【営業代行から学ぶ判例】crps 裁判例 lgbt 裁判例 nda 裁判例 nhk 裁判例 nhk 受信料 裁判例 pl法 裁判例 pta 裁判例 ptsd 裁判例 アメリカ 裁判例 検索 オーバーローン 財産分与 裁判例 クレーマー 裁判例 クレプトマニア 裁判例 サブリース 裁判例 ストーカー 裁判例 セクシャルハラスメント 裁判例 せクハラ 裁判例 タイムカード 裁判例 タイムスタンプ 裁判例 ドライブレコーダー 裁判例 ノンオペレーションチャージ 裁判例 ハーグ条約 裁判例 バイトテロ 裁判例 パタハラ 裁判例 パブリシティ権 裁判例 ハラスメント 裁判例 パワーハラスメント 裁判例 パワハラ 裁判例 ファクタリング 裁判例 プライバシー 裁判例 プライバシーの侵害 裁判例 プライバシー権 裁判例 ブラックバイト 裁判例 ベネッセ 裁判例 ベルシステム24 裁判例 マタニティハラスメント 裁判例 マタハラ 裁判例 マンション 騒音 裁判例 メンタルヘルス 裁判例 モラハラ 裁判例 モラルハラスメント 裁判例 リストラ 裁判例 リツイート 名誉毀損 裁判例 リフォーム 裁判例 遺言 解釈 裁判例 遺言 裁判例 遺言書 裁判例 遺言能力 裁判例 引き抜き 裁判例 営業秘密 裁判例 応召義務 裁判例 応用美術 裁判例 横浜地裁 裁判例 過失割合 裁判例 過労死 裁判例 介護事故 裁判例 会社法 裁判例 解雇 裁判例 外国人労働者 裁判例 学校 裁判例 学校教育法施行規則第48条 裁判例 学校事故 裁判例 環境権 裁判例 管理監督者 裁判例 器物損壊 裁判例 基本的人権 裁判例 寄与分 裁判例 偽装請負 裁判例 逆パワハラ 裁判例 休業損害 裁判例 休憩時間 裁判例 競業避止義務 裁判例 教育を受ける権利 裁判例 脅迫 裁判例 業務上横領 裁判例 近隣トラブル 裁判例 契約締結上の過失 裁判例 原状回復 裁判例 固定残業代 裁判例 雇い止め 裁判例 雇止め 裁判例 交通事故 過失割合 裁判例 交通事故 裁判例 交通事故 裁判例 検索 公共の福祉 裁判例 公序良俗違反 裁判例 公図 裁判例 厚生労働省 パワハラ 裁判例 行政訴訟 裁判例 行政法 裁判例 降格 裁判例 合併 裁判例 婚約破棄 裁判例 裁判員制度 裁判例 裁判所 知的財産 裁判例 裁判例 データ 裁判例 データベース 裁判例 データベース 無料 裁判例 とは 裁判例 とは 判例 裁判例 ニュース 裁判例 レポート 裁判例 安全配慮義務 裁判例 意味 裁判例 引用 裁判例 引用の仕方 裁判例 引用方法 裁判例 英語 裁判例 英語で 裁判例 英訳 裁判例 閲覧 裁判例 学説にみる交通事故物的損害 2-1 全損編 裁判例 共有物分割 裁判例 刑事事件 裁判例 刑法 裁判例 憲法 裁判例 検査 裁判例 検索 裁判例 検索方法 裁判例 公開 裁判例 公知の事実 裁判例 広島 裁判例 国際私法 裁判例 最高裁 裁判例 最高裁判所 裁判例 最新 裁判例 裁判所 裁判例 雑誌 裁判例 事件番号 裁判例 射程 裁判例 書き方 裁判例 書籍 裁判例 商標 裁判例 消費税 裁判例 証拠説明書 裁判例 証拠提出 裁判例 情報 裁判例 全文 裁判例 速報 裁判例 探し方 裁判例 知財 裁判例 調べ方 裁判例 調査 裁判例 定義 裁判例 東京地裁 裁判例 同一労働同一賃金 裁判例 特許 裁判例 読み方 裁判例 入手方法 裁判例 判決 違い 裁判例 判決文 裁判例 判例 裁判例 判例 違い 裁判例 百選 