃の時点で元金200万円が残っていたとした場合,仮に月5分の利息(年6割の利息)で単純に計算したとしても,10年間で7倍あるいは(平成15年当時の未払利息を考えても)それをやや上回る程度にしか金額は膨らまないから,平成24年までに合計約2400万円もの支払が必要になるということは考え難い(なお,平成15年から平成19年までの間に限って,何らの返済もなかったというのは不自然な面があるから,前記1(2)ア及びイ以外にも返済がされていた可能性があるが,その場合には,一層過剰な支払がされていたということになる。)。被告は,前訴の証人尋問においては,平成15年頃の時点での貸付金残高が400から500万円くらいはあったと供述した(乙9)が,陳述書(乙8)においては,元金と利息を足して数百万円という程度の供述にとどまっていることからして,被告の記憶が十分具体的であるとは言い難く,被告の供述は,上記の認定を妨げるに足りる内容であるとまではいえない。
一方,Aが,経済状態が悪く,税金の滞納まで生じていて督促も受けていた状況(前記1(3))で,約定の利息も含めて返済が終わっていたとの認識であったにもかかわらず,前記1(2)ア及びイのとおり,多額の金員の支払を長期間にわたって継続して行うというのはいかにも不自然である(金額の多さを考えると,被告に恩義を感じていて残債務の額を尋ねられなかったというだけでは合理的な説明とはいえない。)。仮に,月5分程度の利息を前提とすれば必要な支払であったにしても,Aの供述(乙7,11)によれば,同人は,利息制限法の制限利率についても一定の知識は有していたと認められるから,少なくとも前記1(2)ア及びイの入金の途中の段階からは,支払が過剰なことにつき指摘することができたはずであるが,それをあえてしなかったというのも,同様に不自然である。
そうすると,翻って,平成15年頃以降に貸付けが全くなかったということ自体が不自然であるといわざるを得ず,被告及びAの供述内容は採用できない。
ウ ア及びイから導かれる推論
上記ア及びイを総合すると,本件口座への入金がされていた期間のうち,少なくとも平成19年8月頃から平成21年頃までの間については,被告はAへの貸付けを継続していたということになる。そして,それまでも返済が終わると貸付けをするというような形で貸借関係が継続していたことからしても,被告が,未払の債務が全く支払われていない状況で,その債務の支払を督促することもしないままに新規の貸付けを継続するというのは,不自然であるといわざるを得ない。
そうすると,少なくとも上記の期間については,本件口座に振り込まれた金員が,直後に引き出されて被告のもとに交付されていたと認めるのが相当である(前記1(2)ウ参照)。そして,本件口座への入金状況及びその後の引出しの状況に変わりがない中で,上記の期間のみ被告への交付がされていたことをうかがわせるような事情はない(途中でいきなり返済が途切れれば,被告からAに対して何らかの催促や連絡等がされるのが自然であるが,そのような事実経過はない(前記1(1)イ)。)から,他の期間,すなわち平成21年以降についても,本件口座に振り込まれた金員は,引き出されて被告のもとに交付されたと認められる。
エ まとめ
したがって,被告は,Aが貸付金の返済分として本件口座に振り込んだ金員を受領していたにもかかわらず,それを受領していない旨をAに述べ,Aによる理由のない訴訟提起の原因を作出したばかりか,更に理由のないAの主張に沿う証言をするなどしたものであるから,被告には,故意に不当な提訴の原因となる言動に及ぶなどしたという意味での不法行為が成立する。
オ 被告の主張に関する補足説明
被告は,原告X2が自身の借金の返済のために,Aを欺いて金員を騙取した可能性を問題としているものと解される。しかし,Bは,もともと被告によって雇われ,被告からも仕事を頼まれたりしていたというのであるから(乙12),Bを通じて原告X2の企てが露見する可能性は一定程度あったといわざるを得ない。そうすると,被告の主張する前提に立った場合,前記1(2)オのとおり,原告X2が,本件口座の存在をBに隠したり,Bに対して本件口座に関する口止めをしたりしていなかったことは不自然であるといわざるを得ない。
また,被告は,被告がAへの貸付金を回収していたのに,あえて虚偽の事実を申し向ける動機が想定できないと主張する。この点,原告X2と被告は,平成26年4月頃から音信不通となり,被告によれば,原告X2は第三者に被告に対する裁判を起こすように仕向けていたというのであるから(乙8),かかる認識を有する被告において,あえてAによる訴訟提起の原因となるような言動をすることが想定できないとはいえない。
なお,Bは,貸金業を無免許で行っていることの発覚を恐れる被告が本件口座を使って貸付金の回収を図ることが不自然であるかのように供述しており,被告もこの点を問題とするものと解されるが,本件口座は第三者である原告会社の名義であり,本件口座から引き出された金員が被告の口座に入金されたりした形跡もうかがわれないから,本件口座を利用する態様が,被告の意図と直ちに矛盾するとは言い難い。
3  争点2(損害の有無及び額)について
(1)  原告会社
ア 前記第2の1(3)ア及び弁論の全趣旨によれば,原告会社は,前訴の訴訟追行の関係で,既に32万4000円の支出が確定的に必要となったと認められるところ,この費用については,被告による前訴提起への関与がなければ生じなかったと認められるから,不法行為と相当因果関係のある損害であるといえる。
イ 他方,本件訴訟に必要な弁護士費用については,一般に,不法行為に基づく損害賠償請求において,弁護士費用以外の損害に付加して請求される弁護士費用と同じ性質のものであるから,上記32万4000円の1割に当たる3万2400円の限度において認容するのが相当である。
ウ 以上より,原告会社に生じた損害は,35万6400円であるといえる。
(2)  原告X2
ア 前記第2の1(3)ア及び弁論の全趣旨によれば,原告X2は,前訴の訴訟追行の関係で,既に159万4792円(着手金32万4000円に,前訴に係る請求が棄却されたことで得られた経済的利益1961万1000円の6.48%に当たる127万0792円を加えた金額)の支出が確定的に必要となったと認められるところ,この費用については,被告による前訴提起への関与がなければ生じなかったと認められるから,不法行為と相当因果関係のある損害であるといえる。
イ また,原告X2は,前訴においてAから,原告らが詐欺行為を行ったとの主張をされたものであるから,それによって実費レベルの填補では賄い得ない精神的苦痛が生じたと認めるのが相当であるところ,その苦痛を慰藉するには,慰謝料20万円をもって相当と認める。
ウ 本件訴訟に必要な弁護士費用については,前記(1)イと同様の理由から,上記ア及びイの損害額合計に当たる179万4792円の1割に相当する17万9479円の限度で認容するのが相当である。
エ 以上より,原告X2に生じた損害は,197万4271円となる。
4  以上に述べたとおり,原告会社の請求は,損害賠償金35万6400円及びこれに対する不法行為の日である平成27年6月16日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求める限度で,また,原告X2の請求は,損害賠償金197万4271円及びこれに対する不法行為の日である平成27年6月16日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求める限度で,それぞれ理由があり,その余は理由がないから,原告らの請求をそれぞれ上記の限度で認容し,その余はいずれも棄却することとし,訴訟費用の負担について民訴法64条本文,61条を適用して,主文のとおり判決する。
東京地方裁判所民事第43部
(裁判官 佐藤政達)

 

〈以下省略〉

 

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