裁判例 表記 裁判例 別紙 裁判例 本 裁判例 面白い 裁判例 労働 裁判例・学説にみる交通事故物的損害 2-1 全損編 裁判例・審判例からみた 特別受益・寄与分 裁判例からみる消費税法 裁判例とは 裁量労働制 裁判例 財産分与 裁判例 産業医 裁判例 残業代未払い 裁判例 試用期間 解雇 裁判例 持ち帰り残業 裁判例 自己決定権 裁判例 自転車事故 裁判例 自由権 裁判例 手待ち時間 裁判例 受動喫煙 裁判例 重過失 裁判例 商法512条 裁判例 証拠説明書 記載例 裁判例 証拠説明書 裁判例 引用 情報公開 裁判例 職員会議 裁判例 振り込め詐欺 裁判例 身元保証 裁判例 人権侵害 裁判例 人種差別撤廃条約 裁判例 整理解雇 裁判例 生活保護 裁判例 生存権 裁判例 生命保険 裁判例 盛岡地裁 裁判例 製造物責任 裁判例 製造物責任法 裁判例 請負 裁判例 税務大学校 裁判例 接見交通権 裁判例 先使用権 裁判例 租税 裁判例 租税法 裁判例 相続 裁判例 相続税 裁判例 相続放棄 裁判例 騒音 裁判例 尊厳死 裁判例 損害賠償請求 裁判例 体罰 裁判例 退職勧奨 違法 裁判例 退職勧奨 裁判例 退職強要 裁判例 退職金 裁判例 大阪高裁 裁判例 大阪地裁 裁判例 大阪地方裁判所 裁判例 大麻 裁判例 第一法規 裁判例 男女差別 裁判例 男女差别 裁判例 知財高裁 裁判例 知的財産 裁判例 知的財産権 裁判例 中絶 慰謝料 裁判例 著作権 裁判例 長時間労働 裁判例 追突 裁判例 通勤災害 裁判例 通信の秘密 裁判例 貞操権 慰謝料 裁判例 転勤 裁判例 転籍 裁判例 電子契約 裁判例 電子署名 裁判例 同性婚 裁判例 独占禁止法 裁判例 内縁 裁判例 内定取り消し 裁判例 内定取消 裁判例 内部統制システム 裁判例 二次創作 裁判例 日本郵便 裁判例 熱中症 裁判例 能力不足 解雇 裁判例 脳死 裁判例 脳脊髄液減少症 裁判例 派遣 裁判例 判決 裁判例 違い 判決 判例 裁判例 判例 と 裁判例 判例 裁判例 とは 判例 裁判例 違い 秘密保持契約 裁判例 秘密録音 裁判例 非接触事故 裁判例 美容整形 裁判例 表現の自由 裁判例 表明保証 裁判例 評価損 裁判例 不正競争防止法 営業秘密 裁判例 不正競争防止法 裁判例 不貞 慰謝料 裁判例 不貞行為 慰謝料 裁判例 不貞行為 裁判例 不当解雇 裁判例 不動産 裁判例 浮気 慰謝料 裁判例 副業 裁判例 副業禁止 裁判例 分掌変更 裁判例 文書提出命令 裁判例 平和的生存権 裁判例 別居期間 裁判例 変形労働時間制 裁判例 弁護士会照会 裁判例 法の下の平等 裁判例 法人格否認の法理 裁判例 法務省 裁判例 忘れられる権利 裁判例 枕営業 裁判例 未払い残業代 裁判例 民事事件 裁判例 民事信託 裁判例 民事訴訟 裁判例 民泊 裁判例 民法 裁判例 無期転換 裁判例 無断欠勤 解雇 裁判例 名ばかり管理職 裁判例 名義株 裁判例 名古屋高裁 裁判例 名誉棄損 裁判例 名誉毀損 裁判例 免責不許可 裁判例 面会交流 裁判例 約款 裁判例 有給休暇 裁判例 有責配偶者 裁判例 予防接種 裁判例 離婚 裁判例 立ち退き料 裁判例 立退料 裁判例 類推解釈 裁判例 類推解釈の禁止 裁判例 礼金 裁判例 労災 裁判例 労災事故 裁判例 労働基準法 裁判例 労働基準法違反 裁判例 労働契約法20条 裁判例 労働裁判 裁判例 労働時間 裁判例 労働者性 裁判例 労働法 裁判例 和解 裁判例

判例リスト「完全成果報酬|完全成功報酬 営業代行会社」(114)平成27年 3月26日 大阪地裁 平25(ワ)9995号 保証債務請求事件

判例リスト「完全成果報酬|完全成功報酬 営業代行会社」(114)平成27年 3月26日 大阪地裁 平25(ワ)9995号 保証債務請求事件

裁判年月日  平成27年 3月26日  裁判所名  大阪地裁  裁判区分  判決
事件番号  平25(ワ)9995号
事件名  保証債務請求事件
裁判結果  認容  文献番号  2015WLJPCA03266022

事案の概要
◇原告銀行が、弁護士である被告はその夫が賃貸マンション購入のために原告銀行から金員を借り入れる(本件消費貸借契約)にあたり、原告銀行との間で本件連帯保証契約を締結していたが、本件夫は弁済を行わず、本件消費貸借契約に基づく債務につき期限の利益を喪失したとして、被告に対し、本件連帯保証契約に基づく保証債務の履行として、貸付金残元金1656万6488円及び確定遅延損害金276万8521円の合計1933万5009円並びに貸付金残元金に対する約定の年14%の割合による遅延損害金の支払を求めた事案

裁判経過
控訴審 平成27年10月16日 大阪高裁 判決 平27(ネ)1560号 保証債務請求控訴事件

裁判年月日  平成27年 3月26日  裁判所名  大阪地裁  裁判区分  判決
事件番号  平25(ワ)9995号
事件名  保証債務請求事件
裁判結果  認容  文献番号  2015WLJPCA03266022

東京都千代田区〈以下省略〉
原告 三菱UFJ信託銀行株式会社
同代表者代表取締役 A
同代理人支配人 B
同訴訟代理人弁護士 眞鍋洋平
同 庄司克也
兵庫県芦屋市〈以下省略〉
被告 Y
同訴訟代理人弁護士 松村和宜

 

 

主文

1  被告は,原告に対し,1933万5009円及びうち1656万6488円に対する平成23年12月7日から支払済みまで年14%の割合(年365日の日割計算)による金員を支払え。
2  訴訟費用は被告の負担とする。
3  この判決は仮に執行することができる。

 

事実及び理由

第1  請求
主文と同旨
第2  事案の概要
本件は,原告が,被告に対し,被告の夫が銀行から金員を借り入れるにあたり,被告が連帯保証契約を締結したとして,同契約に基づく保証債務の履行を求めている事案である。
1  請求原因
(1)  原告(旧商号:三菱信託銀行株式会社)は,銀行業を営む株式会社である。
被告は,弁護士業を営む弁護士である。
C(以下「C」という。)は,被告の夫であり,平成22年3月3日に破産手続開始決定,平成23年12月26日に免責許可決定を受けた元弁護士である。
(2)  原告は,平成元年8月4日,Cとの間で,以下の約定を含む銀行取引約定を締結した。
第5条 Cは,次の各事由が生じた場合には,原告の請求によって原告に対する一切の債務の期限の利益を失い,原告に対し,直ちに債務を弁済する。
ⅰ Cが債務の一部でも履行を遅滞したとき。
ⅱ Cが原告との取引約定に違反したとき。
(3)  原告は,同日,Cに対し,賃貸マンション購入資金として,以下のとおり,6000万円を貸し付けた(以下「本件消費貸借契約」という。)。
ア 返済方法 平成6年8月まで据置の上,同年9月から毎月16日(同日が休日の場合は翌営業日)限り,原告の定める元利均等分割返済の方法による(1回あたりの当初返済額は37万5653円。ただし,利率変動により1回あたりの返済額は変更され,端数は最終回で調整する。)。
ただし,借入日より平成6年8月までは,借入日及び毎年2月,5月,8月,11月の各月16日(同日が休日の場合はその直前の営業日)を利息支払日とし,借入日からまたは当該利息支払日の翌日から次の利息支払日までの分を前払いする。
イ 利率 年5.7%(ただし,据置期間中は年365日の日割計算,返済開始後は12か月月割計算)。ただし,原告は,金融情勢の変化その他相当の事由がある場合には,一般に行われる程度のものに変更することができる。
ウ 遅延損害金 年14%(ただし,年365日の日割計算)
(4)  被告は,平成元年8月4日,原告に対し,本件消費貸借契約に基づくCの債務につき連帯保証した(以下「本件保証契約」という。)。
(5)  期限の利益の喪失
原告は,Cが本件消費貸借契約に基づく平成20年10月16日分以降の約定返済を延滞したため,Cに対し,平成21年10月16日到達の書面により,同月28日までに,上記延滞を解消するよう催告するとともに,同日までに上記延滞が解消されない場合には,前記銀行取引約定に基づいて,同日の経過をもって本件消費貸借契約に基づくCの債務について期限の利益を喪失させる旨の意思表示をした。
しかし,Cは,上記期間内に一切の返済を行わなかったため,平成21年10月28日の経過をもって,本件消費貸借契約に基づく債務につき期限の利益を喪失した。
(6)  その後,原告は,本件消費貸借契約の締結に際し,Cから,担保権設定を受けていた不動産の競売申立てを行い,平成22年1月7日に,担保不動産競売開始決定を受けるとともに,同年9月30日,当該競売事件において,1785万6389円の配当を受けた。
上記配当金は,本件消費貸借契約に基づく未収利息61万0620円及び遅延損害金406万3398円並びに貸付金残元金2989万0544円のうち1318万2371円に充当された。
これにより,本件消費貸借契約に基づく貸付金残元金は,1670万8173円となった。
(7)  また,原告は,平成23年12月6日,Cの破産事件において,14万1685円の配当を受けた。
上記配当金は,破産手続開始決定時(平成22年3月3日)に存在した原告のCに対する破産債権のうち,上記配当時に残存した本件消費貸借契約に基づく貸付金残元金1670万8173円のうち14万1685円に充当された。
これにより,本件消費貸借契約に基づく貸付金残元金は,1656万6488円となった。
(8)  よって,原告は,被告に対し,本件保証契約に基づき,以下の金員の支払を求める。
(ア) 貸付金残元金 1656万6488円
(イ) 確定損害金 276万8521円
ただし,前記(6)項の貸付金残元金1670万8173円に対する平成22年10月1日(担保不動産競売事件の配当日の翌日)から平成23年12月6日(破産事件の配当日)まで(432日)年14%の割合(年365日の日割計算)による遅延損害金276万8521円
(ウ) 遅延損害金 上記(ア)の貸付金残元金1656万6488円に対する平成23年12月7日から支払済みまで年14%の割合(年365日の日割計算)による遅延損害金
2  被告の主張
(1)  被告が,原告との間で,本件連帯保証契約を締結したことはない。銀行取引約定書(甲1)及び不動産抵当金銭消費貸借契約証書(甲2)の保証人欄の署名については,住所はもちろんのこと,氏名についても,被告の自署ではない。
(2)  名下の印影は,被告のものと似ているが,被告のものと判定できない。
仮に,被告のものだとしても,被告が押印したことはない。
被告は,普段,実印と印鑑登録証(カード)は,自宅1階4畳半の間の被告の小ダンスの引き出しに入れて保管していたところ,Cが,この小ダンスの引き出しから被告の実印と印鑑登録証を盗み出し,登録証を使用して被告の印鑑証明を芦屋市から交付を受け,無断で原告に交付した上,実印を保証人欄に盗捺したものである。
(3)  被告は,平成22年9月頃,原告梅田支店の担当者から連絡を受けるまで,自己の実印が盗捺されたことを知らなかった。
第3  判断
1  争いのない事実,証拠(甲1,2,4の1及び2,5ないし8)及び弁論の全趣旨によれば,請求原因のうち,(1)ないし(3),(5)ないし(7)の事実はいずれも認めることができる。
以下,本件保証契約の成否(請求原因(4))につき検討する。
2  認定事実
証拠(甲1ないし13,15ないし17,20,23,乙3ないし5〈いずれも枝番を含む。〉,証人C,被告本人)及び弁論の全趣旨によれば,以下の事実が認められる。  (1) Cと被告は,昭和47年頃,婚姻届出をした夫婦である。
被告は,昭和47年に検事任官したが,昭和60年に退官し,同年,弁護士登録をして,Cと同じ法律事務所で仕事をするようになった。
Cは,昭和50年に弁護士登録し,昭和58年に独立して法律事務所を構えたが,平成22年3月3日に破産手続開始決定を受け,弁護士資格を失った。
(2) Cと被告は,昭和54年10月26日,自宅の土地建物(以下「自宅不動産」という。)を共同で購入する際(持分各2分の1),株式会社大正相互銀行から,住宅ローンとして,それぞれ1700万円を借り入れ,相互に連帯保証人となった。
上記借入の際,C及び被告は,それぞれ自宅不動産に債権額を1900万円とする抵当権を設定していたところ,これらの抵当権は,平成3年2月28日に抹消された。
Cは,同日,畿内総合信用保証との間で保証委託契約を締結して,カードローン取引を行うにあたり,自宅不動産に極度額6000万円の根抵当権を設定した(同根抵当権は,平成16年6月30日,株式会社大正銀行に譲渡され,被担保債権の範囲につき変更登記が経由されている。)。
また,自宅不動産には,平成6年6月,極度額2000万円の根抵当権が設定されているところ,これは,被告とCが合意の上で,自宅前のマンションを子どもたちのために購入するに際し,C名義で株式会社大正銀行から2000万円を借り入れるにあたって設定したものである。
(3) Cは,平成元年頃,Cの事務所に出入りしていた原告(当時の商号は三菱信託銀行株式会社)大阪支店不動産部に所属していたD(以下「D」という。)から,不動産投資として,原告から融資を受け,福岡市中央区浄水通所在のマンション(以下「浄水マンション」という。)を購入するよう勧められた。
Cは,Dの勧めに従って浄水マンションを購入すれば,原告から事件を回してもらえるかもしれないと考え,短期間で転売する予定で,約7000万円で浄水マンションを購入することとした。
Cは,売買代金のうち1000万円を自己資金で用意し,残りの6000万円については,被告を連帯保証人として,原告から借り入れることとした。
(4) Cは,平成元年8月4日,原告との間で銀行取引約定書を取り交わし,本件消費貸借契約を締結して,6000万円を借り入れ,浄水マンションを購入し,同マンションに抵当権を設定した。
銀行取引約定書(甲1)及び不動産抵当金銭消費貸借契約証書(甲2)の各保証人欄には,被告の氏名が手書きされており,名下に被告の実印が押捺されている(被告は,当該印影につき,被告の実印により顕出されたものと判定できない旨主張するところ,Cは被告の実印を盗捺したと供述しており,被告の印鑑登録証明書〈甲3〉も提出されていることに照らし,被告の実印により顕出されたものであることが認められる。)。
(5) Cは,浄水マンションを購入した後,不動産投資として,ノンバンクや生命保険会社から購入資金を借り入れて,大阪に3軒,京都に2軒及び福岡に5,6軒マンションを購入したが,いわゆるバブルの崩壊により,これらの不動産を売却処分しても,多額の負債が残る結果となった。
浄水マンションについても,5年以内に転売することができなかったため,Cは,本件消費貸借契約に基づき,当初5年間は金利のみを支払い,その後は元利金の分割弁済を継続していたが,平成18年頃から返済が滞るようになり,同年8月以降,原告からCの事務所や自宅に入金依頼の電話が入るようになった。
Cは,事務所や自宅を不在にしていることが多く,事務所に入った電話は主として事務員が,自宅に入った電話は主として被告が対応していた。
(6) Cは,平成21年11月30日,浄水マンションを抵当権付のまま,Eに売却したが,原告は,平成22年1月,浄水マンションにつき競売申立てを行い,同月7日に,担保不動産競売開始決定を受け,同年9月30日,1785万6389円の配当を受けた。
(7) ところで,Cは,平成15年頃,依頼者の債務につき保証人となって高額な割引手数料を受け取ったとして,弁護士会から業務停止2か月の懲戒処分を受け,依頼者から受け取った着手金及び成功報酬を返還するために,被告を連帯保証人として,F(以下「F」という。)から6000万円を借り入れた。
Fは,平成17年4月18日,Cが平成15年7月23日に自宅不動産にかかるCの持分を被告に贈与したことが詐害行為にあたるとして,自宅不動産のC持分につき,処分禁止の仮処分の申立てをし,その頃,被告に対し,詐害行為取消訴訟を提起した。
Cは,詐害行為取消訴訟の中で,6000万円の借入にかかる被告の連帯保証は,Cが被告に無断で被告名義を冒用して行ったものであると主張していた。
平成17年8月8日,FとC及び被告との間で和解が成立し,和解に基づいて,同月30日,自宅不動産につき,債権額を6000万円とし,C及び被告を連帯債務者とする抵当権が設定され,前記処分禁止の仮処分は,同年9月15日に取り下げられた。
(8) 被告は,平成21年12月24日,生活費を工面するために,被告の従兄弟にあたるG(以下「G」という。)から,返済日を平成23年12月23日として300万円を借り入れるとともに,譲渡担保として自宅不動産の名義をGに移転した。 上記借入等については,金銭消費貸借契約兼譲渡担保契約書(甲15)が作成されており,G及び被告の署名押印がある。
被告は,上記返済日までに,300万円を返済することができなかったため,平成23年12月30日,Gとの間で,Gが自宅不動産の所有権を完全に取得したことを確認する旨の確認書(甲16)を取り交わした。
(9) Cは,平成22年3月3日に破産手続開始決定を受け,平成23年12月26日に免責許可決定を受けた。
3  本件保証契約の成否について
(1)  前記認定事実によれば,本件消費貸借契約にかかる不動産抵当金銭消費貸借契約証書(甲2)の保証人欄の被告名下の印影は被告の実印により顕出されたものであることが認められる。
したがって,上記不動産抵当金銭消費貸借契約証書は,真正に成立したものと推定される。
(2)  これに対し,被告は,上記契約証書の被告名下の印影は,Cが被告の実印と印鑑登録証を盗み出して盗捺したものであると主張し,Cはこれに沿う供述をする。
しかしながら,弁護士であるCにとって,被告の実印を盗捺し,保証人欄を偽造する行為は,その事実が露見すれば,弁護士資格を失いかねない行為であり,被告との生活基盤自体をも揺るがしかねない行為であることを考慮すると,原告から仕事を回してもらうことが期待できたにせよ,そのような危険を冒してまで,Dの勧める不動産投資を行わなければならなかった事情は見あたらないこと,被告は,昭和54年に自宅不動産を購入する際の住宅ローンにつき,Cの連帯保証人となり,平成3年2月には,Cがカードローン取引を行うにあたり,自宅不動産に極度額6000万円の根抵当権を設定するのに協力していること,被告は,Cが不動産投資を行うことについて特段異議を述べるようなことはなかったこと等の事実(甲11の1及び2,証人C)に照らせば,Cが,被告に対し,本件消費貸借契約の保証人となることにつき,まったく相談することもなく,保証人欄の偽造に及んだとは考え難いこと,被告は,平成18年以降,原告から,再三,本件消費貸借契約に基づく元利金の支払を督促する電話を受けていたが,その際,被告とCで隠し事はないので被告が話を受ける旨,被告が残高管理している旨述べていたほか,原告に対し,浄水マンションは収益を発生していないとして,売却して資金化するよう要請していること,また,原告担当者が保証人である被告と面談したいと求めたのに対し,被告が保証人であることを否定するような発言は見あたらないこと等(甲13の1ないし20)を考慮すると,被告が,平成22年3月ころまで,Cが不動産投資をしていたことも,被告の実印を盗捺して本件保証契約を締結したことも知らなかった旨の被告の供述は信用することはできないし,Cは,現在,弁護士資格を失っており,被告とCは生活基盤を同一にすること等を考慮すると,被告の前記主張に沿うCの供述も信用することができない。
(3)  また,被告は,不動産抵当金銭消費貸借契約証書(甲2)の保証人欄の被告の署名は自署ではないとし,被告の氏名は「Y」であって,保証人欄の氏名(H)とは用字が異なるなどと主張するところ,被告の印鑑登録証明書の氏名及び自宅不動産の登記事項証明書上の所有名義はいずれも「H」の文字が用いられており,被告が自署であることを認めている別件訴訟の宣誓書(甲17)の署名も「H」の文字を用いていることからして,前記保証人欄の氏名の用字が被告の自署と異なるとは認められない上,不動産抵当金銭消費貸借契約証書の保証人欄の被告の筆跡は,前記別件訴訟の宣誓書の氏名欄の筆跡のほか,被告がGから300万円を借り入れた際の金銭消費貸借契約兼譲渡担保契約書(甲15)及び自宅不動産の所有権がGが取得したことを確認する確認書の各氏名欄の筆跡(被告は,これらの署名はCが代筆したものであると主張するが,別件訴訟において,これらの署名が被告の自署である旨証言していることに照らし,被告の主張は採用することができない。)とも酷似しており,不動産抵当金銭消費貸借契約証書の保証人欄の署名が被告の自署である可能性は極めて高いことが認められる。
(4)  以上によれば,不動産抵当金銭消費貸借契約証書が真正に成立したとの前記推定を覆すに足りる反証はなく,原告と被告との間において,本件保証契約が成立したことが認められる。
4  よって,原告の請求は理由があるから,これを認容することとし,主文のとおり判決する。
大阪地方裁判所第9民事部
(裁判官 小野寺優子)

 

*******

関連記事一覧

  • コメント ( 0 )

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。


Notice: Undefined index: show_google_top in /home/users/1/lolipop.jp-2394bc826a12fc5a/web/www.bokuore.com/wp-content/themes/rumble_tcd058/footer.php on line 296

Notice: Undefined index: show_google_btm in /home/users/1/lolipop.jp-2394bc826a12fc5a/web/www.bokuore.com/wp-content/themes/rumble_tcd058/footer.php on line 296